プリンターの可能性を再発見
オフィス印刷向けの画期的なラスター画像プロセッサー(RIP)技術であるAdobe Embedded Print Engineをご紹介します。Embedded Print Engineは、未来に備えた次世代のRIPテクノロジーというだけでなく、ソース、タイプ、サイズに関係なく、すべての印刷ジョブのすべての印刷経路で一貫した印刷エクスペリエンスを提供する、デバイスに依存しないワンストップの印刷ソリューションでもあります。リソースに制約のあるA4デバイスからエンタープライズ向けのA3ワークグループプリンター、エントリーレベルのラージフォーマットプリンターまで、あらゆるデバイスに無理なく組み込むことができます。ラスターデバイスの場合は、クラウドサービス(AWS、Azure、またはお好みのクラウド)としてデプロイできます。
様々な印刷形式(ページ記述言語)のネイティブ処理を可能にするEmbedded Print Engineは、すべてのPDLのためのワンストップのソリューションです。すべての印刷経路で一貫した印刷エクスペリエンスを提供するだけでなく、デバイスのApple AirPrint認証の取得とMopria対応を支援します。クラス最高の品質、パフォーマンス、リソース効率により、世界中の大手OEMメーカーに選ばれています。他のアドビの主要アプリケーションと同じアドビコアテクノロジーコンポーネントを使用することで、Adobe Acrobat(PDFの業界標準)の画面上に表示される内容が紙上でも忠実に再現されるため、エンドユーザーに完全なWYSIWYG印刷エクスペリエンスを提供します。Embedded Print Engineは、厳しいフィールドテストに合格しており、現代のオフィス印刷の変化する要求に応える新たなスタンダードとなっています。印刷の未来へ導く、新しい技術です。
1つのRIPであらゆるニーズに対応
アドビの印刷テクノロジーで投資回収率(ROI)を最大化
よくある質問
ラスター画像プロセッサー(RIP)は、印刷システムにおいて不可欠なソフトウェアコンポーネントです。ドキュメント(通常、テキスト、写真、イラスト、グラフィックを含む)を印刷する場合、最初のステップは、ドキュメントデータをプリンターが扱える形式に変換することです。この形式はページ記述言語(PDL)と呼ばれます。プリンタードライバーソフトウェアは、テキスト配置、フォント選択、グラフィックレンダリング、カラーマネジメントなどの指示を含むPDLファイルを生成します。
PDLファイルが印刷用に送信された後、RIPが引き継ぎます。プリンターの頭脳として、RIPは入力されたPDLから、ラスター画像(ビットマップ画像)を生成し、それをプリンターが用紙にマーキングします。ラスタライズプロセスでは、PDLファイルに存在するドキュメントデータ(線、曲線、テキストなど)をラスター画像に変換します。ラスター画像は、最終的な印刷ページの外観を表し、各ピクセルにはトナーやインクの色、濃さ、位置に関する情報が含まれています。
RIPは、元のデザインの複雑さと豊かさを印刷で忠実に再現します。RIPはまた、正確なカラーとフォントの管理や、透明度、ハーフトーンなどを調整して印刷で忠実に再現します。
Adobe Embedded Print Engineは、A4、A3、およびエントリーレベルのラージフォーマットプリンター向けのアドビの最先端RIPテクノロジーです。多様なデバイスタイプに対応する世界中の数百万台のプリンターで活用され、すべての印刷が元のデザインの品質で、意図した通りに反映されるようにします。
現在、世界中で何兆ものPDFドキュメントが流通しています。ドキュメント形式として注目される理由は、画面上で見ても、印刷物として出力しても、ドキュメントの品質と外観を正確に再現できる点にあります。PDFはデバイスの独立性を体現しており、コンテンツの完全性と書式を保持したまま、さまざまなデバイスでドキュメントを複製することができます。PDFはまた、最終段階でのオブジェクトレベルの操作や最適化を可能にし、比類のない柔軟性を提供します。
PDFはドキュメント形式であるだけでなく、現在使用されている多くのプリンターや複合機(MFP)で扱えるPDLでもあります。これにより、PDFは世界共通の言語となり、エンドツーエンドの印刷ワークフローが標準化され、クロスプラットフォームやハードウェアの互換性が問題になることはありません。すべてのモバイル印刷サービスは、PDFへの変換をサポートしています。さらに、PDFはDigital Rights Management(デジタル著作権管理)にも対応しています。PDFのサポートをデバイスレベルのPDLとしてプリンターに組み込むことで、印刷速度や出力精度などのパフォーマンス属性に一貫性が生まれ、信頼性の高い均一な印刷エクスペリエンスがもたらされます。
デスクトップデバイスは、あらゆるドキュメントをPDFとして印刷し、Microsoft IPPクラスドライバー、Mopria認証プリンターと互換性のあるWindowsのプリンタードライバー、およびmacOSのAirPrintを介してプリンターにジョブを送信できます。PDF対応プリンターを使用することで、ユーザーはデスクトップ表示に忠実な印刷出力を得ることができます。現在および将来にわたるPDFの利用に影響を与えるもう一つの重要な要素は、モバイルおよびクラウドコンピューティング環境におけるPDFのサポートです。AirPrint(AppleのiOSデバイス用)やMopria(Androidデバイス用)などのサービスや、クラウド印刷プラットフォーム(Microsoft Universal Printなど)を使用して、モバイルデバイスからプリンターにPDFを送信するケースが増えています。PDFは従来のオフィス印刷の規範を守るだけでなく、モバイルやクラウドコンピューティングの動的な環境とシームレスに統合します。
ネイティブPDF印刷に対応したプリンターがあれば、さまざまなメリットを享受できます。これらのメリットは、印刷パフォーマンスの向上、迅速な処理、思い通りの出力(特にカラー)につながります。その他のメリットは以下の通りです。
- 正確な出力:画面に表示された内容を出力で正確に再現します。当社の「what you see is what you get」(通称、「WYSIWYG」)テクノロジーにより、印刷結果がデスクトップまたはモバイルデバイスの画面に表示されるコンテンツと一致します。レポート、画像、プレゼンテーション、エンジニアリング図面など、PDFネイティブプリンターは、コンテンツを紙上に忠実に再現します。
- デバイス間で安定した印刷出力:ネイティブPDFの統合により、ホームオフィスの個人用プリンターや従来のオフィス環境でのエンタープライズクラスのデバイスなど、さまざまなデバイス間で安定した印刷出力を実現します。
- 優れたカラー品質:インターナショナル・カラー・コンソーシアム(ICC)プロファイルをサポートし、カラーを正確に表現することで、カラー印刷エクスペリエンスを向上させます。
- シームレスなクラウド印刷とモバイル印刷:クラウドとモバイルのサポートにより、どこからでも簡単に印刷できます。2つの重要な処理効率:
- PDFのコンパクトなドキュメントサイズは、帯域幅の限られたモバイルネットワークでの効率的な伝送を可能にします。
- 特にモバイルデバイスを使用する場合、デバイスの解像度で印刷することで、(ラスター形式よりも)優れた印刷品質を実現します。
- 変換の手間を排除:形式変換に頭を悩ませる必要はありません。ネイティブPDFのサポートにより、PDFと、PCL、PostScript、ラスターなど、印刷でサポートされている他の形式との間の変換が不要になります。処理効率の向上と印刷時間の短縮が実感できます。