アドビと学生のプライバシー
学生データのプライバシーに関する法律、規制、およびベストプラクティスをアドビが遵守する方法について説明します。
最終更新日:2021年7月21日
アドビ製品、アプリケーション、およびサービスは、学生がより創造的で魅力的な方法でアイデアを伝えるのに役立ちます。これにより、世界に向けて発信できます。しかし、世界中の教育機関は拡大を続けるプライバシー法に直面しており、アドビのソリューションが地域の学生のプライバシー要件を満たしているかどうかを学校が判断するのは困難な場合があります。
ここでは、アドビの学生プライバシー保護基準について専門的な表現を避けて解説します。当社の学生プライバシー保護基準は、お客様が学校や大学でアドビソリューションをデプロイする方法によって異なります。また、米国、EU、およびその他での、学生のプライバシーに関する一般的なよくある質問にお答えします。
アドビが提供する複数の展開方法
お客様がどの ID ソリューションを選択するかによって、大きな違いが生じます。アドビ製品は、(1)一般のお客様向け ID(Adobe ID)、(2)Enterprise ID、または(3)Federated ID の3種類の ID ソリューションのいずれかに基づいて展開することができます。
一般的な Adobe ID は、高等教育環境での使用にのみ適しています。小中高校の学生にはより強力な保護が求められるため、初等中等教育機関は、Enterprise ID または Federated ID に基づいてでデプロイし、適切な保護を適用する必要があります。初等中等教育機関の定義を説明したアドビの適格性ガイドラインについては、こちらの詳細情報を参照してください。
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初等中等教育機関(小中高校)または高等教育機関 |
高等教育機関のみ |
アカウントの種類 |
Enterprise ID または Federated ID。学校は、アドビの Admin Console ツールを使用して、ドメインをクレームし、指定された学生にライセンスを割り当てます。 詳細情報。 |
Adobe ID。 詳細情報 |
関連する法的条件 |
学校は、アドビとの間で Enterprise ID または Federated ID を直接新規登録し、関連するアドビのライセンス条件(適宜、小中高校および高等教育機関の学生データに関する追加条件を含む)に同意するものとします。 |
ユーザーは、アドビとの間で Adobe ID を直接新規登録し、利用条件およびプライバシーポリシーに同意するものとします。 |
アカウント管理 |
Enterprise ID または Federated ID を使用する場合、アカウントとコンテンツの管理は、アドビではなく学校が行います。アドビは、学校の代理としてアドビの学生向けサービスを提供します。 すべての学生データは学校が利益目的および使用目的としてのみ収集し、学校がライセンスを取得した製品やサービスの運用または改善以外の営利目的には使用されません。 |
Adobe ID を使用する場合、アカウントとコンテンツの管理は、アドビではなくユーザーが行います。 |
FERPA(家族教育権およびプライバシー保護法) |
Enterprise ID または Federated ID が展開されている場合、アドビは、FERPA に定義される「学校機関関係者」として、連邦規制集(CFR)タイトル34の第99.31(a)(1)条に沿って行動し、それに従って学生データを保護することに同意します。 |
Adobe ID が展開されている場合、アドビは FERPA に定義されている意味で、「教育機関関係者」として行動することには同意できません。なぜなら、ユーザー契約が学校とではなく、個人のユーザーとの契約であり、アドビの製品やサービスの使用には、利用条件およびプライバシーポリシーが適用されるからです。 ただし、これらのユーザーは FERPA に既定される保護と同様の保護を受けます(つまり、アドビは商業的に合理的なセキュリティを提供し、ユーザーの指示による場合またはプライバシーポリシーに定める場合を除き個人情報を共有しません)。 |
年齢制限、保護者の同意、および COPPA(児童オンラインプライバシー保護法)の遵守 |
Enterprise ID または Federated ID は、あらゆる年齢の個人による使用に適しています。学校が生徒の親または法的保護者からの同意が必要であると判断する場合、アドビはかかる同意を取得するように学校に求めます。 |
Adobe ID は、対象地域の同意年齢(場所によって異なります)を超える個人による使用に適しています。 |
検索の安全性 |
Enterprise ID または Federated ID をデプロイしている学校は、Behance へのアクセスを遮断することができます。これらのデプロイメントモデルでは、Adobe Express のインターネット画像検索がデフォルトでオフになっています。 |
ただし、ユーザーは Adobe ID を使用すれば、Behance を含め、アドビがホストするすべてのサービスを使用できるため、成人向けのコンテンツにアクセスできる可能性があります。 |
GDPR:アカウントデータへのアクセス、訂正、および削除の要求 |
学校がデータ処理契約に同意した場合、GDPR の適用上、アドビが処理を担い、学校が管理者となります。アドビは、学校に対して処理を担当するものとして、学生またはその保護者によるアカウントデータへのアクセス、訂正、および削除の要求に学校が迅速に対応できるよう必要なツールを提供します。学校は、アカウントおよびアカウントに保存されているコンテンツにアクセス、訂正、および削除する権限を持ちます。 アドビによる GDPR の対応については、こちらの詳細情報を参照してください。 |
アドビは、GDPR に義務付けられている期間内に、認証済みのユーザーから Adobe ID のユーザーアカウント情報に関して、データへのアクセス、データの訂正、および削除の要求があった場合は、これに対応します。 Adobe ID ユーザーは、自身が保存したコンテンツに自らアクセスして、削除することができます。 アドビによるGDPRの対応についてさらに詳しく。 |
卒業後のアカウントとデータへのアクセス |
学校は、学校提供の Enterprise ID または Federated ID アカウントから、学生クリエイターが作成する個人用 Adobe ID アカウントへのコンテンツの移行を許可するための手順を有効にすることができます。 |
Adobe ID のアカウントとそのコンテンツはA dobe ID ユーザーが管理し、学校を卒業または退学した後も学生の管理下に置かれます。特別な変更などは何もありません。 |
第三者サービスプロバイダーとのデータの共有 |
特定の状況において、アドビは、第三者サービスプロバイダーがアドビのためにまたはアドビに代わってサービスを履行するうえで必要な範囲で、そのプロバイダーと学生データを共有する場合があります。この場合、アドビは当該第三者サービスプロバイダーに対し、当社と学校間の契約と同一のセキュリティ保護および機密保持の保護を要求します。アドビは学生データを第三者に販売することはありません。 |
アドビは、Adobe IDユーザーの個人情報をプライバシーポリシーに記載される方法でサードパーティと共有する場合があります。 アドビは、当社の事業運営を支援するサードパーティの企業と協力しています。委託企業は、当社の代わりにカスタマーサポートの提供、クレジットカードの支払い処理、電子メールの送信をおこなったりします。これらの企業は、当社の代わりにユーザーにサービスを提供するためにAdobe IDユーザーの個人情報の一部にアクセスすることがあります。これらの企業はユーザーの情報を自らの目的に利用することはできません。 |
マーケティング |
アドビは、Enterprise ID または Federated ID を持つ学生ユーザーにマーケティング活動を行ったり、当社のマーケティングや広告活動に学生データ(すなわち、特定の学生の識別もしくは特定の学生への連絡に使用できるデータ、または特定の学生にリンクしているもしくはリンク可能なデータ)を使用したりすることはありません。 |
アドビは現地法の規定に応じて、Adobe ID ユーザーにマーケティング活動を行ったり、アドビ製品やサービスの使用状況に関するユーザーデータをマーケティングや広告活動に利用することがあります。 詳細を見る |
オンライン広告のターゲティングと学生個人情報 |
アドビは、オンライン広告のターゲティングに学生データを使用しません。 |
アドビは、プライバシーポリシーの記載に従い、Adobe ID ユーザーによるアドビの製品やサービスの使用状況に関するデータを使用することがあります。 |
アナリティクスと機械学習 |
アドビは、当社の内部業務を支援し、学生サービスの分析と改善をおこなう限られた状況において、当社と学校との契約条件に従い、アナリティクスを実行し、機械学習テクノロジーを利用することがあります。 すべての学生データは学校が利益目的および使用目的としてのみ収集し、学校がライセンスを取得した製品やサービスの運用または改善以外の営利目的には使用されません。 |
現地の法律によっては、アドビが通知および選択の要件に従って、サービスを改善するために、アナリティクスまたは機械学習技術テクノロジーを使用する場合があります。 詳細情報 |
セキュリティ |
アドビは、学校や学生の個人情報やコンテンツを保護するために、合理的な管理上、技術上、および物理的なセキュリティ制御を提供します。セキュリティプログラムとコミットメントについてさらに詳しく。 |
アドビは、ユーザーの個人情報やコンテンツを保護するために、合理的な管理上、技術上、および物理的なセキュリティ制御を提供します。セキュリティプログラムとコミットメントについてさらに詳しく。 |
違反の通知 |
アドビは、違反の通知に関する関連法と学校との契約に従って、Enterprise ID または Federated ID を展開している学校に通知します。 |
アドビは、違反の通知に関する関連法に従って、Adobe ID ユーザーに通知します。 |