3D 効果でロゴを立体的に
人々の目を惹く3Dデザインのオリジナルロゴを制作しましょう。Adobe Illustratorを利用すれば、スキルを問わず、あらゆるデザイナーが3Dロゴをデザインできます。
雰囲気を決める
個性的なロゴを手に入れるのは大変なことです。それを作るとなれば、なおさらです。自社のロゴを一層目立たせるためのインスピレーションを求めているのであれば、3Dを検討して見ましょう。そのためには、最初にロゴが醸し出す雰囲気を決めます。
「3Dロゴには独特の雰囲気があるので、その点に注意しましょう。単なる形だけでなく、組織の多様性を表し理念を語るようなロゴが必要な場合に3Dは最適です」(アシュリー・リッパード)
このような理由から、テクノロジー企業の多くが、3Dロゴを使用しています。複雑なデザインが、企業としての幅広い取り組みを表します。また、さまざまな媒体に合わせてロゴを変化させることで、ブランドのイメージを柔軟に表すこともできます。これらを考慮した上で、制作しましょう。
競合企業のロゴも参考にします。方向性が定まったら、頭に浮かぶことを全てスケッチします。
「思いついたことを、とにかくスケッチします。グラフィックデザイナーは、アイデアを生み出すために、とにかく紙に描いてみることです」(レノーア・ウイェバー)
Google、Instagram、Pinterest などで検索してインスピレーションを得ます。スケッチした中に気に入ったものがあれば、それをAdobe Illustratorの画像トレースを利用して、ベクターアートワークに変換します。
ムードボードがあると、ロゴを制作するうえで、大変役立ちます。まずはムードボードを作成しましょう。ブランドのアイデンティティなど、ロゴに取り入れたい全ての要素を考慮します。ムードボードがサイケデリックでシュールなものであれば、抽象的なロゴを選択すべきです。ムードボードが鮮明な色ではっきりした感じなら、直接的に訴えるビジネスロゴが良いかもしれません。
アイデアをいくつか用意できたら、その中から自分にアピールするデザインを3つから5つに絞り、それを磨いていきます
長い影を付ける
3Dロゴを構成する要素の1つに影があります。影は、それがどのような形であろうと複雑さと深みを与えます。
「影を少し付けるだけで、立体的になります。オブジェクトと影の間にスペースがあると浮き出て見えます。影を使って深みのあるロゴを作り出せます」(レノーア・ウイェバー)
しかし、シンプルな影だけに頼ってはいけません。イラストレーターの中には、ドロップシャドー(オブジェクトの影を作るビジュアルエフェクト)を利用すれば、イメージが必ず立体的になると思っている人が多くいますが、必ずしもそうとは限りません。
「ドロップシャドーでは、3Dロゴを制作できません。ロゴの形の中でドロップシャドーが機能します。ドロップシャドーを使えば、すぐに3Dになると思われがちですが、それは誤った認識です」アシュリー・リッパード)
影をリアルに見せたいなら、既成の3Dエフェクトは避けましょう。Adobe Illustrator の平面形を使い、ロゴに影がどのように作用するか理解するため、まずは自分で描いてみます。
さらに、影を付けた3D ロゴにハイライトを入れて、影がさらに際立つようにしてみます。ただ、やり過ぎないように注意してください。ロゴを名刺や看板に使用した時に、ロゴだけが目立ち過ぎないようにするべきです。
「軽いタッチが十分です。少しのタッチで十分効果が出ます」(レノーア・ウイェバー)
適切なアングルを見つける
3D エフェクトでは角度が重要な要素となります。3Dで見せたいリアルな立体感が角度によって決まります。さまざまなポジションを試し、より適切な角度を見つけましょう。Google で検索してプロの作成した3Dロゴを研究し、他のデザイナーがロゴをどのような角度にしているのかを確認しましょう。自ら取り入れたいアイデアが決まったら、それを参考に進めていきます。
「立方体を回転させるだけだけなら、簡単です。しかし、立方体を透明にして中を見せるなど、それ以外にも多くのことが行えます。3Dオブジェクトが、その空間でどのように見えるのかを考えましょう。ロゴの位置を変えるだけでも、面白みが増します」(アシュリー・リッパード)
Adobe Illustratorでデザインする前に、アイデアをスケッチします。遠近描画ツールを使いましょう。3Dデザインや、3Dロゴクリエーターでモデルを作成するために用意されているツールです。ロゴがどのように見えるのかを把握したら、さまざまに変化させてみましょう。「作った形の構造を十分理解しているなら、それを簡素化することも可能です。しかし、その3Dの形を簡素化しつつ、人々に覚えてもらえるロゴで3Dの効果を十分発揮できるでしょうか?もしかしたら、影やハイライトを取って、よりグラフィックな感じにした方が良いかもしれません。あまり複雑にすると使いにくくなるので、その点には注意しましょう」(アシュリー・リッパード)
優れたツールで可能性を広げよう
Adobe Illustratorを利用すれば、どこにいても3Dロゴを作成できます。優れたアイデアが浮かんだら、いつでも iPadでAdobe Illustrator を利用できます。Adobe Sensei を利用したパワフルな描画ツールで、想像力を解き放ちましょう。Adobe Photoshopで写真から色を抽出してロゴに加える、スタイラスを使ってフリーハンドで絵を描く、手描きの絵をベクターグラフィックに変える、クラウドで複数のデバイスを同期していつでもどこでも作業を続けるなど、可能性が無限に広がります。
寄稿
その他のおすすめ...
映画やテレビ、ゲームなどで使われる SF の世界の都市やファンタジーの風景をマットペイントで表現する方法を学びます。
ファイナルファンタジーやスーパーマリオなど、ゲームからインスパイアされたデジタルアートの技法を学びます。
各種レタリングスタイル
カリグラフィからブロック体まで、多種多様なレタリングスタイルについて詳しく見ていきましょう。
Adobe Photoshopで色相と彩度のレベルを変更し、写真のカラーパレットを調整しましょう。