戦略にもとづいてブランドやビジュアルを構築し、必要に応じてそれらを調整する方法。
ブランドは何によって構成されるのでしょうか?またブランディングとは何なのでしょうか?ブランドやブランディングは、単にロゴを作り、色を決めることではありません。それは自社のビジネスを視覚的に表現するものでもあります。このコースでは、ブランドデザイナーであり、小規模ビジネスのオーナーで、デジタルノマドでもあるAyelet Werner氏が、ブランドの構築方法を基礎から教えてくれます。
始める前に、まずブランドの構成要素についてお話しましょう…
ブランドは多くの要素で構成されますが、このコースでは、ブランドを製品やサービスの視覚的および言語的アイデンティティとして定義します。ブランドは、色、フォント、および目を引くロゴで構成できますが、全体として、あなたの存在を際立たせ、あなたを表現するものを組み合わせて構成します。
Adobe Expressを使用すれば、自分にぴったりのブランドをこれまでより簡単に作成し、目立たせることができます。さっそく使い始めましょう。
ブランドの作成に取り掛かる際には、ブランドやビジネス自体についてのアイデアを考えることももちろん必要ですが、ブランドを魅力的にするための戦略を練ることも重要です。
小規模ビジネスの場合は、ブランドを定義するために、初期段階で自問すべき質問がいくつかあります。これらの質問に対する答えが得られれば、すべての作業が少しやりやすくなります。
ビジネス目標を明確化する:なぜこのビジネスを始めるのですか?ビジネスを始めることで何を達成したいと考えていますか?
ターゲットオーディエンスを定義する:この問題を抱えているのはどのような人たちですか?それらの人たちについてどのようなことがわかっていますか?それらの人たちの希望、夢、悩み、ニーズはどのようなものですか?オーディエンスを基準にして考え、作成するすべてのコンテンツをオーディエンス向けに調整しましょう。
提供する商品を計画する:ブランドデザインや戦略、グラフィックデザイン、ファッションのコンサルティングなどの専門サービスを提供する、「サービスベースのビジネス」を展開しますか?それとも、ステッカー、衣類、食品などの商品を販売する、「製品ベースのビジネス」を展開しますか?
ブランドを立ち上げる際に自問できる(そして自問すべき)質問は他にもたくさんありますが、今回はグラフィックデザイン分野の非常に基本的な事柄だけに焦点を当てるので、これらの質問にとどめました。
あなたがブランド運営者ではなく、クライアントのためにブランドを構築しようとしているデザイナーであった場合は、上記のような質問に加え、クライアントへさらなる質問をすることになります。
ビデオの中でAyelet氏は、デザインを開始する前にクライアントから追加情報を得るためにクライアントに送信する、クライアントアンケートの例を示しています。
ヒント :このクライアントアンケートテンプレートは、自社でデザインをおこなおうとしている小規模ビジネス用としても使用できます。この記事の最後にあるコレクションでは、Ayelet氏がAdobe Expressチームと共同でデザインしたものを紹介しています。
オーディエンスの特定や、ブランドの展開方法についての検討を早い段階で完了できた場合、うまくいけば、自社のニーズに最も合ったブランドシステムを確立するための準備も、その時点で整っているかもしれません。
ブランドデザイナーやストラテジストに依頼した場合は、作成されたブランドアセットの納品時に、それらを正しく展開するためのブランドガイドライン文書も提供されます。これには通常、ブランドのカラー、フォント、ロゴ、およびそれらの使用方法が記載されています。自らデザインをおこなう場合は、事前にガイドラインを作成して、それに従いながらブランドを作成できるようにするとよいでしょう。
オンラインや現実世界でのブランド表現に一貫性を持たせるためには、ブランドガイドラインとトーンオブボイスに従うことが重要です。これに従うことで、ターゲットとするデモグラフィックやオーディエンスに対して常にアピール力を発揮できる可能性が高まります。
以下に示すのは、多くのブランドガイドライン文書に共通して見られる重要な要素です。
トーンオブボイス:ほとんどのブランドガイドラインには、「トーンオブボイス」に関する推奨事項が記載されています。これはブランドメッセージの語調のことです。オンライン、ソーシャルメディア、メール、顧客の質問への回答、コメントへの返答などに反映されます。場合によっては、絵文字を使用すべきかどうかや、どのような絵文字を使用すべきかについての注意事項が含まれていることもあります。
ロゴ:ほとんどのブランドガイドラインには、ロゴのバージョンのバリエーションと、いつどのバージョンを使用するかについての指示が含まれています。多くの場合は、ロゴの配置に適さないサイズ、間隔、および背景色に関するガイドラインも示されます。
カラーパレット:これは比較的容易に判断できることですが、ブランドにどの色を使用できるかも重要な点なので、通常はガイドラインでそれが示されます。ブランドガイドライン文書では多くの場合、プライマリカラーとセカンダリカラーの両方が定義されます。
タイポグラフィ/フォント:どのフォントをいつ使用するか。
ムードボード:場合によっては、一般的な「ブランドの雰囲気」に関するセクションが含まれることもあります。
自社のブランドが成長したり、世の中が変化したりしていくと、それに応じてブランドを変化させ、適応させる必要が生じることもあります。例えば、新しいソーシャルメディアプラットフォームが登場し、それに合わせてブランドアセットを更新する必要がある場合や、パッケージの異なる新製品をリリースする場合などです。そのような場合には、デザインの進化、適応、または変更が求められる可能性がありますが、悩む必要はありません。最も重要なことは、変化や表現方法に一貫性を持たせることです。
そのための簡単な方法は、Adobe Express内のブランドを使用することです。うまくいかない場合は、以下の「チートシート」を参考にしましょう。
一貫性を保つ
自身の価値観を再確認する
更新が徹底されていることを確認する
要約:ここでは、戦略の構築、ブランドガイドラインの設定、ブランドの調整と進化についてお話ししました。
要点:
まずは戦略を立てましょう。これはブランドの基盤となるものであり、これが決まれば、他のすべての作業が少し進めやすくなります。具体的には、ビジネス目標を明確化し、ターゲットオーディエンスを定義し、提供する商品を計画します。
ヒント:新しいブランドアンケートを利用しましょう。下記のコレクション内にあるテンプレートをチェックしてください。
ブランドガイドラインを設定し、それを遵守しましょう。自社のブランドの色、フォント、ロゴ、ムードボード、およびトーンオブボイスに関するヒントをガイドに含めて、ブランドアセットの作成時にいつでも参照できるようにしましょう。
Expressのブランドツールを使えば、コンテンツをすばやく作成できるだけでなく、ブランドの成長に応じてコンテンツを進化させることができます。