Illustrator の「生成ベクター」は、アドビの生成 AI モデルである Adobe Firefly を搭載した、従来のグラフィック制作の概念を大きく変える機能です。簡単なテキストを入力するだけで、リアルで編集可能なベクターグラフィックをすばやく生成することができます。まずは下の動画で⼀連の制作⼯程を確認してください。
※本チュートリアルは、Illustrator バージョン29.2.1で制作しています。
本チュートリアル内で使用する主な機能
生成ベクター
⼿順
1. テキストプロンプトを⼊⼒する
2. ⽣成されたバリエーションから選択する
3. 他の種類の⽣成を試す
テキストプロンプトを⼊⼒する
Illustratorを起動し、メニューの「ファイル」→「新規」から新規ドキュメントを作成します。
ドキュメントが開いたら、「オブジェクト」→「生成ベクター(Beta)」を選択して専用の画面を開きます。
生成ベクターパネル内にある「コンテンツの種類」から 「被写体」を選択します。「被写体」は、背景なしのベクターグラフィックが生成されます。
「プロンプト」フィールドに、生成したいベクターの説明をテキストで入力します。ここでは「バイクに乗ったオオカミ、キャラクター」と入力します。入力ができたら「生成」ボタンをクリックします。
⽣成されたバリエーションから選択する
数秒後にベクターのいくつかのバリエーションが生成され、最初のバリエーションがアートボード上に配置されます。
コンテキストタスクバーの矢印(< >)をクリックしてバリエーションをプレビューし、好みのものを選択します。または、プロパティパネルのバリエーションの中から好みのものを選択することも可能です。
結果に満足がいかない場合は、再度「生成」ボタンをクリックすると、バリエーションが追加されていきます。
※プロンプトから生成されるコンテンツは、サンプルと同じモノが作成されることはなく、生成を行う都度 新しいコンテンツが作成されます。
他の種類を試す
「生成ベクター(Beta)」では、3つの種類のイラストが生成できます。
さらに、「生成パターン」機能を用いるとパターン状のイラストを生成することもできます。種類を切り替えて試してみましょう。
・シーン :被写体と背景を含めたシーン全体を生成します。
・アイコン : 背景のないごくシンプルなベクターグラフィックを生成します。
「オブジェクト」→「パターン」→「生成パターン(Beta)」
・パターン : 元になるアートワークをタイリングして繰り返しのパターンを生成します。
同じテキストプロンプトでも、種類を変更することで、用途に応じたさまざまなベクター要素を生成することができます。
「生成ベクター」 を使用すれば、デザインやイラストの経験がない方でも魅力的なベクターグラフィックをわずかな時間で作成できます。生成されたベクターは商用利用も可能。拡大縮小しても画質は鮮明なままなので、小さなグッズのデザインから巨大な広告の制作まで、幅広くご利用いただけます。ぜひ、お試しください。