アドビ、AI機能のイノベーションによりAdobe Creative CloudおよびAdobe Expressユーザーの創造性と効率性を最大化

• Adobe Creative Cloudに革新的なAI機能を追加 
• Adobe ExpressにAIを搭載し、アドビの代表的なクリエイティブツールであるAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorの機能を利用可能に
• 次世代のGenerative AI技術への投資に関するビジョンを発表

※当資料は、2022年10月18日（米国太平洋時間）に米国本社から発表されたプレスリリースの抄訳です。

【2022年10月18日】

米国カリフォルニア州ロサンゼルス発：アドビ（Nasdaq:ADBE）（本社：米国カリフォルニア州サンノゼ、以下アドビ）は本日、世界最大のクリエイティブの祭典Adobe MAXにおいて、創造性と精度を高めるパワフルな新しいAI機能を発表しました。この新しいAI機能はAdobe Creative Cloudの各種アプリ、ならびに誰でもプロ品質のコンテンツを素早く作成できるオールインワンツールのAdobe Expressで利用できます。さらに、「コンテンツ認証イニシアティブ（CAI）」を活用し、Generative AIの使用における透明性を確保することで、クリエイターを支援する取り組みを発表しました。

アドビのデジタルメディア担当CTOのイーライ グリーンフィールド（Ely Greenfield）は次のように述べています。

「クリエイティビティを実現するためにAIを構築する私たちのアプローチは、クリエイターに理解され、愛される製品にインテリジェンスを注ぎ込み、強化することです。Adobe ExpressとCreative Cloudの新しいAI搭載機能により、誰もが創造性を発揮し、創作により多くの時間を費やし、基本的で反復的なタスクに費やす時間を減らすことができます。」

すでに何百万人ものAdobe Creative Cloudユーザーが、アドビの人工知能（AI）と機械学習のプラットフォームであるAdobe SenseiのAI機能を利用して、複雑な作業や反復作業を自動化しています。アドビの最新のイノベーションにより、Adobe Creative Cloudの人気アプリ全体で以下のようなAIの活用が大幅に増加します。

• 「写真を復元」（ベータ版）：機械学習により、古い写真の傷や微細な欠点をインテリジェントに除去し、複雑な作業の時間を大幅に短縮する新しいAdobe Photoshopのニューラルフィルター
• 「人物を選択」：写真内の人物を自動検出してマスクを作成するAdobe Lightroomの新機能です。人物全体だけでなく、人物の顔や体の皮膚、眉毛、白目と黒目、唇、歯、口、髪といったパーツを特定してマスクを作成
• 「クイックアクション」：Adobe Expressの新しいAI機能であるクイックアクション機能は、SNSへ簡単に共有できるよう動画や画像をリサイズしたり、被写体を際立たせるカラーパレットを見つけたり、2万2千種類以上のAdobe Fontsから最適な書体を探したりする際に役立ちます

本日発表した、Adobe Creative CloudとAdobe Expressに搭載する新たなAIイノベーションをご紹介します。

Adobe Photoshop：

• 選択機能の向上：ワンクリックで複雑なオブジェクトのホバーリング、検出、詳細選択や、空、前景、被写体、髪の毛などの要素を、詳細なエッジを維持しながら、より高品質で正確に選択が可能に
• ワンクリックで削除と塗りつぶし：画像内のオブジェクトを選択して削除し、空いた部分を「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能で補完する操作を、ワンクリックで実行
• 背景の削除（iPad版）：主要な被写体を背景からすばやく分離することで、作業時間を短縮します。人物、動物、乗り物、おもちゃなど、画像の中で最も目立つ被写体をワンクリックで選択し、簡単に背景を除去することが可能に

Adobe Express：

• 背景の削除：AIを使って写真の主要な被写体を検出して切り抜き、背景にさまざまな場所にある任意のデザインを選んで配置
• おすすめテンプレートの提案：プロがデザインした何千種類もののテンプレートを使って、ソーシャルメディアコンテンツやロゴの制作などの制作をすぐに始めることができるテンプレート機能は多くの人に活用されています。コンテンツに応じて提案するアドビのAIは、プロジェクトのコンテンツの内容を認識し、それに適したテンプレートを提示します
• おすすめのフォントを提案： AIがプロジェクトのコンテンツ内容を理解して、2万種類以上のAdobe Fontsコレクションの中から、デザインの中でテキストを強調または融合させる適切なフォントを識別し、提示します。現在デスクトップ版で提供されているおすすめのフォントを提案する機能は、近日中にモバイルデバイスにも提供される予定です
• 画像の切り抜きの精度向上：新たにモバイルデバイスでも使用できるようになったこの機能は、選択された画像パーツのエッジの精緻化にAIを活用しており、不要な要素を取り除いて画像を完成させることが可能に

Adobe Lightroom：

• マスキング選択の強化：精密な選択エリアの調整をより迅速かつ簡単に行う方法を追加
• オブジェクトの選択：写真内のオブジェクトの周囲を手書きの線で囲む、または選択ボックスをオブジェクトの上にドラッグするなど、さまざまな方法でオブジェクトを選択することができ、Adobe Lightroomに搭載された AI機能が自動的に選択範囲を絞り込みます
• アダプティブプリセット：シングルクリックまたはタップするだけで、ポートレート全体をすばやく補正したり、目の強調、歯のホワイトニング、眉毛を黒くするなどのプリセットを使って特定の箇所を強調したりできる、写真に適した補正機能です
• コンテンツに応じた削除：補正機能を強化し、犬のリードを取り除くなど、画像に強力な編集を加えることができます。写真内の不要な要素を削除し、素早く正確な調整を行い、ワンクリックでより魅力的なビジュアルに仕上げることが可能に

Adobe Premiere ProとAdobe After Effects：

• Adobe Premier Proの自動カラー補正とリミックス：自動カラー補正は高性能の色調整を適用して色補正のワークフローを高速化し、リミックスは選択したビデオクリップに合わせて音楽を自動的にリタイミングします 
• Adobe After Effectsのシーン編集検出機能：AI機能を利用して編集中のビデオクリップのシーン変更を自動的に検出し、シーンを個別のレイヤーに変換したり、編集ポイントにマーカーを作成して、プロジェクトのセットアップを迅速に行います

Adobe Substance：

• Adobe Substance 3DのAI機能強化： Adobe Substance 3D Captureの既存の3D素材ワークフローに基づくAI機能によって、ライブカメラまたは指定された画像から写実的な3Dテクスチャを作成したり、インテリジェントに強化したりすることができ、あらゆる物理的な場所に基づいたプロ品質の3Dコンテンツを制作できます。Adobe Substance 3Dのユーザーは現実の世界からのコンセプト作りに留まらず、実際の物理的な環境をプロダクションアセットに転換することもできます

AIに対するアドビの責任

アドビは、人間の創造性を代替するのではなく増幅するためのAIイノベーションの提供で世界をリードし、アドビが開発する世界最高峰のクリエイティブツールにその成果を継続的に投入してきました。本日発表したAI機能によるイノベーションはすべて、「説明責任（アカウンタビリティ）」、「責任」、「透明性」というアドビのAI倫理原則を遵守して開発されています。これらのイノベーションは、新機能の開発初期段階からテスト、そして提供までのすべてのステージで、アドビがAI倫理と包括性を最重要視していることを示すものです。  

アドビは、オンラインでの信頼性と透明性を高めるというコミットメントに基づき、クリエイターの帰属証明能力をサポートするためにコンテンツ認証イニシアティブの技術をツールに取り入れ、クリエイターが自分のスタイルと作品をコントロールすることをサポートするための研究に投資することで、クリエイター中心のGenerative AI提供の開発アプローチを本日公開しました。

アドビが主導するコンテンツ認証イニシアチブには800以上のパートナー企業・団体が参加し、オンラインコンテンツの信頼性を高めるために活動しています。 コンテンツ認証イニシアチブが提供するソリューションは来歴証明技術に基づいて、デジタルコンテンツの制作開始から編集履歴の記録と開示によって情報の透明性を確保し、クリエイターが作品に帰属証明を添付することを可能にします。