ビジョンボード（vision board）とは、自分のなりたい姿に近いイメージの画像や写真・イラスト・メッセージなどを、1枚のボードに集めたものです。

自分の夢や目標を見える化し、目標達成へのモチベーションを高めたり、ボードを作る過程で自分の考えや課題を整理したりするために作ります。 作成したビジョンボードは、スマホの待ち受けやPCの壁紙といった、普段からよく目にする場所に飾ることで、夢や目標を意識しやすくなります。

本記事では、ビジョンボードの効果や作り方、その効果を高めるためのポイントを解説。 記事の後半では、無料のデザイン作成ツール「 Adobe Express 」のテンプレートを使って、手軽にビジョンボードを作成する手順もご紹介します。

おしゃれなビジョンボードを作って、あなたの理想の姿に近づきましょう。

ビジョンボードとは

ビジョンボード（vision board）とは「あの人のようになりたい」「こんな生活がしたい」といった、頭の中で思い描いている理想を視覚化したものです。 具体的には、「画像」「写真」「メッセージ」を使って視覚化することで、言語化しにくいイメージや細かなニュアンスを表現します。

ビジョンボードを作るなかで、自分の理想に近い写真や画像を探しているうちに、自分の理想を具体的にイメージをできるようになります。 また、言語化できていなかった目標に気付けるなど、自分を見つめ直すきっかけにもなります。

ビジョンボードを作る方法は、次の2種類があります。

1. アナログでの作成方法・・・紙やボードに写真や画像を貼り付ける
2. デジタルでの作成方法・・・デザインツールを使い、PCやスマホで写真や画像をコラージュする

完成したビジョンボードは部屋に飾ったり、スマホの待ち受けやPCの壁紙などに設定したりと、普段から目に付きやすくしておきましょう。 新年や入社・入学・新学期などの新生活がスタートするタイミングで、自分の夢や目標を整理する整理するのにもオススメです。

ビジョンボードのメリット

ビジョンボードを作成したり、普段から目にしたりすることで、以下の2つのメリットを得られます。

1．作成を通じて、目標達成へのモチベーションが高まる

夢や目標があっても、モチベーションを保てなければ達成するのは困難です。 忙しい日々のなかで、いつの間にか目標自体を忘れ去ってしまうことすらあるでしょう。

「ビジョンボードを作る＝自分の夢や目標を可視化する」ということ。 夢や目標をイメージさせる写真やイラストを集めるだけでも、とてもワクワクしますよね。 それらをボードにまとめることで、夢や目標が明確になったり、考えが整理されたりするため、目標達成に向けたモチベーションを高められるのです。

2．普段から目にすることで、理想の姿に近づける

ビジョンボードを普段から目にすることで、自分の理想の姿を意識できます。 その結果、少しずつ自分自身に抱いているイメージが変化し、理想の姿を意識した行動を起こしやすくなります。

例えば、毎朝メイクをする鏡の前に「社交的な自分」を表現したビジョンボードを置いているとします。 毎日そのイメージをインプットすることで、「少しでも社交的に見えるような行動をしてみよう」と意識が変化します。

意識が変われば、例えば社交的に見えるようなメイクに挑戦してみたり、自分から人に話しかけてみたりするなど、普段から社交的な振る舞いができるようになっていくのです。 ビジョンボードを普段から眺めることで、こうした好循環が生まれやすくなるのです。

ビジョンボードの効果を高めるためのポイント

ビジョンボードを活用するには、ビジョンボードを置く場所や使い方も重要です。 そこで、ここからはビジョンボードの効果を高めるためのポイントを3つご紹介します。

【ポイント1】普段から目に留まりやすい場所に飾る

ビジョンボードを目標達成に役立てるためには、日常的にビジョンボードを見ることが大切です。 「こうなりたい」というイメージを何度も目にすることで、目標への意識が薄れることなく、モチベーションを維持できます。

そのため、作成したビジョンボードは、普段から目に留まる場所に飾っておきましょう。

例えば、寝室の壁や玄関ドアなど、毎日必ず目にする場所に飾っておくと、ビジョンボードを見ることを無理なく習慣化できます。 自分の生活スタイルにマッチした場所を見つけて、ビジョンボードを飾ってみてください。

【ポイント2】PCのデスクトップ壁紙やスマホの待ち受けにする

家族や友達に見られるのが恥ずかしいという場合は、ビジョンボードを画像で作り、PCの壁紙やスマホの待ち受けに設定するのもオススメです。

仕事や勉強でよくPCを使う方は、PCのデスクトップ壁紙にビジョンボードを設定するのもよいでしょう。 PCを起動したり、ウィンドウを閉じたりするたびに目にするため、仕事や勉強への目標を思い出しやすくなります。

スマホの待ち受け画面は、1日に何度も目にするため、特別意識しなくてもビジョンボードを確認できます。 なお、スマホの待ち受け画面にキレイに表示させたい場合は、ビジョンボードを縦長のレイアウトで作成しましょう。

後述の「  ビジョンボードが手軽に作れる！オススメ無料テンプレート10選 」では、無料のデザイン作成ツール「Adobe Express」で提供されているビジョンボードのテンプレートを「横長」「縦長」別に紹介しています。 ぜひ、おしゃれなテンプレートを使って、待ち受け画面に設定したくなるようなビジョンボードを作成してみてください。

【ポイント3】定期的に内容をアップデートする

ビジョンボードを作成した後も、時間が経つにつれて自分の状況や目標が変化することがあります。 そのため、ビジョンボードの内容は定期的にアップデートするようにしましょう。

以下の基準を参考にアップデートしてみてください。

• 目標の達成状況
• 夢や目標が変わっていないか
• 新しい目標ができていないか
• そのまま継続したい目標は何か

ビジョンボードは、3か月ごと・半年ごとなど振り返りやすいタイミングを決めて、定期的に内容をアップデートするのがオススメです。 会社の半期ごとや学校の新学期が始まるタイミングで、内容を新しくするのもよいでしょう。

定期的に内容を見直すと、自分の夢や目標がブレることなく、モチベーションを保ちやすくなったり、次の目標を決めやすくなったりします。 ビジョンボードを画像で作成した場合は、元データを差し替えるだけで内容をアップデートできます。

印刷した写真や画像をコラージュして作る場合は、コルクボードやマグネットボードなどにピンで素材を貼り付けるといった工夫をすると、画像を差し替えやすくなります。

Adobe Express では、写真や画像、メッセージなどをコラージュして、オリジナルデザインのビジョンボードを無料で作成できます。 また、プロのデザイナーが作成したテンプレートを使えば、素材や装飾をアレンジするだけで、より手軽にビジョンボードが作れます。

いずれの方法も、プリントアウトして部屋に飾ることもできるので、アナログ派の方もぜひ利用してみてください。 Adobe Expressのテンプレートを使ったビジョンボードの作成方法は、「  【無料】Adobe Expressのテンプレートを使ったビジョンボードの作り方 」で詳しく紹介しています。

ビジョンボードの作り方

いよいよここからは、ビジョンボードを作る手順をお伝えしていきます。

【手順1】自分のなりたい姿を言語化する

まずは、「自分はどうなりたいのか」を文章や単語で洗い出してみましょう。 紙やメモ帳アプリなど、自分の使いやすいツールに書き出していきます。 文章にうまく表現できない場合は、キーワードレベルで書き出しても問題ありません。

言語化に正解はないので、とにかく思いついたものはどんどん書き出すことが大切です。

【手順2】書き出したワードをカテゴリごとにまとめる

【手順1】で書き出したワードをカテゴリ分けしてまとめます。

例えば、以下のようなカテゴリで整理してみましょう。

• 内面（例：性格、メンタル、座右の銘など）
• 外見、スタイル（例：見た目、服装、メイク、憧れの芸能人・インフルエンサーなど）
• 仕事（例：目標、やりがい、昇進、転職、スキルアップなど）
• 生活（例：ライフスタイル、引越し、移住、健康など）
• 家庭（例：パートナー、子ども、親、マイホームなど）
• 趣味（例： 旅行、アート鑑賞、スポーツ、アウトドア、食べ歩きなど ）
• お金（例：貯蓄、投資、資産形成など）
• 人間関係（例： 友人、先輩、同僚、上司、クライアントなど）
• 恋愛（例：出会い、デート、婚活、結婚など）

【手順3】自分のなりたい姿のイメージに合った素材を集める

カテゴリごとにキーワードをまとめたら、そのイメージに合った素材を集めましょう。 ビジョンボードで使える素材には、例えば以下のようなものがあります。

• 雑誌やチラシの切り抜き
• 自分で撮影した写真
• 自分で描いたイラスト
• 著作権フリーの画像素材やイラスト

【手順4】集めた画像・写真を、1枚の紙やボードにまとめる

【手順3】で集めた素材を1枚の紙やボードにまとめていきます。 関連する項目どうしを近くに配置するとまとまりが生まれ、ビジョンボードが見やすくなります。

素材を貼り付ける前に、ビジョンボード全体の色合いや画像のバランス、また飾ったときにどう見えるのかをイメージしながら配置してみましょう。 画像や写真だけではなく、自分へのメッセージを添えるのもオススメです。

ビジョンボードが手軽に作れる！オススメ無料テンプレート10選

ここからは、ビジョンボードがカンタンに作れる無料テンプレートを、PCのデスクトップ壁紙に便利な「横長」、スマホの待ち受けに使いやすい「縦長」に分けてご紹介します。

テンプレートをクリックすると、Adobe Expressの編集画面に移動し、そのまま編集できます。 Adobe Expressを利用する際には、ログイン（無料）が必要です。ログインは、Googleアカウントのほか、Facebookアカウント、Apple ID、メールアドレスのいずれかで行えます。

【PCの壁紙に使える】横長テンプレート10選

【スマホの待ち受けに使える】縦長テンプレート10選

【無料】Adobe Expressのテンプレートを使ったビジョンボードの作り方

最後に、Adobe Expressのテンプレートを使って、ビジョンボードを作成する方法をご紹介します。

Adobe Expressは、プロがデザインしたおしゃれなテンプレートやビジョンボードに使える画像デザイン素材が豊富に揃っています。 自分で撮影した写真やお気に入りの画像、好きな言葉などに変更して、今の自分にぴったりなビジョンボードを作ってみてください。

Adobe Expressで作成したビジョンボードはファイルをダウンロードして、そのままPCの壁紙やスマホの待ち受け画像に設定したり、プリントアウトして部屋に飾ったりできます。ここではPCでの作成手順を紹介しますが、Adobe Expressのアプリを使えばスマホで作成することも可能です。

【iPhone・iOS用】アプリをダウンロードする

【Android用】アプリをダウンロードする

【手順1】Adobe Expressにログインする

おもちのGoogleアカウントやSNSアカウント、メールアドレスを使ってAdobe Expressに無料ログインしてください。 登録は30秒ほどで完了します。

Adobe Expressに無料ログインする

【手順2】好みのテンプレートを探す

トップページ上部の検索窓に「ビジョンボード」や「vision board」と入力すると、テンプレートが一覧で表示されます。

自分のイメージにぴったりなテンプレートが見つかったら、クリックして編集画面に移動します。

【手順3】画像を配置する

テンプレートを開いたら、自分のイメージに合う写真や画像に入れ替えていきましょう。

テンプレ―トに入っている画像を差し替える方法は、使いたい画像の種類によって異なります。 以下で、3パターンの画像のアップロード方法を紹介します。

• 【パターン1】デバイスに保存されている画像をアップロードする場合
• 【パターン2】Adobe Express内の画像素材を利用する場合
• 【パターン3】AIの画像生成を利用する場合

【パターン1】デバイスに保存されている画像をアップロードする場合

自分で用意した写真やイラストを使う場合は、「メディア」を選択し、「デバイスからアップロード」をクリックすると、PC内に保存した画像をアップロードして使用できます。

また、保存先のフォルダから直接ドラッグ＆ドロップしてアップロードすることも可能です。

【パターン2】Adobe Express内の画像素材を利用する場合

Adobe Express内の画像素材を利用する場合は、「メディア」を選択し、検索窓に探したい素材のキーワードを入力します。

使いたい画像がうまく見つからない場合は英語で検索してみるのもオススメです。 検索結果が変わったり、ヒットする画像の数が増えることもあるので、様々なワードを入力して、イメージにピッタリな画像をお探しください。

使いたい画像が見つかったら、テンプレート内の変更したい画像をクリックし選択します。 次に使いたい画像をクリックし、変更したい部分にドラッグ＆ドロップすると、画像がカンタンに置き換わります。

【パターン3】AIの画像生成を利用する場合

自分のイメージにぴったりな素材が見つからない場合は、アドビの生成AI「Adobe Firefly」の機能を使って、画像を生成することも可能です。 まず、「メディア」を選択し、「テキストから画像生成」をクリックします。

正方形（1:1）・横（4:3）・縦（3:4）・ワイドスクリーン（16:9）から画像サイズを選択します。 今回は、テンプレートのデザインに合わせて、「横（4:3）」を選択しました。

ここからは、AIにどのような画像を生成してもらうかを指示する「プロンプト」という文章を入力していきます。 プロンプトを作成するときは、画像化したい要素を具体的に、また情景や感情が伝わるように言語化することが重要です。

今回は、「父親・母親と手をつないでいる一人の女の子、夕焼け空、広い草原、後ろ姿、静けさ」というプロンプトを入力します。

プロンプトの入力後、「コンテンツタイプ」や「スタイル」を変更すると、画像の雰囲気をよりイメージに近づけやすくなります。 準備ができたら、「アップデートして生成」ボタンをクリックして画像を生成しましょう。

すると、生成された画像の一覧が表示されます。 下にスクロールして「さらに読み込む」をクリックすると、続けて他の生成結果を確認できます。

なお、プロンプト作成のコツについては、以下の記事で詳しく解説されているので、ぜひ参考にしてみてください。

効果的なプロンプトを記述する

【手順4】テキストを変更する

変更したいテキストボックスをダブルクリックで選択し、新しいテキストを入力します。

また、ツールバーから、フォントの種類やサイズ、カラーなども変更できます。

【手順5】背景画像を変更する

キャンバスのアウトラインをクリックします。 この状態で「BackSpace」または「Delete」キーを押せば、テンプレートにデフォルトで設定されている背景を削除することも可能です。

次に、「デザイン素材」または「メディア」をクリックし、イメージにあった素材を選択します。

「ページ背景に設定」をクリックし、背景に適用します。

これで背景画像の変更は以上です。

【手順6】完成したビジョンボードをダウンロードする

ビジョンボードが完成したら、「ダウンロード」ボタンをクリックします。 次に、ファイルの保存形式を「PNG・JPG・PDF」から選択し、「ダウンロード」をクリックしてください。

以上でビジョンボードの作成手順は終了です。

Adobe Expressでビジョンボードを作って夢や目標に近づきましょう

Adobe Expressのテンプレートを使えば、誰でもカンタンに自分のイメージにぴったりなビジョンボードを作成できます。 新たな目標を設定したり、理想の自分像が変わったりしたときも、すぐに内容をブラッシュアップできるので便利です。

さらに、テンプレートを使わなくても、Adobe Express内の画像素材を組み合わせて、自由にビジョンボードをデザインすることもできます。

夢や目標に近づくビジョンボードを、ぜひAdobe Expressで作成してみてください。

Adobe Expressで今すぐビジョンボードを作成する

（執筆：ウェブライダー）