眺めているだけでうれしい、子供の写真を使った待ち受け画像をデザイン|Adobe Express活用術

私には、いますぐ届けたい想いがある〉シリーズ 第3回

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自分の好きなものを誰かに知ってもらいたい、あなたの日常の何気ないワンシーンを誰かと共有したい。そんな時に、ノンデザイナーでも簡単にデザインが出来るデジタルツール「Adobe Express」は力になってくれます。

この記事では、個人で「発信している人」「表現している人」「お店を開いている人」、さらには家族で「思い出を作りたい人」などに「Adobe Express」を実際に使ってもらい、制作して頂きます。

制作を通して、どのように「想い」を届けられるのか、さらにはどのようにAdobe Expressを使ったのかをリポートしていく〈私には、いますぐ届けたい想いがある〉シリーズ、その第3回目です。

写真:小倉亜沙子

子供の写真でスマートフォンの待ち受け画面を作る

今回登場するのは、都内在住の松木さんご一家。ご夫婦と1歳半のご子息による3人家族です。お父さんはリフォーム業を営み、日々忙しくされているのですが、休みの日は子供と過ごす時間を大切にされているそう。ここではそんな松木さん家が、休日に公園へ出かけてお子さんの写真を撮り、それをAdobe Expressを使って、お父さんがスマートフォンの待ち受け画面をデザイン/制作をする様子をリポートします。

SNSの投稿も子供の写真が増えていく

松木さんは、お子さんが生まれて価値観が一変したといいます。

「生まれる前は、子供がいるということはどういうことなのか、実はなかなか想像出来ていませんでした。ですが、いざ生まれて対面してみたらかわいくてしょうがないですね。

今までに自分にはなかった感情が湧いてきました。ありきたりな言い方ですが、かけがえのない存在だと感じています」

「写真もついつい撮りすぎというくらい撮ってしまって、以前は友だちとの写真や食べ物ばかりだったInstagramの投稿も、子供の写真が増えてきました(笑)。

これが今のスマホの待ち受けです。ふとした時に子供の写真を見ることが出来るのはやはり単純に元気が出ますね。この写真は1歳になったばかり。ようやく外で歩くようになったころで、嬉しくて、見るたびにニコニコしてしまいますね」

馴染みの公園で子供の写真を撮影

今回は、スマートフォンの新しい待ち受け画面を作るために、家からほど近い、よく行く公園で撮影することになりました。

「ここには散歩にもよく来ますし、どこかに出かけるときに通ったりもしますね。彼は家では絵本を読んでもらうのが大好きだったりと、落ち着いた面もあるのですが、最近、公園ではよく歩く。とにかく好きなように歩きたい、というやる気と好奇心を感じるので思いのまま歩かせています。今日は写真を撮りたいので、多少のおもちゃやシャボン玉を持ってきたけど興味もってもらえるかなあ(笑)」

子供の視線のその先にあるものを大事にしたい

撮影はお母さんにも同行してもらい、ご家族で協力してもらいました。取材スタッフが用意した数々のおもちゃの一部はあまり反応をもらえませんでしたが、ボールやお父さんの用意したシャボン玉には興味津々で、思わずにっこり。

「撮影のためにじっとしているのは無理ですね(笑)。なので、歩いているところをどんどん撮影して、けっこういい素材が撮れたと思います! 子供はまだほとんど喋らないですが、その視線の先になにがあるんだろう?という興味の感情を感じるので、それはこれからもずっと大事にしていきたいですね」

「今日は自分も妻も、親としてその歩みの邪魔はせず、転ばないかな? 危なくないかな? 気温が暑いけど水分はとれているかな?というアスリート付きのトレーナーのような気持ちで付き添っていました(笑)」

Making.1 公園で撮った写真をその場でチェック

今回は、松木さんに子供の写真を使ったスマートフォンの待ち受け画像を、Adobe Expressを使って制作してもらいます。

まずは、お母さんと子供がお手洗いに行っている待ち時間に、先ほど撮影した写真をチェック。さらに、Adobe Expressに用意されたテンプレートデザインもうまくはまるものがないか、軽く確認してみました。

松木さんは、Adobe Expressに用意されたテンプレートデザインをベースにデザインしていくことにしました。ノンデザイナーが、とっかかりなくゼロからデザインをはじめるのは、場合によってはとても大変。Adobe Expressには、このようなテンプレートデザインがあるので、積極的に使ってみましょう。

Making.2 テンプレートデザインを選ぶ

今回は、すべての作業をスマートフォン上で行っていきます。Adobe ExpressはPCもしくはMacのWebブラウザでも作業できますので、自分のやりやすい作業環境を選びましょう。

まず、テンプレートデザインの検索を「壁紙」「スマホ」で行って、検出された中から、ポラロイドカメラで撮影した風のデザインを選択しました。

 

ここで、ポラロイドフィルムのデザインフレームを選択したら、「Look」をタップ。続けて下に表示された「ダブルトーン」をタップします。ここで、ダブルトーンで表示されたカラーをタップし、2色を自分の好みの色に変える。ここでは白地がベースとなるようにし、文字要素などがグレーになるような配色にしました。

 

次に、このポラロイドフィルムのフレームをドラッグして少し動かします。そして、写真をタップすることで、写真を選択しました。

この写真を選択したまま、下部で「編集」を選び、写真を「置き換える」を選択します。ここで、「フォトライブラリ」の中から先ほど撮影した子供の写真を選びましょう。このようにすることで、テンプレートデザインから写真を差し替えることができます。

Making.3 写真の色調補正もAdobe Expressで

全体の色味をさらにイメージに近づけていきましょう。背景をタップして、色味を淡く、そして彩度の低いものに変えました。さらに、写真の色調を調整するために、ポラロイドフィルムのフレームをずらし、写真を再度選択しました。

ここで、下部の「強調」を選択したら、「明るさ」や「彩度」などを調整して、写真をクリアで、さわやかな色味に調整していきます。Adobe Express上でこのような写真の色調補正までトータルに行えるので便利です。

Making.4 背景に上質でおしゃれなテクスチャを施す

ここで、背景にテクスチャ(質感)をつけていきます。

「追加」をタップしたら、「デザインアセット」をタップ。ここにはさまざまな素材が用意されているので、イメージに合ったテクスチャを配置しましょう。例えば、「水彩画」で検索すると1,944件と膨大な数の素材がヒットしました(2022年8月時点)。

ここでは、かすれも表現された水彩タッチの素材を配置しました。これのサイズや角度を調整。さらに「重ね順」でレイヤーの上下を入れ替えて、背景にかすれたテクスチャを加えました。

次にこのかすれが表現された素材に対し、「ブレンド」で「スクリーン」を選択。背景にテクスチャが馴染むような効果を施しました。この段階で、テクスチャの位置や色味、背景の色味などを調整して、より統一感のあるイメージに仕上げていきました。

Making.5 子供の話す言葉をデザインに楽しく使う

最後に文字要素を加えていきます。「追加」をタップし、表示されたメニューから「テキスト」をタップします。今回は「トコトコトコトコトコ」と入力しました。松木さんのお子さんは、いままさに言葉を覚え始めたばかり。その中の一つが「トコトコ」。そのうれしい言葉をデザインに使っています。

サイズやフォント、回転などを調整して配置しました。

この文字を選択したら、「編集」をタップし「複製」をさらにタップします。この複製された文字に対し、「配置」をタップ。さらに「カーブ」をタップします。すると文字が円状になりました。もう一度、続けて「カーブ」をタップすると、今度は円弧状に変形します。

この円弧状の文字のサイズや位置を調整して、最初に配置した文字とつなげてみます。「トコトコトコトコ」という言葉が、足跡のようにつながって、かわいい雰囲気に仕上がってきました。

Making.6 何度も見返したくなる待ち受け画像の完成

文字をさらにつなげて、最後に文字の色味も黒から、深い緑に変更して完成です。おしゃれで、思わず何度も見返したくなるようなスマートフォンの待ち受け画面になったのではないでしょうか。

もうひとつ、雑誌の表紙風のスマートフォンの待ち受け画面も作ってみました。パロディ的なデザインも、作るのも見返すのも楽しい演出のひとつです。

また家族のための画像を作ってみたい

Adobe Expressで、オリジナルの待ち受け画面を作ってみて、松木さんはどのように感じられたのでしょうか?

「今まで自分で、関係していたイベントのチラシをデザインするということがあったんです。ただ、このように自分用に子供の写真で待ち受け画像を作りこむのは初めてだったので、できるかな?と不安でした。実際にやってみると、Adobe Expressの操作は想像以上にとても簡単。なので、今後も友人や親に送るオリジナルスタンプや、バースデーメッセージ画像など、このアプリを使って何が作れるかな?と想像すると、夢がふくらみますね。

デザインの内容に関しては親バカ爆発で妻に見せるのが若干はずかしいですが、自分があとで待ち受け画面にして見ること考えたら、照れるくらい振り切って良かったな、と思ってます(笑)」