Illustratorの「オブジェクトを再配⾊」を使⽤すると、オブジェクト全体の⾊をまとめて変更し、複数のカラーバリエーションをすばやく作成することができます。カラーホイール、カラーライブラリに加え、Adobe SenseiのAI機能を搭載したカラーテーマピッカーを使⽤した再配⾊の⽅法をご紹介します。まずは下の動画で⼀連の制作⼯程を確認しましょう。
本チュートリアル内で使⽤する主な機能
オブジェクトを再配⾊
⼿順
1. ファイルを開いて「オブジェクトを再配⾊」を開始する
2. カラーホイールを使⽤して再配⾊する
3. 個別にカラーを変更する
4. カラーライブラリを使⽤して再配⾊
5. カラーテーマピッカーを使⽤して再配⾊
6. カラーテーマを保存する
Illustratorを起動し、「ファイル」→「開く」から練習⽤サンプルファイル「recolor.ai」を選択して開きます。
ファイルを開いて、表⽰されたオブジェクトをすべて選択し、「編集」→「カラーを編集」→「オブジェクトを再配⾊」を選択するか、オプションバーにある「オブジェクトを再配⾊」アイコンをクリックします。
ダイアログボックスが開き、再配⾊オプションが表⽰されます。
ダイアログボックの中央にあるカラーホイールには、オブジェクトに含まれるすべてのカラーのカラー分岐点(カラーマーカー)が表⽰されます。
カラーホイールの右下にあるリンクアイコンをクリックすると、リンク/リンク解除を切り替えられます。ここではリンクを有効にします。
カラーホイール上のカラーマーカーの1つをドラッグして動かすと、その他の⾊が連動し、全体的な配⾊のバランスを保ったまま⾊調と明度が変化します。
カラーマーカーをカラーホイールの円に沿って動かすと、⾊相が変化します。
⼤きなカラーマーカーをカラーホイールの中⼼または外側に向けて動かすと、全体の彩度または明度が変化します。
ダイアログボックス右上の「リセット」をクリックすると、元の配⾊に戻ります。
次に、あらかじめ定義されたカラーテーマを使⽤して、オブジェクトを再配⾊します。
カラーライブラリのドロップダウンリストを開くと、カラーグループ、ドキュメントスウォッチ、またはカラーテーマのプリセットが表⽰されます。
それぞれのプリセットを選択し、どのように再配⾊されるかを試してみましょう。
「リセット」をクリックして、元の配⾊に戻します。
カラーテーマピッカーを使⽤すると、アートボード上に配置された別のオブジェクトまたは画像からカラーテーマを抽出し、そのカラーテーマを使⽤して現在のオブジェクトを再配⾊することができます。
カラーテーマを抽出する画像をアートボード上に配置します。
「カラーテーマピッカー」をクリックすると、カーソルがスポイトのアイコンに変わります。
画像をクリックすると、その画像から抽出したカラーテーマをもとに、オブジェクトが再配⾊されます。
作成したカラーテーマを後で使⽤できるよう、保存することができます。
ダイアルボックスの下にあるフォルダーのアイコンをクリックし、「すべてのカラーを保存」を選択すると、すべてのカラーがスウォッチパネルに保存されます。
「⽬⽴つカラーに保存」を選択すると、オブジェクト内の⽬⽴つカラーのみが保存されます。
保存したカラーはカラーグループとして、カラーライブラリのドロップダウンリストにも追加されます。
多くの⾊が使われているオブジェクトのカラーバリエーションを作成する場合、1つ1つ⾊を変えるのはとても⾯倒な作業です。この「オブジェクトを再配⾊」を使⽤すれば、複数のカラーバリエーションをすばやく作成できるので、作業時間の⼤幅な短縮になります。ぜひ活⽤してみてください。