チュートリアル記事

初級

5 分

画像生成AI用テキストプロンプトの例

Adobe Fireflyなら、いくつかの言葉を指定するだけで、精巧で鮮やかなオリジナルのすばらしいシーンを作成できます。

必要なもの
アプリ内で使ってみる

生成AIの登場により、頭に浮かんだアイデアをこれまでにないほど簡単に画像にし、独自のプロジェクトに利用できるようになりました。画像生成AIはクリエイター、コンテンツ作成者、マーケティング担当者のビジュアル表現の幅を広げ、マーケティング戦略とクリエイティブワークフローを合理化する革新的な方法を自由に模索する力を与えます。

Adobe Fireflyの機能がAdobe Expressに搭載されたことで、魅力的なシーンやビュー、構想などあらゆるものを簡単なテキストプロンプトで作成し、ポスター、バナー、SNS投稿などのマーケティング資料に利用できます。作成できる世界とその用途に制限はなく、自分の想像力を存分に発揮できます。

ただし、画像生成AIを使用して自分の思い描いた通りのシーンを作成するには、少しコツが必要です。アイデアとイメージを結びつける最も重要なステップは、AIが理解できるテキストプロンプトを作成することです。このガイドでは、Adobe Fireflyの生成AIモデルを活用するためのヒントや背景情報のほか、プロンプトの構造、代表的な言葉の選び方、実際に使える文の基本を紹介します。その後、テキストから画像を生成するプロンプトの例と、生成AIによって作成された各シーンがどのように形になったかについて一通り説明します。

画像生成AIとは?

AIは、機械学習モデル、大規模なデータセット、パターン認識を使用して、パーソナライズされたおすすめや音声認識、言語の翻訳など、求められる結果を生成します。

Adobe Fireflyのような生成AIは通常のAIのさらに上を行き、独自のテキストグラフィック、画像、動画など新たに生み出します。画像生成AIは、簡単なテキスト入力にもとづいて画像を生成する機能を備えており、あらゆる形で応用し、思い浮かんだアイデアを迅速に形にする効率的な方法を提供することで、クリエイティブプロセスに革命をもたらします。

人工知能に知性を与える

AIは様々な形で実際に応用されており、すばらしい成果を出していますが、AIは魔法でもSFでもありません。生成AIは機械学習アルゴリズムのクラスを参照し、このブログで後ほど紹介する風景画像のようなオリジナルの新しいコンテンツを作成するように設計されています。生成される出力の質と多様性は、学習させるデータの質と多様性、モデルのアーキテクチャとパラメーター、学習プロセスによって異なります。

有害な出力を減らすことは、安全でインクルーシブなデータセットを構築して学習させることから始まります。アドビが提供するすべての生成AIツールの中心には、アドビのAI倫理フレームワークがあります。例えば、Adobe Fireflyのクリエイティブ生成AIモデル群の最初のモデルの学習には、Adobe Stockの画像、オープンライセンスのコンテンツ、著作権の切れたパブリックドメインのコンテンツが使用されています。アドビのモデルには多様性に富んだ厳選されたデータセットを学習させているため、商業的に安全に使用できる倫理面に配慮した出力が生成されることが強みです。

生成AIが画像を生み出す健全な基盤は、堅牢な学習データと慎重に実装された倫理フレームワークによって築かれます。これにより、生成AIが単なる画像生成工場を超えて、クリエイティブやマーケティングのビジョンを実現する出発点として機能する、魅力的な出力を生成できるようになります。

画像やビジュアル面での利点について述べるのはこれくらいにしましょう。画像生成AIの力を存分に発揮させる鍵となるのは、文の構造をしっかりと把握することです。

画像生成AI用のテキストプロンプトを作成する方法

望み通りのビジュアルを生み出すテキストプロンプトを作成するには、よく考える必要があります。テキストプロンプトを最適化し、画像生成AIのクリエイティビティを最大限に発揮させるためには、作成するシーンのビジョンがはっきりと伝わるように、コンテキストと明確さを時間をかけて慎重に検討してください。画像生成AI向けにプロンプトを作成する際には、構造を効果的に活用することで、作成する画像のイメージがより明確かつ具体的になります。

指示を明確にする

「...の画像を生成する」や「...の視覚表現を作成する」のようなフレーズにすることで、コンテキストと方針が定まり、AIがプロンプトの目的を理解できるようになります。

一貫した形式を使用する

プロンプトの一貫した形式を確立したり、テンプレートを作成したりすることで、明確さが増し、わかりやすくなります。例えば、まず具体的な指示やキーワードを指定し、その後に詳しい説明で補足する形を取ることができます。アイデアを構成する要素が自然な流れになるように整理してまとめ、論理的に提示します。これにより、AIがプロンプトをより効果的に処理できるようになり、誤って解釈される可能性が減ります。

段階的に指示することを検討する

プロンプトに特定の順序または構成が必要な場合は、段階的に指示することを検討してください。プロンプトを段階に分けて順番に実行するか、要素の配置について明確に指示します。これは、AIがイメージ通りの構成を正確に生成するのに役立ちます。

コンテキストまたは制約を追加する

テキストから画像を生成するプロンプトにコンテキストや制約を追加することで、画像生成AIの焦点を絞り込み、イメージから逸れた方向に解釈されるのを回避できます。画像生成AIに考慮に入れてほしい環境、明るさの条件、スタイル、雰囲気を指定できます。このようなコンテキストの詳細を提供することで、AIがより関連性の高いカスタマイズされた画像を生成できます。

実行と調整を繰り返す

他のクリエイティブプロセスと同様に、得られた結果にもとづいてプロンプトに調整を加え、繰り返し実行します。様々な構造、形式、バリエーションのプロンプトを試し、生成される画像にどのように影響するかを観察します。プロンプトの構造を継続的に調整して改善を加えることで、AIが望み通りのビジュアルを生成できるようになります。

プロンプトを編集して画像に磨きをかける

テキストプロンプトに調整を加え、実行を繰り返すことで、生成される画像の質と関連性を大幅に高めることができます。初めて生成された画像の改善点を分析してから、プロンプトに微調整を加え、イメージに合わない出力を回避します。

テキストから画像を生成するAI用のプロンプト作成のヒントと例

画像生成AI向けのプロンプトを作成するのは難しいと感じるかもしれませんが、その原則を把握することで、より自然かつ直観的にプロンプトを作成できるようになります。

イメージをできるだけ明確かつ具体的に説明するよう心がけ、予測できない出力や望ましくない出力につながるおそれのあるあいまいな文言は避けてください。オブジェクト、色、形状、構成、相対位置や空間位置などの重要な情報を指定すると、画像生成AIがテキストから画像を生成するプロンプトのコンテキストを把握し、的を絞ることができるようになります。

明確かつ簡潔で具体的なテキストから画像を生成するプロンプトの文言を、以下に紹介します。

「木々の間から城が見え、周りにフェアリーライトが灯り花が咲いている、青い魔法のおとぎ話の国の画像を生成する」

このプロンプトには、色、城の存在、シーンの構成、魔法のおとぎ話の国といった設定が具体的に指定されています。

「夕暮れ時に、切り立った崖に波が打ち寄せ、カモメが空を舞う中、曲がりくねった海沿いの道を走っている、赤いビンテージのオープンカーの画像を作成する」

このプロンプトには、車の色、風光明媚な海沿いの道、南カリフォルニアの雰囲気、崖に打ち寄せる波、カモメの存在などの要素が指定されています。このプロンプトは、カリフォルニア州のルート1を真っ赤なオープンカーが走る古典的なイメージへとAIを完璧に導きます。

「金色に輝く暖かな夕日に照らされ、空中に浮かぶホログラフィック広告で飾られた高層ビル群が立ち並ぶ、未来的な都市のスカイラインの画像を生成する」

このプロンプトには、未来の都市景観、暖かな夕日の光、別世界のような高層ビル群、宙に浮かぶホログラフィック広告の存在などのディテールが具体的に指定されており、没入感あふれる魅力的な光景の画像を作成するようにAIを導きます。

「静かな湖水のほとりに山小屋がたたずみ、岸に手漕ぎボートが停泊している、雪を頂いた山々に囲まれた穏やかな湖の画像を作成する」

このプロンプトには、山頂が雪に覆われた高山の風景、風のない静かな湖、湖の近くにある山小屋と手漕ぎボートなどに関するディテールが指定されており、絵のように美しい穏やかな山の保養地を生成するようAIに指示します。

Adobe ExpressでFireflyを使用してすばらしいコンテンツを作成する

Adobe Fireflyは他の生成AIツールとは異なり、現在世に出ている生成AIサービスの中で最も差別化されています。人気のキャラクターやブランドコンテンツなどの著作権で保護された素材は学習させておらず、商用環境で安全に使用できる画像を生成するように設計されています。

Fireflyには、マーケティング担当者やクリエイターが利用できる最高品質のライセンス画像であるAdobe Stock内の1億点以上ものプロレベルのライセンス画像と、著作権が切れたオープンライセンスのコンテンツやパブリックドメインのコンテンツを学習させています。100を超える言語に対応したシンプルなテキスト入力で、美しい画像の作成やテキストの変形、色合いの変更などをおこなうことができます。

自社の販促物をFireflyに学習させ、自社のブランド言語でコンテンツを生成できます。生成したコンテンツをAdobe Expressを使用して自社のSNSチャンネルに直接投稿するだけで、マーケティング面で完璧な相乗効果が期待できます。アイデアからデザインそして完成にいたるまで、思い描いたビジョンがわずか数分で完成する、まったく新たな制作ワークフローです。

そして新たな機能も続々追加されます。テキストプロンプトからオリジナルのベクターやブラシ、テクスチャを生成する方法、少しの言葉で動画内の天気を変える方法、シンプルな3Dデザインをフォトリアリスティックな画像に変換して新しいスタイルを生み出し、変化を与える方法など、アドビは様々な可能性を模索しています。

アドビが提供する生成AIを利用するコンテンツ制作ツールであるAdobe Fireflyを活用してイマジネーションを解き放ち、想像力の赴くままに枠にとらわれることなく様々な画像を作成してみてください。


プレゼンター

Adobe Express

2023年11月14日

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