アドビ、顧客体験管理(CXM)のための
「Adobe Experience Platform」と アプリケーションサービスを国内で提供開始
~顧客のプライバシーに配慮しながら、パーソナライズされた体験を リアルタイムで提供可能にする業界初のプラットフォーム~
【2020 年 7 月 29 日】
アドビ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:ジェームズ マクリディ、以下 アドビ) は、本日、顧客体験管理(Customer Experience Management、以下 CXM)のためのプラットフ ォーム「Adobe Experience Platform」の国内での提供開始を発表しました。Adobe Experience Platform は、顧客プロファイルなど顧客体験管理に必要なデータの統合管理から顧客とのコミュニ ケーションにつなげるアクティベーションまでを一貫して提供する、データガバナンス機能を搭載 した業界初となる CXM プラットフォームです。
企業は、アドビの人工知能(AI)とマシンラーニングのフレームワーク Adobe Sensei を活用する ことで、リアルタイムの顧客プロファイル構築を実現するとともに顧客のプライバシーに配慮しな がら、パーソナライズされたコンテンツを適切なタイミングで提供することができるようになりま す。また、これにあわせて、Adobe Experience Platform で稼働するアプリケーションサービス 「Real-time CDP」、「Customer Journey Analytics」および「Journey Orchestration」も提供開 始します。
アドビが最近、消費者向けに行った「COVID-19(新型コロナウィルス)禍における外出自粛をきっかけとした消費者行動の変化に関する調査」では、今後、顧客の購買行動において、オンライン のさらなる活用、および、オンラインとオフラインを併用した購買行動が加速化することが判明しました。また、オンラインでの購入には効率性、店舗での購入には楽しさや偶然の発見といった気 分の高揚を求める傾向があるなど、顧客がオンラインと実店舗に求める体験への期待値が異なることも明らかになりました。
企業と顧客のタッチポイントが多様化し、消費者が電子メールやスマートフォンアプリの通知等を 通じて様々な企業から多くのメッセージを受け取る中、企業が顧客と的確にコミュニケーションす るためには、オンラインか実店舗かにかかわらず、顧客の状況に応じた適切な内容とタイミングで アプローチすることが求められます。
一方、企業は、パーソナライズした体験を提供するために、消費者が自主的に企業に提供した情報 やオンラインでの行動から得られる趣味や興味、関心等、顧客プロファイルに必要な情報を消費者 が納得する形で管理する必要があります。
Adobe Experience Platform は、行動データも含めてリアルタイムな顧客プロファイルの構築を可 能とし、Adobe Experience Cloud など様々なソリューションと連携することで、顧客一人ひとりと のリアルタイムなコミュニケーションを実現します。
Adobe Experience Platform が実現する主な機能は下記の通りです。
1. 顧客体験に必要なデータの統合
複数のデータソースから顧客体験に必要なデータを取り込み、顧客プロファイルの統合からデ ータガバナンス、AI や機械学習の活用、顧客コミュニケーションにつなげるためのアクティベ ーションまでを一貫したプラットフォームで提供します。これにより、企業は顧客のプライバ シーに配慮しながら、リアルタイムにパーソナライズされた体験を、スケーラビリティを持っ て提供できるようになります。
2. 顧客体験に必要なデータガバナンス機能の提供
任意のデータソースから収集されるデータは、顧客体験管理のために設計された Experience Data Model(XDM)により標準化され、統合されます。データの管理においては、データガバ ナンスを実現する DULE(Data Usage Labeling Enforcement)フレームワークにより、顧客デ ータの項目ごとの目的管理と、その目的に沿わない利用制限を行い、プライバシーなどの規制に配慮したデータ利用を実現します。
3. リアルタイムな顧客コミュニケーション
「Real-time CDP」により、データの収集からプロファイルの統合、実際の顧客コミュニケー ションに至るまで、顧客とのコミュニケーションをリアルタイムに実現します。 連携されたデータは、Adobe Experience Platform に接続されている様々なソリューションにリ アルタイムに展開され、広告やパーソナライゼーションに活用することが可能になります。
4. AI を活用したプロファイルデータの拡張
Adobe Experience Platform に内包されている「Data Science Workspace」機能や AI サービス 群「Intelligent Services」を活用することで、Adobe Sensei の AI とマシンラーニングによる、 統合データの利用、スコアリングやクラスターデータ等のプロファイルの拡張が可能になりま す。アドビが提供する AI モデルをチューニングして利用するだけでなく、PythonやRをはじめとする様々な言語を利用しながら、データサイエンティストによる独自のモデルを構築する ことができます。 AI 機能を、システムに内包することにより、システム間のバッチ処理をなくして、プライバシー管理を保ちながら AI を活用できるようになりました。
5.柔軟な顧客分析とコミュニケーション管理
Adobe Analytics の機能を拡張した「Customer Journey Analytics」の活用により、従来の CDPソリューションでは難しかった、オムニチャネルでのパスやフォールアウトの分析を、AdobeAnalytics の UI のように視覚的に分析することが可能になります。また、「Journey Orchestration」を活用することで、Adobe Experience Platform に統合された全てのチャネルのデータを利用しながら、Adobe Experience Cloud のアプリケーションやAPI で接続されたシステムを通じて、特定のイベントが発生した際のコミュニケーションフローをリアルタイムに実行することが可能になります。これにより、例えば来店した顧客に対して、セグメント別のメッセージをリアルタイムに配信するといった、オムニチャネルでのジャーニー設計が容易になります。
また、今回の日本展開にあわせて、Adobe Experience Platform の導入を支援するコンサルティン グサービスおよび Adobe Digital Learning Services によるアプリケーションサービスのトレーニン グを提供予定です。
アドビ株式会社 代表取締役社長のジェームズ マクリディは次のように述べています。 「外出自粛期間をきっかけに、オンラインを活用した消費が加速し、今後も店舗とオンラインのメ リットをそれぞれ活かしながら併用したいという消費者のニーズが明らかになりました。ニューノーマル時代の消費の変化に寄り添った顧客体験の提供が求められる中、お客様からのニーズに応え て、顧客体験に必要なデータガバナンス機能を備えた Adobe Experience Platform を国内で提供開 始できることを嬉しく思います。Adobe Experience Platform はデータの収集、処理、および施策 4 の展開をリアルタイムで行えるよう設計されているため、企業は、顧客のプライバシーに配慮しな がら、パーソナライズされたコンテンツを適切なタイミングで提供することができます。」
アドビについて
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アドビ システムズ 株式会社はその日本法人です。同社に関する詳細な情報は、Webサイトに掲載されています。
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