チュートリアル記事

初級

10 分

テキストを表に変換する方法

InDesignには、高度な表組み機能が搭載されており、簡単な手順で表を作成することができます。まず覚えて欲しいのは、表はテキストの一部として動作するということです。

InDesign には表作成の機能が用意されており、高度な表組みを手軽に作成できます。表はテキストフレーム内に作成し、その操作は文字ツールを用いて行います。ExcelやWordの表も読み込み可能で、編集は[表]メニューや[表]パネルを用いて行います。表スタイルやセルスタイルといった機能を使用すれば、さらに高度な表のコントロールも可能です。

表を作成する

InDesignには、高度な表組み機能が搭載されており、簡単な手順で表を作成することができます。まず覚えて欲しいのは、表はテキストの一部として動作するということです。そのため、表はテキストフレーム内に作成します。文中に表を挿入したり、テキストフレームやページをまたいだ表の作成も可能です。また、表専用のツールがあるわけではなく、基本的に操作は文字ツールを用います。

表を作成するには、大きく分けて次の2つの方法があります。1つ目はタブ区切りやカンマ区切りのテキストから表を作成する方法。そして、2つ目はExcelやWordで作成された表をInDesignの表として読み込む方法です。なお、Excelの表を読み込む場合には、ある程度体裁をたもったまま読み込むことができます。また、どのシートのどのセルを読み込むのかや、フォーマットをどのようにして読み込むのかといった指定も可能です。

タブ区切りのテキストから表を作成する

1. 文字ツールで、タブ区切りのテキストを選択します。

2. [表]メニューから[テキストを表に変換]を選択します。

3.[テキストを表に変換]ダイアログが表示されるので、[列分解]と[行分解]に目的のものを選択して、[OK]ボタンをクリックします。ここでは[列分解]に[タブ]、[行分解]に[段落]を選択しています。

4. 表が作成されます。

Excelの表を読み込む

1. ここでは図のようなExcelファイルを読み込んでみたいと思います。

2. InDesign上で、Excelの表を読み込むためのテキストフレームを作成しておきます。

3. テキストフレーム内にカーソルをおき、[ファイル]メニューから[配置]を実行します。

4.[配置]ダイアログが表示されるので、目的のExcelファイルを選択して、[開く]ボタンをクリックします。なお、このまま配置してもよいのですが、どのようにExcelファイルを読み込むのかをコントロールしたい場合には[読み込みオプションを表示]にチェックを入れておきます。

5.[Microsoft Excel読み込みオプション]ダイアログが表示されるので、目的に合わせて各項目を指定して[OK]ボタンをクリックします。ここでは[セル範囲]を変更し、[テーブル]には[アンフォーマットテーブル]を選択しています。

なお、Excel内で使用された形式と同じフォーマットをできるだけ保持したい場合には[フォーマットテーブル]、フォーマットなしで読み込みたい場合には[アンフォーマットテーブル]、タブ区切りのテキストとして読み込みたい場合には[アンフォーマットタブ付きテキスト]、Excelで使用されているフォーマットと同じフォーマットを初期読み込み時に保持したい場合には[1回だけフォーマット]を選択します。

6. 表が読み込まれます。

表の基本操作

表はテキストフレーム内に作成するため、表の編集は基本的に文字ツールを使用します。ここでは、表を編集するための基本的操作について解説します。なお、表中テキストの書式の設定は、通常のテキストと同様、[段落]パネルや[文字]パネルから行います。

テキスト&セルの選択

テキストを選択した状態(下左図)とセルを選択した状態(下右図)。基本的に文字ツールでドラッグしてテキストやセルを選択しますが、escキーを押すことでセルとテキストの選択を切り替えることもできます。また、セルを選択時に矢印キーを押せば、その方向にセルの選択を移動でき、さらにshiftキーを押せば、矢印方向のセルを追加して選択できます。

すべてのセルの選択

表のすべてのセルを選択したい場合には、文字ツールでマウスポインタを表の左上(縦組みの場合は右上)に移動させ、図のような形状に変化したらクリックします。

行の選択

行を選択したい場合には、文字ツールでマウスポインタを表の左端(縦組みの場合は上端)に移動させ、図のような形状に変化したらクリックします。なお、そのままドラッグすれば、ドラッグした方向の行を追加して選択できます。

列の選択

列を選択したい場合には、文字ツールでマウスポインタを表の上端(縦組みの場合は右端)に移動し、図のような形状に変化したらクリックします。なお、そのままドラッグすれば、ドラッグした方向の列を追加して選択できます。

セルの塗りや線の設定

セルの塗りや線へのカラーや線幅の設定は、通常のオブジェクト同様、[スウォッチ]パネルや[カラー]パネル、[線]パネルを使用して行います。

セルを選択すると、[線]パネル(または[コントロール]パネル)にはどの線がアクティブになっているかをあらわすプレビューが表示されます。青い境界線が、現在選択されていることをあらわし、クリックすることで選択/非選択の切り替えができます。つまり、境界線ごとに異なるカラーや線幅を指定できるわけです。

なお、プレビューの表示は、選択しているセルの状態によって異なりますが、外側の境界線をダブルクリックすると外側の境界線すべて、内側の境界線をダブルクリックすると内側の境界線すべての選択/非選択の切り替えができます。また、トリプルクリックで、すべての境界線の選択/非選択の切り替えも可能です。

表パネル

[表]パネルには、表を編集する際に欠かせないさまざまな機能が用意されています。各項目の意味をしっかりと覚えておきましょう。

セルの結合と分割

セルは目的に応じて結合したり、結合を解除することができます。また、縦や横に分割することも可能です。それぞれ[表]メニューから目的のコマンドを実行します。

ヘッダ・フッタの設定

目的の行を選択して、[表]メニューの[行の変換]から目的のコマンドを実行すると、ヘッダやフッタの指定が可能です。ヘッダやフッタを指定すると、連結された他のテキストフレーム内の表に対しても、自動的にヘッダやフッタが適用されます。

パターンの設定

1行おきや2行おきに同じカラーを繰り返して適用することが可能です。[表]メニューから[表の属性]→[塗りのスタイル]を選択すると[表の属性]ダイアログが表示されます。このダイアログで[パターンの繰り返し]や適用するカラー等を設定することで、指定した塗りのパターンを設定できます。なお、最初(または最後)の数行をスキップすることも可能です。もちろん、図の1行目のように手動でセルにカラーを設定することもできます。

表スタイルとセルスタイル

InDesignでは、表にもスタイル機能が用意されており、あらかじめ作成しておいたスタイルを適用すれば、素早く表の体裁を整えることが可能です。セルに関する属性を指定するセルスタイルと、行や列、塗りのパターンなどの表の属性を指定する表スタイルがあります。基本的な作成方法は、段落スタイルや文字スタイルと同じで、セルや表を選択した状態で[セル]パネルや[表]パネルの[新規スタイルの作成]ボタンをクリックすればOKです。

[セルスタイルオプション]ダイアログ。セルの余白や罫線・塗りの設定をはじめ、セル内のテキストへの段落スタイルの指定も可能です。

[行や列、塗りのパターンの設定だけでなく、[ヘッダ行][フッタ行][本文行][左/上の列][右/下の列]のそれぞれに対してセルスタイルを指定することができます。

あらかじめ作成しておいた2種類の表スタイルを適用したもの。表スタイル名をクリックするだけで、簡単に表の見た目を変えることができます

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2022年5月17日

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