企業採用担当者の7割以上が、求職者の「クリエイティブツールスキル」を重要視 転職市場でのニーズがここ10年で4.2倍に増加した職種も
~クリエイティブツールスキルを持つ求職者には「月給を平均3.4万円優遇する」と判明
動画・写真の編集を内製化し、業務効率化、企画力向上を目指す傾向に~
【2021年7月7日】
アドビ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:神谷 知信、以下 アドビ)は、総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)の協力のもと、近年、簡単な写真・動画の編集・加工を日常的に実施する業務が増えてきたことを背景に、転職市場におけるクリエイティブツールスキルのニーズの変化について調査を実施いたしました。
本調査では、「クリエイティブツールスキル」は、デザインや画像・動画の編集などのプロレベルのスキルではなく、ソフトウェアを使って、簡単な写真・画像編集・加工、動画編集・作成、またイラスト作画・チラシやポスターのデザインなどができることを示しています。また、「非クリエイティブ職」は、「クリエイティブ職※」を除く営業、企画・経営、管理・事務などの職種になります。
今回の調査で明らかになった主な結果は以下の通りです。
- マイナビ転職サイト内で非クリエイティブ職における「求める人材」にクリエイティブツールスキルを含む求人数は、クリエイティブな職種を除いて算出し、2010年時点と比較した場合、2020年時点での「営業」では約1.9倍、「企画・経営」では約2.8倍、「管理・事務」では約4.2倍に増加。
- 企業の採用担当者側にとって、非クリエイティブ職でも「クリエイティブツールスキルを持った求職者は重要である」と7割以上(71.5%)が回答。
- 非クリエイティブ職でクリエイティブツールスキルが求められるようになっている理由として、「業務の幅が広がる」が64.3%、「内製化ができ、業務効率化になる」が44.1%、「提案力、企画力向上」が37.1%となった。また、31.5%が「リモートワークの影響で、イラストや写真、動画でのコミュニケーションが増えた」と回答。
- 採用担当者側への調査から、非クリエイティブ職において、クリエイティブツールスキル保有者は、非保有者と比較した場合、月給を平均3.4万円優遇できると考えられていることも判明。
- 求職者側も「クリエイティブツールスキルを持つことが重要である」と72.0%が回答。
- 非クリエイティブ職希望者のうち、面接時にスキルを持っていることをアピールしている人はわずか11.0%。また、スキルを持っているが、待遇がよくなることを知らず採用の場でアピールをしていない求職者が、29.0%いることも判明。
※本調査で述べる「クリエイティブ職」は、「WEB・インターネット・ゲーム 」「クリエイティブ」「建築・土木・デザイン・設計」の職種を指します。
■非クリエイティブ職 “管理・事務職” “企画・経営” “営業” の求人に、
クリエイティブツールスキルの歓迎記載が増加。“管理・事務職”は、ここ10年で約4.2倍に増加。
マイナビ転職のサイト内で記載される「対象となる方」欄に、クリエイティブツールスキルを含む非クリエイティブ職全体の求人掲載総数は、2010年起点と比較した場合※1、2020年時点で約3倍に増加しており、その中でも「営業」では約1.9倍、「企画・経営」では約2.8倍、「管理・事務」では約4.2倍に増加していることがわかりました。
※1 計算方法:2010年時点の値を100%として、各年の増減率から年次推移を算出
クリエイティブツールスキルとして求職者に求める具体的な業務内容として、近年ではInstagramやTwitterなどのSNS投稿に使用する画像編集業務、さらにECサイトやWEBサイト・WEB広告のデザイン制作補助などへのニーズが高まっているようです。
数字が顕著に伸びている、「管理・事務」では、商談や会議の多くがリモートに移行しつつある影響を受けて、これまでテキストやグラフ等で構成されていた営業資料を、遠隔でもより相手に伝わりやすい資料へと深化させるために、簡単なグラフィックの作成や説明動画などを制作できるスキルが求められる場面が増える傾向にあります。
また今回、アドビは、求人の掲載数には反映されていない、“非クリエイティブ職”におけるクリエイティブツールスキルのニーズを探るべく、企業の採用担当者と求職者を対象に、クリエイティブツールスキルの重要度に関するインターネット調査を実施いたしました。
■7割以上の採用担当者が「クリエイティブツールスキルの重要性が高まっている」と回答。
アドビが企業の採用担当者400名を対象に実施した調査によると、非クリエイティブ職においても「クリエイティブツールスキルの重要性が高まっているか」という質問に対し、7割以上の採用担当者が「クリエイティブツールスキルの重要性を感じている」ということがわかりました。
■クリエイティブツールスキルを必要とする理由は、業務の幅が広がる、内製化・業務効率化、企画力・提案力の向上の他、コロナ禍のリモートワークによる、ビジュアルコミュニケーションの必要性も。
非クリエイティブ職において「クリエイティブツールスキルの重要性が高まっている」と回答した企業の採用担当者への調査によると、クリエイティブツールスキルを必要とする企業が増えた理由として、64.3%が「業務の幅が広がるから」と回答し、次いで44.1%が「内製化・業務効率化」、37.1%が「提案力・営業力・企画力の向上」と回答しました。
さらに、31.5%の採用担当者が「リモート環境で、イラストや写真、動画でのコミュニケーションが不可欠になった」と回答していることからも、コロナ禍のリモートワークによるコミュニケーションのあり方の変化を通じて、業務の幅が広がってきたことが考えられます。
■クリエイティブツールスキル保有者には、非保有者よりも月給を「平均3.4万円程優遇できる」ことが判明。
また、採用担当者のうち7割以上が、クリエイティブツールスキルを持っている人材であれば、同等の能力でかつそのスキルを持っていない人材と比較した場合、月給を「平均3.4万円程優遇できる」と考えていることが判明しました。
この結果から、クリエイティブツールスキルを持っていることが雇用条件に大きく影響することがわかり、“非クリエイティブ職”におけるクリエイティブツールスキルへのニーズが浮き彫りになりました。
■採用者側の7割以上はクリエイティブツールスキルを必要とし高付加価値と考える一方、求職者側の約3割はスキルを持ちながら採用の場でアピールできていない現状も。
現在転職を考え、仕事を探している求職者200名への調査では、非クリエイティブ職への転職において、 クリエイティブツールスキルを持つことで 採用の場での優遇(年収・条件)が良くなることを理解しアピールしている人はわずか1割しかいないことが判明しました。また、求人条件に記載が無いことで、約3割の人がスキルを持ちながら採用の場でアピールできておらず、自分がもっているスキルの価値を理解していない人が多いことも判明しました。
前項で述べた通り、7割以上の採用担当者が「クリエイティブツールスキルの重要性」を感じており、その事実を約9割の求職者が知らないということから、採用者と求職者の間に「クリエイティブツールスキルに対する重要性の認識」に乖離があることが判明しました。
■採用者が期待するクリエイティブツールスキルは、1位 写真、2位 動画、3位 印刷物デザインの順位に。
求職者が習得したいクリエイティブツールスキルでも「写真・画像編集ができるスキル」が最多。
非クリエイティブ職において「クリエイティブツールスキルの重要性が高まっている」と回答した7割以上の企業の採用担当者への調査によると、求職者に期待するクリエイティブツールスキルは、「写真・画像編集」が60.5%で1位、「動画撮影・動画編集」が40.2%で2位となり、より画像や動画を使用した業務が増えており必要とされていることがわかります。
一方、求職者の58.0%が「写真・画像編集」と「動画撮影・動画編集」のスキルを習得したいと考えていることから、プライベートでSNS投稿のための画像・動画編集など日常的に使用しているクリエイティブツールスキルを、仕事においても活用できるまでにスキルアップしたいと考えている求職者も多いことがわかり、採用者の求めるスキルと求職者の習得したいスキルが合致していることが判明しました。
また、アドビ株式会社 バイスプレジデント秋田夏実は、次のように述べています。
一億総クリエイター社会の到来です。クリエイティブツールを使って、誰もが簡単に、動画や写真を編集し、印刷物のデザインを手がける時代となりました。今回の調査では、多くの企業・個人の方がクリエイティブツールスキルを重要視していると回答しています。アドビの理念は、「Creativity for All: すべての人に“つくる力”を」にありますので、この調査結果には大いに共感します。
アドビは、簡単かつ直感的に操作できるクリエイティブツールを提供し、また、ウェビナーや動画チュートリアルでツールの活用をサポートしています。まずは楽しみながらクリエイティブツールに慣れ親しみ、その上で、キャリアアップにも繋げてはいかがでしょうか。
今回、アドビと共同で転職市場における調査を実施したマイナビ転職の荻田泰夫編集長は次のように述べています。
デジタル化の進展に伴い、SNSやWEB広告、各種オンラインツールなどを活用する企業が増え、営業職・事務職・販売職など、これまでクリエイティブツールに触れる機会が少なかった方も業務においてクリエイティブツールの利用が広がってきています。マイナビ転職に掲載されている求人の傾向としても、これらの職種の募集で歓迎条件にクリエイティブツールの利用経験を入れる企業が年々増えています。
業務の一部やプライベートのみで使っている方も、実はそのスキルこそ企業が今求めているものだったりするのです。クリエイティブツールのスキルを持っている方は、活躍の機会を広げるためにも、ぜひ書類選考や面接などでアピールいただければと思います。
また、長らくキャリア研究の第一人者として活躍されている、法政大学キャリアデザイン学部の田中研之輔教授は、次のように述べています。
これからのキャリア形成で大切なことは、「クリエイティブツールスキル」の習得です。採用担当者の60.5%が簡単な写真・画像編集、40.2%が簡単な動画撮影・動画編集を求めています。
新たなスキルを習得していくことで、キャリアはいつからでも開発可能です。ビジネスに携わる一人ひとりが感じ、思うことを画像や動画にのせて発信していくナラティブ・ストーリー(個々の等身大の物語)が共感を呼びます。実は、私自身も「クリエイティブツールスキル」の習得を重視し、キャリア構築をしています。画像や動画を簡易編集して、日々、SNSを運用しています。一人でも多くのビジネスパーソンが、「クリエイティブツールスキル」を身につけ、人生100年時代のキャリア形成を変幻自在に謳歌していくことを心から望んでいます。
本調査に関するアドビの特設ページ「転職市場におけるクリエイティブツールスキルのニーズに関する調査」(http://www.adobe.com/jp/information/cskillup.html)をご覧ください。
<アドビ 調査概要>
●調査方法: インターネット調査
●調査対象: 中途採用担当者 男女各200名 合計400名 (一都三県+愛知+大阪)
求職・転職者 男女各100名 合計200名 (全国)
●調査期間: 2021年4月16日(金)〜2021年4月18日(日)
<マイナビ転職「2021年1月度 正社員求人掲載数・応募数推移レポート」概要>
●調査方法: 「マイナビ転職」サイト内調査
●集計日: 2021年1月
●集計方法: 該当年における、弊社総合転職情報サイト「マイナビ転職」に掲載開始された求人情報から、雇用形態が正社員以外のデータを除き集計
●計算方法: 2010年時点の値を100%として、各年の増減率から年次推移を算出
■「マイナビ転職」について
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:中川信行)が運営する『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/) は、全国の求人情報掲載数や登録会員ユーザー数において、国内最大級の総合転職情報サイトです。毎週火・金曜日更新で、常時10,000件以上の転職・求人情報を掲載しています。
「女性」「エンジニア」「グローバル」などの求職者が求めるニーズにマッチするサブサイトや転職に役立つ各種コンテンツを取り揃えているのはもちろん、大都市圏から地方都市まで地域密着型の求人情報が多数掲載されているのが最大の特徴。また、さらなる出会いの場の提供を目指し、求職者と企業が直接対話できる「マイナビ転職フェア」を年間100回以上開催しています。
マイナビ転職はユーザーと企業の出会いがそれぞれにとって素晴らしい「転機」となるきっかけになるよう、より良いサービスを提供します。
■「アドビ」について
アドビは、世界を変えるデジタル体験を提供します。このアドビのビジョンは3つのクラウドサービスで支えられています。Creative Cloud(https://www.adobe.com/jp/creativecloud.html)は、写真、デザイン、ビデオ、web、UXなどのための20以上の デスクトップアプリやモバイルアプリ、サービスを提供しています。Document Cloud(https://acrobat.adobe.com/jp/ja/)では、デジタル文書の作成、編集、共有、スキャン、署名が簡単にでき、デバイスに関わらず文書のやり取りと共同作業が安全に行えます。Experience Cloud(https://business.adobe.com/jp/products/adobe-experience-cloud-products.html)は、コンテンツ管理、パーソナライゼーション、データ分析、コマースに対し、顧客ロイヤルティおよび企業の長期的な成功を推進する優れた顧客体験の提供を支援しています。これら製品、サービスの多くで、アドビの人工知能(AI)と機械学習のプラットフォームであるAdobe Sensei(https://www.adobe.com/jp/sensei.html)を活用しています。
アドビ株式会社は米Adobe Inc.の日本法人です。日本市場においては、人々の創造性を解放するデジタルトランスフォーメーションを推進するため、「心、おどる、デジタル」というビジョンのもと、心にひびく、社会がつながる、幸せなデジタル社会の実現を目指します。
アドビに関する詳細な情報は、webサイト(https://www.adobe.com/jp/about-adobe.html)をご覧ください。
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