アドビ、「社内データの備えと管理に関する調査」の結果を発表
~全体の半数以上がクラウドでデータのバックアップを実施、重要書類の保存形式は「PDF」が最多、BCP対策は顧客の信頼獲得につながると8割以上が回答~
【2023年9月26日】
アドビ株式会社(本社:東京都品川区、社長:クレア ダーレイ、以下 アドビ)は本日、企業の総務担当者800名(従業員数300名以下の企業に勤める担当者400名、従業員数301名以上の企業に勤める担当者400名)を対象に実施した「社内データの備えと管理に関する調査」の結果を発表しました。本調査は、企業が災害やシステム障害、テロなど、危機的状況下に置かれた場合でも重要な業務を継続できるように策定する事業継続計画(Business Continuity Plan、以下BCP)への取り組み、およびクラウド管理やファイルの保存形式、電子サインの活用など、社内データの保管・管理状況を調査するもので、2020年にも同様の調査を行っています。
今回の調査で明らかになった主な結果は以下の通りです。
- 最も活用されているデータのバックアップ手法は「クラウドバックアップ(50.8%)」、重要書類の保存形式は「PDF形式(51.7%)」が最多
- 「BCP対策が顧客の信頼の獲得につながる」と全体の8割以上(80.5%)が回答
- 「BCPを策定済み」または「テレワークを継続的に実施」している企業では、6割以上が重要書類の不正コピーや改ざんを防ぐために電子サインなどの機能を使用してセキュリティ強化を行っていると回答
- 電子サインの導入メリットを75.5%が実感、「BCPを策定済み」または「テレワークを継続的に実施」している企業では約9割が「メリットがある」と回答
- 全体の6割以上が緊急時の出社制限により捺印や書類確認といった作業が行えず、「業務が制限される危険性がある」とし、その内の約9割(89.5%)が「事業継続の観点からリスクになり得る」と回答
最も活用されているデータのバックアップ手法は「クラウドバックアップ(50.8%)」、重要書類の保存形式は「PDF形式(51.7%)」が最多
社内データのバックアップを行っている担当者に手法について聞いたところ、最も多かった回答は「クラウドバックアップ(インターネットを介してリモートサーバーに保存)」で50.8%、次いで「物理的なバックアップ(外付けハードドライブ、USBメモリーなどの物理的なデバイスに保存)」が47.5%、「紙によるバックアップ(重要な情報を紙に印刷して物理的に保管)」が31.2%と続きました。半数以上がクラウド上でのバックアップを実施している一方で、「BCPを策定する予定がない」企業に絞るとクラウドバックアップを行っている割合は30.6%に留まるなど、一部の企業ではデジタル化が進んでいないことがわかりました。
また、重要書類をどのような形式で保存しているか聞いたところ、最も多かった回答は「PDF形式(51.7%)」でした。次いで、「紙による物理的な保管(42.0%)」が多く、契約書などの確認作業や締結作業が紙ベースで行われており、一部の企業ではペーパーレス化に至っていない様子が伺えます。
「BCP対策が顧客の信頼の獲得につながる」と全体の8割以上(80.5%)が回答
BCP対策を行うことで、有事の際にも事業継続できる状態を保つことが顧客の信頼を得るうえで重要だと思うか聞いたところ、「とても思う(27.9%)」、「どちらかというと思う(52.6%)」と、全体の8割以上(80.5%)が重要な要素だと感じていることがわかりました。
「BCPを策定済み」または「テレワークを継続的に実施」している企業では、6割以上が重要書類の不正コピーや改ざんを防ぐために電子サインなどの機能を使用してセキュリティ強化を行っていると回答
契約書などの重要書類のデジタル化の際、不正コピーや改ざんを防ぐために電子サインなどの機能でセキュリティの強化を行っているか聞いたところ、実施している企業の割合は39.9%(全ての重要書類が10.1%、一部の重要書類が29.8%)に留まりました。
一方で、BCPをすでに策定している企業、およびテレワークを継続的に実施している企業に絞ると、6割以上(それぞれ66.7%と64.4%)がセキュリティ強化を行っている結果となりました。
電子サインの導入メリットを75.5%が実感、「BCPを策定済み」または「テレワークを継続的に実施」している企業では約9割が「メリットがある」と回答
電子サインを利活用することにメリットがあると思うか聞いたところ、「おおいにあると思う(24.9%)」、「どちらかというとあると思う(50.6%)」と、合わせて75.5%が肯定的な考えを示しました。また、BCPをすでに策定している企業では90.5%、テレワークを継続的に実施している企業では87.4%が「メリットがある」と回答し、電子サインがデジタル管理において高く評価されている結果となりました。
全体の6割以上が緊急時の出社制限により捺印や書類確認といった作業が行えず、「業務が制限される危険性がある」とし、その内の約9割(89.5%)が「事業継続の観点からリスクになり得る」と回答
災害などの緊急事態により移動ができなくなった際、ハンコや書類確認などで出社が必要となり業務が制限されてしまう危険性があるか聞いたところ、「とてもある(14.6%)」、「どちらかというとある(48.5%)」と、合わせて63.1%が業務継続に不安を感じている結果となりました。
また、不安を感じている回答者の内、上記の業務制限が事業継続の観点からリスクになり得ると思うか聞いたところ、「非常にリスクだと思う(28.5%)」、「どちらかというとリスクだと思う(61.0%)」と、合わせて約9割(89.5%)がリスクへの懸念を持つ結果となりました。
今回の調査結果を受け、アドビ株式会社マーケティング本部デジタルメディア ビジネスマーケティング執行役員の竹嶋拓也は、次のように述べています。
「今回の調査結果では、特に中小企業において、災害などの緊急時にテレワークを実施できず、場所に縛られない業務遂行ができないことに不安を感じている人が多いことがわかりました。半数以上がクラウド上で情報のバックアップを行い、重要書類は『PDF』形式で保存するなど、デジタル化が進む傾向が見られる一方で、紙による業務がテレワークの妨げになるなど、デジタルを活用した業務改善の余地は大きく残されています。BCP対策は顧客の信頼につながると全体の8割以上が回答するなど、BCPの策定は企業の喫緊の課題であると考えます。アドビは、今後もクラウドサービスやPDFを活用したAdobe Acrobatなどのソリューションを通して企業のBCP対策や柔軟な働き方を支援してまいります。」
「社内データの備えと管理に関する調査」 概要
調査方法:インターネット調査
実施対象:800人(従業員300名以下の企業の総務担当者400名、従業員301名以上の企業の総務担当者400名)
調査期間:2023年8月21日 ~2023年8月28日
■「アドビ」について
アドビは、「世界を動かすデジタル体験を」をミッションとして、3つのクラウドソリューションで、優れた顧客体験を提供できるよう企業・個人のお客様を支援しています。Creative Cloudは、写真、デザイン、ビデオ、web、UXなどのための20以上の デスクトップアプリやモバイルアプリ、サービスを提供しています。Document Cloudでは、デジタル文書の作成、編集、共有、スキャン、署名が簡単にでき、デバイスに関わらず文書のやり取りと共同作業が安全に行えます。Experience Cloudは、コンテンツ管理、パーソナライゼーション、データ分析、コマースに対し、顧客ロイヤルティおよび企業の長期的な成功を推進する優れた顧客体験の提供を支援しています。これら製品、サービスの多くで、アドビの人工知能(AI)と機械学習のプラットフォームであるAdobe Senseiを活用しています。
アドビ株式会社は米Adobe Inc.の日本法人です。日本市場においては、人々の創造性を解放するデジタルトランスフォーメーションを推進するため、「心、おどる、デジタル」というビジョンのもと、心にひびく、社会がつながる、幸せなデジタル社会の実現を目指します。
アドビに関する詳細な情報は、webサイト(https://www.adobe.com/jp/about-adobe.html)をご覧ください。
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