チュートリアル記事

中級

5 分

SNSコンテンツの作成を継続しておこなう

高品質のSNSコンテンツを長期にわたって継続して作成する秘訣。

必要なもの
アプリ内で使ってみる

優れたSNSコンテンツを作成することは手間のかかる作業ですが、優れたコンテンツを長期にわたって継続して作成することには、まったく別の課題が伴います。

特に、普段使っているアイデアの宝庫が陳腐化し、SNSプラットフォームが絶えず進化を続け、常に変化し押し寄せてくるトレンドの波にさらされている中、SNSマネージャーに必要なものが1つあるとすれば、それは適応力です。

誰でもSNSを使っていくうちに、アイデアが尽きる時期がやってきます。その際には、インスピレーションが欠けているからといってコンテンツクリエイターとして失格なわけではない、ということを覚えておくことが重要です。実際、ちょっとしたクリエイターズブロック(創作の行き詰まり)は、日常的に起こることです。この壁を乗り越え、脳を再活性化し、すぐに斬新なアイデアを思いつくのに役立つ、アドビのお気に入りの戦術を以下に概説しました。

コンテンツのアイデア創出に着手する前に、SNSにおいて継続が重要である理由について少しお話しします。

SNSにおける継続の重要性

フォロワーは永続的なものではありません。優れたコンテンツが1つあれば、新しいフォロワーを1人か2人(さらにエンゲージメントも)獲得できますが、コンテンツの質や頻度が低下した瞬間に見向きもされなくなってしまいます。オーディエンスの関心を引き、興味を持ってもらい、もっと見たいと思わせるためには、優れたコンテンツを定期的に投稿することが重要です。結局のところ、SNSアカウントの運用には、オーディエンスの注目を集めるための絶え間ない競争がつきものです。質が低下したり、定期的に投稿しなくなったりするとすぐにオーディエンスの支持を失い、SNSの指標が全体的に低下するおそれがあります。

インフルエンサーの場合、コンテンツを継続して投稿することで、フォロワーが非常に忠実で熱心なオーディエンスに変わり、その数がどんどん増えていくことがわかります。また、継続して投稿している企業は、SNSでの活動がブランド認知度や関心を高め、売上の増加やお客様の定着につながるため、ビジネス全体でKPIの改善が見られます。

SNSに関して皆さんが掲げるべき目標は、決して話題の投稿を1つ作り出し、その恩恵を享受することであってはなりません。コンテンツの成功への道筋を解明した後も、その成果をしっかりとつかんでおけるように、常に学んで改善する必要があります。フォロワーを獲得するのは簡単ですが、維持するのは困難です。

SNS戦略の構築

SNS戦略の最初のステップは、コンテンツのテーマを決めることです。コンテンツのテーマは投稿スケジュールの骨格となり、毎週まったく新しいアイデアを考え出す必要がなくなります。コンテンツのテーマがあることで、コンテンツのトピックや形式に合わせて投稿スケジュールに適切に変更を加え、スケジュール作成のベースとなるテンプレートをコンテンツカレンダーで利用できるようになります。コンテンツのテーマとは基本的に、チームの紹介、名言や格言、業界ニュースのまとめ、毎週のお題など、週ごと、月ごと、隔週ベースで再利用できるアイデアのことを指します。

コンテンツのテーマが決まっていると、アイデアがまったく思い浮かばないときにも、継続して投稿するのに役立ちます。確かに決まりごとがあると便利ですが、それでも数か月ごとには新しいことを取り入れる必要があります。コンテンツのパフォーマンスとエンゲージメントレベルを常に振り返り、既存のテーマでまだオーディエンスの心をつかめているかどうかを確認してください。コンテンツのテーマが古くなっていることに気付いた場合は、新しいテーマに変える時期が来ています。

アイデア創出:新しく新鮮なコンテンツのアイデアを考え出すには

長く管理しているSNSのチャンネルを新鮮に保ち、関心を持ってもらい続けるにはどうすればよいでしょうか?ここでは、創造力を発揮し、SNSの新しいアイデアを確実に生み出す方法を7つ紹介します。

オーディエンスの意見を取り入れる

アイデア創出は、オーディエンスを調査することから始まります。結局のところ、誰に向けて作成しているのかを把握していないと、魅力的なコンテンツを作成することはできません。SNSチャンネルを管理する人にとっての最初のステップは、オーディエンスの調査を実施して、フォロワーの人物像と好みを把握することです。

SNS分析により、オーディエンスの人物像が明らかになります。多くのプラットフォームは人口統計情報のほか、現時点で最もエンゲージメントを集めている投稿に関する分析情報を提供しています。

オーディエンスから意見を直接もらいたいと考えている企業の場合は、SNSの使用状況やコンテンツの好みに関するアンケートをメーリングリストに送付することを検討してください。より多くの回答を集めるために、アンケートの回答者にインセンティブを提供することもお勧めです。また、既に多くのフォロワーがいる場合は、SNSのアンケート機能などを使用して直接意見をもらうこともできます。Instagramのインフルエンサーの多くは、Instagramストーリーズのアンケート機能や質問機能を積極的に活用して、コンテンツについて意見を求めています。

意見を集める方法が何であれ、オーディエンスに尋ねる質問について真剣に考えることも重要です。回答する人が自分の考えを自由に表現できるように、複数の選択肢を用意したり、自由回答形式の質問を混ぜたりしてください。以下にオーディエンスに尋ねることをお勧めする質問の例をいくつか紹介します。

  • 好きなコンテンツの種類は何ですか?

  • もっと見たいコンテンツの種類は何ですか?

  • あまり見たくないコンテンツの種類は何ですか?

  • まだやっていないことで具体的に見たいものはありますか?

  • どのSNSチャンネルを最も長い時間使っていますか?

  • お気に入りのSNSアカウントをいくつか教えてもらえますか?

オーディエンスの好みは時間とともに変化することがあるため、オーディエンス調査は1回実施して回答をもらえればよいわけではありません。コンテンツのアイデアに行き詰っていて、最後に調査を実施してから数か月が経っている場合は、新たな調査を実施してオーディエンスの変化を理解する良いタイミングであるかもしれません。

競合相手の調査

迷ったときは、競合相手の様子を伺ってみましょう。等しい立場にある人物や会社のアイデアをそのまま使うのはお勧めしませんが、他のアカウントからインスピレーションをもらうことは問題なく、オーディエンスにおのずと合ったアイデアを思いつくのに役立ちます。競合相手のSNSチャンネルを閲覧することで、このメディアに対する現在のアプローチを検証できるだけでなく、独自に修正を加えて再利用できる新たなアイデアも得られます。

競合相手を手本とする前に、そのコンテンツがどの程度のエンゲージメントを獲得しているかに注目してください。他のチャンネルからインスピレーションをもらうことが役に立つ場合もありますが、これを学習経験として活用することも重要です。何がうまくいかず、何が通用しなかったかを、自分で失敗することなく、他者の失敗から学びましょう。

さらにインスピレーションが必要な場合は、コンテンツのアイデアを得るための観察対象として、競合相手に固執する必要はありません。皆さんと似たオーディエンスを持つSNSチャンネルやブランドを見て回ることで、さらにインスピレーションをもらいましょう。

マーケティング部門の外に目を向ける

優れたコンテンツのアイデアは、マーケティング部門のメンバーであるかを問わず、誰でも思いつく可能性があります。別の視点からの独創的で型破りなアイデアが欲しい場合は、他の部門に相談してみてください。

他の部門にコンテンツの提案やアイデア創出に関与してもらうことでに、マーケティングチームのプレッシャーが大幅に軽減され、コンテンツがより多彩になる可能性があります。

より多くのチームからコンテンツのアイデアを募る方法として、ワークショップを主催し、1つのグループとしてアイデアを出し合うことをお勧めします。または、アイデアを表立って共有することに不安があるチームの場合は、匿名アンケートを活用する方法もあります。

その他のフォーマットを探す

もうお気づきかと思いますが、各SNSプラットフォームはユーザーに使い続けてもらうために常に進化し、新しいコンテンツタイプやフォーマットをリリースしています。より新しいフォーマットはアルゴリズムに好まれる可能性が高いだけでなく、より優れたコンテンツを作成するために今までの慣れ親しんだやり方から脱却することを迫る場合があります。

今までのコンテンツでやり尽くしたと感じている場合は、まだ試したことのないフォーマット(ライブストリーミング、Instagramリールなど)を検討しましょう。既存のコンテンツのテーマを新しいフォーマットに合わせてどのように手直しできるか、他のフォーマットを見て回った結果新たに思い浮かんだアイデアはないか、考えてみてください。

コンテンツを再利用する

同様に、既存のコンテンツのテーマを取り入れ、他のチャンネルに再利用する方法を検討することは、投稿スケジュールの隙間を埋め、時間と労力をかけて作成したコンテンツにさらに注目を集めるための優れた方法です。

例えば、YouTube用の動画を作成した場合は、この素材をベースに、このコンテンツを宣伝するための短い動画や、TikTokやリールとして再利用できる小さいサイズのクリップを簡単に作成できます。ブログのコンテンツも、XのノートやLinkedInの記事として公開したり、手直ししてXのスレッドとして投稿したりと、SNSチャンネルで再利用できます。

チャンネル間でのコンテンツの再利用には限界がありますが、別のチャンネルにあるコンテンツを宣伝することや、そのままでは目にしてもらえない可能性があるコンテンツを使用して異なるオーディエンスにリーチすることが目的である場合は、問題ありません。各SNSチャンネルの独自性を保つ必要はありますが、アイデアを借りてコンテンツを再利用することは、作成したコンテンツをさらに多くの人に見てもらう優れた方法の1つです。

トレンドに乗ってみる

トレンドは一般的に受けがよく、一過性で、たいていは非常に楽しいものであり、まさに皆さんのコンテンツ戦略が必要としているものです。SNSチャンネルが注目を集め続け、SNSの世界で今何が起こっているのかを認識していることを示すことができるため、皆さんのブランドにとってふさわしいものである限り、トレンドに乗ることは大事です。SNSのトレンドからも多くのインスピレーションが得られる可能性があり、アイデアを生み出すセッションの出発点となります。まずはトレンドの宝庫であるTiktokのトレンドから始めてみましょう。

分析を振り返る

コンテンツのパフォーマンスをチェックすることで、最も成功を収めたと見なすことができるコンテンツだけでなく、期待したほどの注目を集めていないコンテンツのテーマもわかります。分析をおこなうことで、今後発展性があり、他のSNSチャンネルやフォーマットへの拡大が見込まれるテーマや、撤退すべきテーマを判断するのに役立つ情報が得られ、今後のコンテンツ戦略の策定にあたっての指標となります。また、分析により、オーディエンスの人口統計上の分布がわかるため、コンテンツに興味を持っている層やページをフォローしている層を把握でき、今後よりターゲットを絞ったコンテンツを作成するのに役立ちます。

確かに、長期にわたって優れたコンテンツを継続して作成することには困難が伴うことがありますが、皆さんにはそれを乗り越える十分な能力が備わっています。これまでに述べたアイデア創出のための戦術を活用すれば、きっとすぐに次のアイデアがひらめきます。


プレゼンター

Adobe Express

2023年11月8日

Adobe Express でこれらのチュートリアルをお試しください

Web ページ、SNS 用画像、動画を作成