アドビ、Adobe Summit 2024で生成AI時代の顧客体験管理(CXM)の未来像を発表

 
  • Adobe Experience CloudとAdobe Creative Cloudを横断し、ネイティブに統合された生成AIとリアルタイムのインサイトにより顧客データ、コンテンツ、カスタマージャーニーを統合、one to oneの真のパーソナライゼーションを大規模に実現する企業向けビジョンを発表
  • 「Adobe Experience Platform AI Assistant」で技術的な質問への回答、タスクの自動化、結果のシミュレーション、アプリケーション全体にわたるオーディエンスとカスタマージャーニーの生成が可能な対話型インターフェイスを提供
  • 「Adobe GenStudio」と「Adobe Firefly Services」が、強力な生成AI機能により、企業のコンテンツサプライチェーンを加速し、効率的な制作ワークフローを実現

※当資料は、2024年3月26日(米国太平洋時間)に米国本社から発表されたプレスリリースの抄訳です。

 

【2024年3月27日】

アドビ(Nasdaq: ADBE)(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、以下アドビ)は本日、年次のデジタルエクスペリエンスカンファレンスであるAdobe Summitにおいて、生成AIとリアルタイムのインサイトを通じ、one to oneのパーソナライゼーションを大規模に提供できるようにする、企業向けのイノベーションを発表しました。アドビがデジタルエクスペリエンスプラットフォームのグローバルリーダーおよび信頼できるパートナーとして今回発表した顧客体験管理(CXM)ソリューションの機能拡張は、データ、コンテンツ、カスタマージャーニーを統合し、優れた顧客体験の提供や長期的なロイヤルティの向上を実現するものです。生成AI時代においてアドビは、企業がAIの活用により顧客価値を提供し、パーソナライゼーションを大規模に提供する大きな機会を捉えるための道筋を示します。

 

Adobe Experience CloudとAdobe Creative Cloudのイノベーションは、統合された顧客データに基づくインサイトを提供し、パーソナライズされたコンテンツの制作を大規模に行い、カスタマージャーニーのオーケストレーションで顧客エンゲージメントを向上させることにより、生成AIの活用によるビジネス価値を押し上げます。今回発表した「Adobe Experience Platform AI Assistant」は、顧客体験を提供する担当者の生産性を向上し、対話型インターフェイスを通じて広範なチームへのアクセスを民主化し、新しいアイデアを引き出すことを可能にします。また、新しい生成AIファーストの「Adobe GenStudio」は、マーケティング部門がブランドに沿ったコンテンツを迅速に計画、制作、管理、アクティベーション、測定できるようにします。また、B2CおよびB2Bの企業が、カスタマージャーニーのオーケストレーションを強化し、タイムリーかつパーソナライズされた顧客体験を提供することができるJourney Optimizer機能も発表しました。 アドビの安心な商用向けクリエイティブ生成AIモデルファミリーであるAdobe Fireflyに追加された新機能「構成参照」は、ユーザーに新たなレベルのクリエイティブコントロールをもたらします。

 

Adobe Experience Cloudは、顧客体験を提供、測定、パーソナライズするための、業界をリードするプラットフォームであり、現在では全世界で11,000社以上の幅広い業界の企業に導入され、4,500社のグローバルのエコシステムメンバーと500社以上のAdobe Experience Platformインテグレーションパートナーを有し、企業のデータとコンテンツが共通の言語モデルの下に統合されています。

 

アドビのデジタルエクスペリエンス事業のプレジデントであるアニール チャクラヴァーシー(Anil Chakravarthy)は、次のように述べています。

「生成AIは、企業と顧客の関係の抜本的な変化によって、ビジネスリーダーに、新たなデジタル体験を提供しながら収益性の高い成長を推進するという変革を生み出します。世界中の企業にとって、顧客体験管理においてすべてのインタラクションをパーソナライズする能力が重要な成長要因となる中、アドビは、既存のワークフローに深く統合された強力な生成AIによって、これを実現する道を示します。」

 

General Motorsの最高マーケティング責任者(CMO)であるノーム デ グリーブ(Norm de Greve)氏は、次のように述べています。

「今日のマーケティング環境における成功の基本は、一連のカスタマージャーニーを通じてよりリッチかつ関連性の高い顧客体験を創造することです。この顧客体験管理において、当社はAdobe Experience Cloudをパートナーとして選択しました。アドビのエンタープライズアプリケーションによって、私たちのチームは、私たちのブランドとエンゲージする顧客に対し、リアルタイムで高度にパーソナライズされた顧客接点を大規模に提供することができます。」

 

生成AIの時代において、アドビは顧客データを統合し、コンテンツ制作を大規模化し、ジャーニーオーケストレーションを通じて顧客エンゲージメントを強化したい企業にとって最適なテクノロジーパートナーです。

 

「データ」におけるイノベーション

アドビの新ソリューションは、インサイトの活用や、真のパーソナライゼーションの大規模な実施を可能にする基盤の構築によって生成AI時代にふさわしい企業のデータ管理を支援します。これはAdobe Experience Platformを中核とするもので、統合された一連のアプリケーションを通じて、さまざまな企業内システムをまたいで顧客データを活用することができます。

 

  • Adobe Experience Platform AI Assistantは、Adobe Real-Time Customer Data PlatformAdobe Journey OptimizerAdobe Customer Journey Analyticsなどのアプリケーション内で、技術的な質問への回答、タスクの自動化、結果のシミュレーション、オーディエンスやカスタマージャーニーの生成を行うシンプルな対話型インターフェイスを提供します。
  • Federated Audience Compositionは、 エンタープライズデータウェアハウスやデータプラットフォーム(Amazon Web Services Redshift、Azure Synapse、Databricks、BigQuery、Snowflake)からのオーディエンスおよびデータを直接結合できるようにすることで、データ管理の柔軟性と効率性を提供し、Adobe Experience Platformのリアルタイムおよびクロスチャネルユースケースを拡張することができます。企業はデータのコピーを最小限に抑え、機密データの使用を管理し、プロファイルの充実やオーディエンスのセグメンテーション、パーソナライズされたコミュニケーションなどのカスタマーエクスペリエンスのワークフローを強化するために、既存のIT投資を最大限に活用することができます。
  • Adobe Real-Time Customer Data Platform (CDP) Collaborationは、新しいクリーンルームアプリケーションで、ブランドとパブリッシャーは、サードパーティCookieの廃止後、価値の高いオーディエンスを発見してリーチし、測定するために、プライバシーに配慮した方法でコラボレーションすることができます。Real-Time CDP Collaborationは、CDPの価値をデータコラボレーションを含むものに進化させ、クッキーレスの世界において、顧客データ管理の重要かつ必要な要素となります。

 

「コンテンツ」におけるイノベーション

アドビは、企業がコンテンツサプライチェーンを推進するための統合製品群を提供しています。コンテンツサプライチェーンは、マーケティングキャンペーンやパーソナライズされた顧客体験で使われるコンテンツを提供するために、すべての企業が必要とするエンドツーエンドのビジネスプロセスです。これは、ワークフローとプランニング、制作とプロダクション、アセット管理、配信とアクティベーション、インサイトとレポーティング、という5つの主要な要素で構成されています。アドビが「Adobe GenStudio」に追加する生成AIファーストの新機能とAdobe Experience CloudとCreative Cloudのネイティブな統合により、マーケターはブランドに沿ったコンテンツの計画、制作、管理、アクティベーション、測定が迅速に行えるようになります。

 

  • ワークフローとプランニング: 「Adobe Workfront Planning」は、マーケティングライフサイクル全体にわたるすべてのアクティビティを一元的に把握し、戦略的なプランニングと納期の短縮を実現します。
  • 制作とプロダクション:「Adobe Firefly Services」と「Custom Models」により、企業のコンテンツ作成と制作の規模に合わせたパーソナライゼーションが可能になり、手作業をなくすと同時に、生成されたアウトプットをブランドに沿ったものにします。
  • アセット管理:「Adobe Experience Manager Assets contents hub」により、ブランド管理されたアセットを企業内や外部パートナーなどに簡単に配布できます。contents hubは、Adobe GenStudioとAdobe Experience Manager Assetsの間にシームレスな接続ポイントを形成し、すべてのユーザーがアセットを検索して、オールインワンのコンテンツ作成アプリケーションである「Adobe Express」のFireflyでパーソナライズされたバリエーションを作成できます。
  • 配信とアクティベーション: 生成AIを活用したAdobe Experience Manager Sitesのバリエーション生成機能により、企業は、様々なオーディエンス中心のブランドに沿った広告コピーとともに、パーソナライズされたマーケティングアセットのバリエーションを作成できます。 Edge Delivery Servicesにより、企業は可能な限り最速のページ読み込み時間を実現します。また、Adobe Experience Manager Sitesのドキュメントベースのオーサリング機能により、幅広い関係者がMicrosoft WordやGoogle Docsでwebページを制作できます。
  • インサイトとレポーティング: Adobe Content Analyticsは、どのアセット(AIが生成したアセットを含む)やキャンペーンが最高のパフォーマンスを発揮しているかを、その属性までも含めて理解することを可能にし、企業にとって不可欠なフィードバックループを構築します。ここで得られたインサイトは、web、ストリーミング、製品内を測定するAdobe Customer Journey Analytics上に構築され、顧客体験のより完全な全体像が得られるようになります。

 

「カスタマージャーニー」におけるイノベーション

B2CであれB2Bであれ、企業がカスタマージャーニーのオーケストレーションを通じて顧客エンゲージメントを強化する能力は、統合されたリアルタイムの顧客像が得られるかどうかにかかっています。これにより、企業がweb、SNS、モバイルなどのチャネルで消費者と接する際に、ユーザーの行動や嗜好の変化をリアルタイムで把握し、新しい体験を提供することが可能になります。これは、企業主導のモーメントと顧客主導のモーメントの両方を調和させ、インパクトのあるパーソナライズされたカスタマージャーニーを編成するための新ソリューションであり、アドビは企業を支援するユニークな立場にあります。

 

  • 「Adobe Experience Platform」と「Adobe Journey Optimizer」の統合された実験は、強化された統計モデルを活用してマーケターやプロダクトマネージャー、開発者がカスタマージャーニー内で実験やディシジョニング(ルールに基づく代替提示)機能を活用できるよう支援します。これにより、コミュニケーションチャネル全体でのオファーの再利用を促進したり、コンバージョンを最大化するための理想的な顧客経路を最適化したりできます。
  • 「Adobe Journey Optimizer」は、企業主導のジャーニーオーケストレーションを強化し、企業がオーディエンス中心のキャンペーンをリアルタイムの顧客シグナルと連携させることで、適切な顧客を獲得し、タイミングを逸したマーケティングコミュニケーションを回避できるようにします。
  • Adobe Journey Optimizer B2B Editionは、Adobe Experience Platform上に構築された新しいアプリケーションで、購買グループ内の特定アカウントを対象にしたジャーニーオーケストレーションに焦点を当てたソリューションです。B2Bの収益ライフサイクル全体を通じて営業とマーケティングのコラボレーションを再構築します。

 

Fireflyの新機能

 アドビは本日、ユーザーに新たなレベルのクリエイティブコントロールをもたらす、Adobe Firefly web版(ウェブブラウザおよびモバイル)の主要な新機能「構成参照」機能を発表しました。「構成参照」機能は、既存の画像の構図を新規生成画像に簡単に適用できる機能です。既存の画像を参照テンプレートとして使用することで、ユーザーは同じレイアウトで複数の画像バリエーションを生成できるようになり、想像していた通りの画像を得るために完璧なプロンプトを書くという試行錯誤のプロセスを省略することができます。この「構成参照」機能とすでにリリースされている「スタイル参照」(スタイル参照画像を取り込んでプロンプトに適用するFireflyの機能)を組み合わせることで、ユーザーは画像の構図とスタイルの両方を参照し、アイデアを素早く形にすることができます。

 

パートナーや顧客からのコメント

アドビは、強固なパートナーエコシステムを拡大し、Adobe Experience Cloudの価値を高めています。アドビは本日、Microsoftとのパートナーシップの拡大を発表しました。Adobe Experience Cloudの強力な顧客体験インサイトとAdobe Firefly生成AIをMicrosoftアプリケーションに直接統合することで、ワークフローの刷新と生産性の向上をもたらす生成AI機能をマーケターに提供します。また、OneTrustとのパートナーシップ拡大により、同意管理がAIを活用したカスタマージャーニーに統合されます。アドビはまた、Havas、IPG、Omnicom、Publicis、WPPなどの広告代理店パートナーや、Accenture、Deloitte、EY、IBM、などのシステムインテグレーターと協力し、クリエイティブ制作とデジタルマーケティングを横断して生成AIへの投資、プロセス、ワークフローを加速させます。

 

Adobe Summit 2024は対面とオンライン両方のセッションを組み合わせたイベントです。Summitでは、著名なスピーカーや業界リーダーがプレゼンテーションを行います。General MotorsのCEOメアリー バーラ(Mary Barra)氏、Pfizerのデジタルおよびテクノロジー担当最高責任者リディア フォンセカ(Lidia Fonseca)氏、Delta Airlines CEOエド バスティアン(Ed Bastian)氏、TSB BankのCMOエマ スプリンガム(Emma Springham)氏、MLBのオペレーションおよび戦略担当最高責任者クリス マリナック(Chris Marinak)氏、Zaia Venturesの創業者兼CEOウコンワ オジョ(Ukonwa Ojo)氏、作家で起業家のニーナ シック(Nina Schick)氏が登壇するほか、アドビが最新の研究開発イノベーションを披露するAdobe Sneaksでは、シャキール オニール(Shaquille O’Neal)氏がホスト役を務めます。

 

Summitのwebサイトでは、Adobe Summitの基調講演をオンラインで視聴したり、12トラックにわたる200上のセッションやハンズオンラボを体験したり、同業者とネットワークを作ったり、アドビのエキスパートとライブで話したりすることができます。

 

 

■「アドビ」について

アドビはデジタル体験を通じて世界に変革をもたらします。

アドビに関する詳細な情報は、webサイト(https://www.adobe.com/jp/about-adobe.html)をご覧ください。

 

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