「創造的教室」づくり鍵は 心理的安全性答えない問いへのチャレンジ

 

~アドビとInspire Highが中高生の創造力育成に関する調査結果を発表

 

 

【2021年8月19日】

アドビ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:神谷 知信、以下:アドビ)と、世界中創造力10代つなぐEdTechプログラム手がける『Inspire High(インスパイア・ハイ)』(運営企業:株式会社Inspire High、本社:東京都世田谷区、代表:杉浦 太一)は、全国29学校合同で、3,500人以上中高生対象した創造力(クリエイティビティ)育成関する調査を実施いたしました。

 

 

日本の中学生の創造力育成に関する調査報告書

予測不可能不確実時代おいて、新たな学習指導要領「生きる力」中心に改訂されたことからも、未来生き抜くための21世紀スキルおよび非認知スキル重要性高まっています。中でも創造力(クリエイティビティ)は、アドビInspire High両社最も重視しているスキル一つです。一方で、非認知スキル数値化難しいために、習得方法評価方法確立していない分野でもあります。

 

そこで今回、世界中クリエイティブ大人「答えない問い」ついて考えアウトプットするInspire HighEdTech教材活用し、全国の中高生創造力自己認識どのように変化するのか、また、上昇した回答者生活環境学習環境どのようなものか調査しました。今回調査明らかなった主な結果以下の通りです。

 

●中高生の84.3%は創造力とは「自分らしい個性を表現する力」と考えている

●学校で「答えのない問い」に対する取り組みを実施することは、生徒の創造力の向上に寄与する効果がみられる

●創造力の自己認識の向上と相関が強かった項目は「ものづくりや人とのコミュニケーションが好き」「希望の進路が決まっている」「ロールモデルがいる」「不安や悩みの相談相手がいる」

●創造力の自己認識と従来型の学力や学業成績との関連性はみられない

創造力自己認識高い中高生は、低い中高生比較して、普段からものづくり取り組んでおり、PCタブレットなどのデジタルデバイス利用歴長い

 

詳しい調査結果資料は以下よりご覧いただけます。

https://download.macromedia.com/pub/learn/start/adobe_inspirehigh_research_final.pdf

 

また、今回の調査をふまえて教育関係者の方々への報告会、交流会を開催いたします。詳細は下記をご覧ください。

 

 

■調査結果分析(概略)

 

●中高生の84.3%は創造力とは「自分らしい個性を表現する力」と考えている
「自分らしい個性自由表現する力」全体84.3%次いで「何もないところから新しいもの生み出す力」62.0%なった。「生まれ持ったもの」「一部の特別な人に備わった力」いった項目低いことからクリエイティビティとは先天的ものではないという認識伺える。「創造的教室」目指す教育活動おいては、指導者教員が、創造力誰でも伸ばすことができ、発揮できる力であるという姿勢持つことが重要ある思われる。

 

中高生の84.3%は創造力とは「自分らしい個性を表現する力」と考えている

 

 

●学校で「答えのない問い」に対する取り組みを実施することで、生徒の創造力の向上に寄与する効果がみられる

Inspire Highプログラム全校2回、授業にて体験。体験前後おいて、創造力問う7項目すべておいて値が上昇した。普段出会わない考え方や生き方からインスピレーション受け、「答えない問い」挑戦する学び経験が、創造力上昇寄与する推測できる。

 

学校で「答えのない問い」に対する取り組みを実施することで、生徒の創造力の向上に寄与する効果がみられる

※創造力の構成要素を問う7つの質問

 

・問の立案「日々『これって、なんでだろう?』と思うことがよくある」

・アイデア「色々なアイデアを生み出せる方だ」

・組み合わせ「いくつかのアイデアを組み合わせて、新しいアイデアを生み出すことができる」

・自分の考え「自分なりの考えや視点を持っている」

・表現「自分なりの考えや視点を、言葉や絵や写真などで表現することができる」

・社会への影響「自分が表現したもので社会に影響を与えたいと思う」

・行動「日常において何かを作ったり表現したりするような創造的な活動をしている」

 

※回答形式は5段階スケール(「行動」のみ「創造的な活動をしている」「創造的な活動をしたいと思う」「創造的な活動をしたいと思わない」の3段階スケール)

 

 

●創造力の自己認識の向上と相関が強かった項目は「ものづくりや人とのコミュニケーションが好き」「希望の進路が決まっている」「ロールモデルがいる」「不安や悩みの相談相手がいる」

「創造的な教室」として望ましい学習環境は、進路やロールモデルなどの目標を発見する出会いが提供される学び、画一的な評価や中傷のない安心安全な学習環境であることが推察される。

 

創造力の自己認識の向上と関連性が高い10項目

●創造力の自己認識の向上と従来型の学力や学業成績との関連性はみられない

通塾(集団)の有無、宿題への取り組み姿勢、学校の成績に対する回答との関連性が低いことがわかる。個別最適されていない従来型の学習環境や学校での成績と創造力は関連性が低いことが推測される。

 

創造力の自己認識の向上と関連性の低い10項目

●創造力自己認識高い中高生は、低い中高生比較して、普段からものづくり取り組んでおり、PCタブレットなどのデジタルデバイス利用歴長い

 

・日常的にものづくりをするか

日常的にものづくりをするか

・PCの利用期間

PCの利用期間

・タブレットの利用期間

タブレットの利用期間

■体験した中高生のコメント

 

・日々の授業やちょっとした疑問でも、普段よりも深く考えられるようになった。(東京都・中2)

・好きなことをとことん突き詰めることも、創造には大切なんだとわかった。(東京都・高1)

・社会を変えるきっかけは誰でも持っているという考え方を持てるようになった。(京都府・中3)

・10代後半はみんな不安なんだと知ってなんか落ち着いた。(東京都・高3)

・自分が悩んでいたり・疑問に思ったりしていたことが色んな人も同じことを思っていて、心が少し軽くなった。(熊本県・高1)

 

 

■調査協力校の教員によるコメント

 

相模女子大学中学部・高等部 美術教諭  新井 啓太先生

美術表現活動用にアレンジしてInspire High実施しました。生徒たちは言語化しきれない沢山想い(良い意味一貫性ない)秘めています。手段を問わず、それら自然かたち外へ吐き出せる機会増えると、周囲刺激し合い創造力高めてす。
学び方のデザインもっと自由なれる!そのために「新しい視点」との出会いや、探究「余白」取り入れることが重要だと感じました。

 

同志社中学校 技術家庭科教諭 外村 拓也先生

今回Inspire Highプログラム実施して、多様なガイド陣話を聞き、同世代違う学校の生徒共有し、考えふれ自分とさらに深く向き合ういう思考を可視化するプロセスが、社会近いリアルカタチだと思いました。
学校「実社会との関連性」「学ぶ楽しさ」感じ難いことが多いですが、授業が終わって見ている生徒いて、学ぶことの本来の楽しさ感じているように思いました。実社会ような多様性担保されているので、生徒中で「コネクト」されたのだ思います。

 

 

■専門家によるコメント

 

国立大学法人奈良教育大学 教職大学院 准教授 小崎 誠二先生

子どもたちが教室で、自らの思いを「創造的」アウトプットするためには、信頼できる先生友だち中で挑戦できる安心感と、デジタル活用できる自由度高い環境が必要です。

できそうなこと自分ひとりやってみたい。無理だと思うことは誰かに助けてほしい。答えない課題向き合って試行錯誤繰り返しながら、自らの力と可能性を感じながら成長していく子どもたち。特性や状況を理解しながら場を創り、見守る先生存在がとても大切です。

 

 

■調査主体によるコメント

 

アドビ株式会社 デジタライゼーションマーケティング本部長 小池 晴子

このたび調査結果「創造力自己認識高い中高生は、普段からものづくり取り組んでおり、PCやタブレットなどのデジタルデバイス利用歴長い」という興味深いインサイト得られました。これは、GIGAスクールよる小中学校でのデバイス導入や、今後高校BYOD加速など、これから未来で活躍するデジタルネイティブ世代の教育のICT化後押しするもの考えます。アドビは、「Creativity for All: すべて人に『つくる力』を」いう理念のもと、日本の子どもたち創造力伸ばし、また子どもたち自分創造力自信持つためのサポート続けてまいります。

 

株式会社Inspire High 代表取締役 杉浦 太一

今回取り組みで私たちとっては特に意義深かったのは、全国29の公立私立学校が幅広くご協力くださったことです。創造力という、これから生きるために必要力を養う機会が、地理的、経済的、学力的違いよって格差が生まれていけない考えています。今回、多様な学校が主体的ご協力くださったことは、そのように考える私たちとって大きな希望なりました。同時に、「答えない問い」考えることや、私たちプログラム考える上で最も大事にしている「心理的安全な環境」創造性教育おいて大切であるということを証明できたことも、望ましい結果でした。ご協力くださった先生方、生徒の皆様、誠にありがとうございました。

 

 

■調査概要

 

サンプル数:合計:3,567ss(内訳:中学生1,509ss 高校生2,006ss その他(小学生)52ss)

調査手法 :Inspire Highのプログラムを2回受講し、その前後でGoogleフォームにて

      アンケートを生徒に対して実施。

調査期間 :2021/4/1 〜 2021/6/30

調査主体 :アドビ株式会社、株式会社Inspire High

調査協力 :株式会社TesTee

 

調査協力校(50音順):茨木市立東雲中学校茨木市立豊川中学校茨木市立三島中学校クラー記念国際高等学校熊本市立千原台高等学校工学院大学附属中学校高等学校甲南高等学校相模女子大学中学高等部四條畷学園高等学校昭和学院中学校高等学校女子聖学院中学校青翔開智中学校高等学校同志社中学校戸田市立喜沢小学校戸田市立喜沢中学校都立新宿山吹高等学校都立農業高等学校都立南多摩中等教育学校ドルトン東京学園 中等部長野県松川高等学校日立工業専修学校広尾学園中学校広島県立呉宮原高校広島県立戸手高等学校宝仙学園中学校高等学校明星学園中学校安田女子中学高等学校立命館宇治高等学校立命館高等学校

 

 

■調査結果に関する報告会・交流会の開催

「創造的な教室はどうつくる?」

アドビ・Inspire Highによる中高生の創造力育成に関する調査報告会

 

創造的教室どうしたらつくれるのか? 学習指導要領より定義された「生きる力」および「思考力・表現力・判断力」どのように育んでいけるのか? 今回実施した調査結果報告ともに、調査実施校先生方とのトーク、また参加する先生方意見交換したく思います。お気軽ご参加くださいませ。

 

開催日時:2021年9月7日(火) 18:30-20:00

場所  :オンライン(zoom)

対象者 :小中高の先生・自治体教育委員会の方

参加費 :無料

登壇者 :アドビ株式会社 デジタライゼーションマーケティング本部長 小池 晴子

     株式会社Inspire High 代表取締役 杉浦 太一

申込期限:9月3日(金)

参加申込: https://forms.gle/v5AyEvaBV5pxa7n1A

 

 

■Inspire Highについて

 

Inspire Highについて

世界中創造力自分つなぐ、10代ためのEdTechプログラム。プログラム通して、普段ふれあう機会少ないアーティスト起業家、映画監督、漁師、科学者などクリエイティブ生きる大人たちと、答えない問いついて考え、同世代共有し合う双方向型のEdTechプログラム。学校向けに、総合的探究の時間特別活動、道徳、公共など幅広くEdTech教材して提供しており、2020年度おいては、経済産業省主導する「未来教室」実証事業にも採択されています。

 

Inspire High公式サイト:https://www.inspirehigh.com/

学校・教育期間向けページ:https://www.inspirehigh.com/school

資料ダウンロード・説明会申込: https://www.inspirehigh.com/school_contact

 

■「アドビ」について 


アドビは、「世界動かすデジタル体験を」ミッションとして、3つクラウドソリューションで、優れた顧客体験提供できるよう企業・個人お客様支援しています。Creative Cloudは、写真、デザイン、ビデオ、web、UXなどのための20以上 デスクトップアプリモバイルアプリ、サービス提供しています。Document Cloudでは、デジタル文書作成、編集、共有、スキャン、署名が簡単にでき、デバイス関わらず文書やり取り共同作業安全に行えます。Experience Cloudは、コンテン管理、パーソナライゼーション、データ分析、コマース対し、顧客ロイヤルティおよび企業の長期的成功を推進する優れた顧客体験提供支援しています。これら製品、サービス多くで、アドビ人工知能(AI)機械学習プラットフォームであるAdobe Sensei活用しています。

アドビ株式会社米Adobe Inc.日本法人です。日本市場おいては、人々の創造性解放するデジタルトランスフォーメーション推進するため、「心、おどる、デジタル」いうビジョンもと、心にひびく、社会つながる、幸せなデジタル社会の実現目指します。

アドビ関する詳細な情報は、webサイトhttps://www.adobe.com/jp/about-adobe.html ご覧ください。

 

 

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