費用をかけずに業務効率化!業務改善の事例18選 業務改善で社内の無駄をなくす解決策

 

昨今、企業における業務効率化や、それに伴う業務改善の実行が急務になっています。しかし、日々の業務に忙しく、進捗がよくないという企業も多いのではないでしょうか。

 

 

業務改善を実現するためには、そのポイントを理解することが重要です。この記事では、具体的な解決策を紹介します。自社の状況に照らし合わせながら、具体的な施策を立案する際に役立てましょう。

 
目次
 
 

1.業務改善とは?

    QCDで業務改善を判断しよう

 

2.業務改善による生産性の向上

 

     業務の可視化による業務改善

          業務改善のアイデア1 | 日々の情報共有

          業務改善のアイデア2 | マニュアルの整備

          業務改善のアイデア3 | ムダな業務の洗い出し

          業務改善のアイデア4 | 業務のフローチャートの作成  

          業務改善のアイデア5 | タイムマネジメントの可視化

 

    IT技術の積極活用による業務改善

          業務改善のアイデア6 | RPAの導入(業務の自動化) 

          業務改善のアイデア7 | クラウドでの情報共有

          業務改善のアイデア8 | データベース構築

          業務改善のアイデア9 | ツールの導入

          業務改善のアイデア10 | Adobe Acrobatの導入

 

     コア事業とノンコア事業の設定による業務改善

         業務改善のアイデア11 | コア業務への集中投資

         業務改善のアイデア12 | 業務の優先順位の明確化

         業務改善のアイデア13 | 不要な業務をなくす
 

     適切な人材配置と人材育成による業務改善

         業務改革のアイデア14 | タレントマネジメントの導入

         業務改革のアイデア15 | 適材適所のマネジメント

         業務改善のアイデア16 | 目標設定

         業務改善のアイデア17 | キャリアップのサポート

 

     テレワークの導入による業務改善

 

3.まとめ

 

1.業務改善とは?

業務改善とはどのような意味なのか、何を行ない、どんな効果があるのかを紹介します。

 

業務改善とは?QCDで業務改善を判断しよう

企業活動の業務改善とは、業務プロセスを継続的に見直し、PDCAサイクルを回すことで、ムダをなくし効率化を図ることです。

 

 

製造業における生産管理で考えるべき3つの要素であるQCDを改善すると、顧客満足度が向上します。

 

 

業務改善ができているか否かも、この3要素で判断することが可能です。

 

 

〈生産管理で考えるべき3つの要素〉

 

  •   Q:Quality (品質)

 

  •   C:Cost(コスト)

 

  •   D:Delivery(納期)
pie chart

いずれかの要素の改善を優先させると、他の要素が犠牲になる関係性を持っていますが、最も優先すべきは「Quality(品質)」です。品質を満たすことが、納期やコストよりも優先されます。

 

 

ただ、品質を最優先としながらも、すべての要素をバランスよく改善することが、業務改善を実現するうえで重要とされています。

 

 

【Quality(品質)】

 

最優先されるべき要素で、アウトプット(成果)の品質は、常に向上されるか、少なくとも現状維持が必要です。

 

 

【Cost(コスト)】

 

人件費や、経費など人的、金銭的コストを指します。少なくとも現状維持。さらなる削減を目指します。

 

 

【Delivery(納期)】

業務の開始から終了(アウトプット)までの期間とスピードを指します。タイムマネジメント(時間の管理)が、重要な要素となります。

 

 

業務の品質を上げながらも、コスト削減、納期短縮を実現できると、企業の利益の最大化が見込めます。

2.業務改善による生産性の向上

pie chart
 

生産性を向上させるために、どの様な業務改善を行なえばよいのでしょうか。ここでは、そのポイントとなる18個のアイデアをご紹介します。

業務の可視化による業務改善

 

 

業務改善を行なううえでポイントになるのが、業務の内容を可視化(見える化)することです。現行の業務と、それに関連する業務を洗い出せば、その必要性を判断することができます。

 

 

改善を要する業務には、複数が複雑に関連していることもあります。問題ごとに単純化し明らかにすることで、行なうべき改善策を明確にできます。

 

業務改善のアイデア1 | 日々の情報共有

 

社内で、日々ホウレンソウ(報告・連絡・相談)を行ない、その内容を「見える化」しておきましょう。そうすることで業務進捗や課題の共有をすることができます。

普段から情報共有を行なっていると、スピード感のある業務遂行と、適切な判断が可能になります。それぞれの知識や経験の共有化にもなるので、情報交換をする場を作るようにしましょう。

 

 

業務改善のアイデア2 | マニュアルの整備

 

企業には業務のマニュアルがなく、属人化した業務が多かれ少なかれ存在します。そうした業務は、企業として安定した品質を担保することができません。

部署ごとや担当者ごとの業務内容を把握し、マニュアルを作成すれば、業務の属人化を防げます。マニュアルを整備することで、業務の標準化を実現できます

 

 

業務改善のアイデア3 | ムダな業務の洗い出し

 

日々の業務で「ムダな業務」だと感じるものはないでしょうか。

業務の内容を把握するために、「いつ」「誰が」「どんな業務」を行なっているか、洗い出してみましょう。担当者ごとや時系列ごとの業務の洗い出しが有効です。

それぞれの業務を整理することで、業務体制を再構築する、ほかの業務への振り替えを行なうなどして、業務改善につなげることができます

 

 

業務改善のアイデア4 | 業務のフローチャートの作成

 

業務ごとのプロセスのフローを図解すると、業務の流れを可視化できます。また、フローチャートを作成することで、各業務のみならず、全体の流れを把握することができます。

業務がフロー化されると、ムダな業務の発見が行なわれ、組織の再構築につなげることが可能です。

 

 

業務改善のアイデア5 | タイムマネジメントの可視化

 

部署や担当者ごとに、日別や週別でスケジュールを明確にすると、業務の内容や、その業務の進捗が見えるようになります。

日々の業務のムラの削減、業務量のバラツキの是正などに使用することができ、業務の適正化につながります。

 

 

 

IT技術の積極活用による業務改善

 

telework_demerit

業務改善化に役立つIT技術には、業務を根本から見直すために導入するIT技術から、すぐに実行可能なIT技術までさまざまなものがあります。ここでは、そうした業務改善に積極的に活用したいIT技術を5つご紹介します。

 

 

業務改善のアイデア6 | RPAの導入(業務の自動化)

 

RPAとは、Robotic Process Automationの略で、今までヒトが日常的に行なっていた定型作業の処理を、ソフトウェア型のロボットに、自動的に代行処理させることです。

 

 

企業における業務には、定期的に、同じ作業を繰り返し行なうことが多々あります。日々の売上集計処理や、部署内の経費処理などがこれにあたります。

 

 

こうした定型業務をロボットが代替し自動処理できるようになると、今まで処理を行なっていた人員を、他の業務に振り替えることができます。処理をロボットが行なうので、人為的ミスも発生しません。

 

 

RPAを導入し、定型業務を自動化することにより、限られた人材を必要なところに配置し、効率的に業務を行なうことが可能になります。

 

 

業務改善のアイデア7 | クラウドでの情報共有

 

 

インターネット上に、必要なファイルやデータを保存し、それを共有することにより、業務改善を図ります。時間や場所を選ばずにアクセスできると、利便性をあがり、業務のムダを削減できます。

 

 

たとえば、営業担当者が、取引先での商談時に、ファイルにアクセスし、資料を紹介することができれば、スムーズに営業活動を行なうことができます。

 

 

また、業務マニュアルをインターネット上に保存、共有しておけば、社内外から、いつでもマニュアルを確認し、業務を遂行できるので、業務効率が上がります。

 

 

総務省の令和元年版情報通信白書によると、調査企業2,119社の約60%がクラウドサービスを利用し、その53.1%が、「ファイル保管・データ共有」を目的とした利用であると回答しています。

(出典:総務省/令和元年版情報通信白書よりICTサービスの利用動向

 

 

業務改善のアイデア8 | データベース構築

 

 

部署や従業員それぞれが保持しているデータを、全社で整理、蓄積し、いつでも取り出せるようなデータベースを構築することで業務の改善を図ります。データベース上で共有していれば、保存している社内文書や、顧客情報などを、迅速、かつ効率的に活用することができます。

 

 

また、タスク管理機能を使用すると、業務進捗の管理が可能になり、生産性が可視化されます。

 

 

データベースの構築は、活用方法により、ビジネスを有利に進めることも可能になります。

 

 

業務改善のアイデア9 | ツールの導入

 

 

業務改善に寄与するツール(ソフトウェア)はさまざまなものがありますが、ここでは「コミュニケーションを円滑にするツール」「時間を管理するツール」「タスクを管理するツール」の3つを紹介します。

 

 

コミュニケーションツールは、チャット機能や、通話機能などがあり、これらを活用することで社内の情報共有の円滑化が図られるだけでなく、社内コミュニケーションが活発になります。社内でのコミュニケーションが活発化すると、部署間、担当者間の連携も密になり、企業の、アウトプットの納期短縮、品質の向上につながります。

 

 

時間を管理するツールを使用すると、どの作業にどれだけの時間がかかったかを可視化でき、業務改善に向けた直接的な決定を下すことができるようになります。担当者のムダな業務を削減し、必要な業務に時間を充当させることに有効です。

 

 

タスクを管理するツールは、誰が何の業務に従事し、進捗はどうかということを可視化できます。担当者間の業務の標準化に寄与します。

 

 

業務改善のアイデア10 | アナログな手作業を省くためのツールを導入

 

 

アナログな作業は時間がかかり、業務効率がよいとは言えない場面も多いでしょう。そうした手作業を極力減らすために、ツール導入を検討するのもひとつアイデアです。

 

 

たとえば、Adobe Acrobatは、PDFソリューションとして力を発揮します。AcrobatはPDFファイルを表示するだけでなく、PDFファイルの作成、編集、共有や、ExcelやPower Pointへの変換、PDFへの署名機能を備えているので、データで稟議申請、承認が可能になります。

 

 

今まで日本の企業が簡素化できずにいた、企業内の回付書類への署名捺印や、他社との契約書の捺印作業などに対応することができ、大幅な時間短縮につながります。

 

 

強固なセキュリティに加えて、パソコンやタブレット端末、スマートフォンにも対応しているため、場所や時間を問わず、申請や承認などの業務を行なうことが可能です。

 

 

コア事業とノンコア事業の設定による業務改善

企業活動を継続的に行なうためには、事業の選択と集中が必須です。成長性、コストなどを加味し事業を選別し、中核となる事業には経営資源を投入します。これをコア事業と言います。一方で、売上や利益の増加が見込めず、企業の中核ではない事業がノンコア事業です。

 

 

ここからは、事業や業務の、選択と集中における業務改善化のアイデアを紹介します。

 

 

業務改善のアイデア11 | コア業務への集中投資

 

 

企業において、事業のみならず、業務の選択と集中も必要です。営業職の取引先との商談など、企業に成果を生み出すコア業務は、定型化が難しく、難易度が高い業務が中心となります。

 

 

一方、コア業務をサポートし、直接成果を生み出さないノンコア業務には、定型化された業務が多く、専門性をあまり必要としないという特徴があります。

 

 

まず、両者の洗い出しを行ない、その選別が完了次第、経営資源を、コア業務に集中投下します。ムダをなくし、必要なところに資源を投入することで、業務効率化が図られ、利益の最大化が見込めるのです。

 

 

業務改善のアイデア12 | 業務の優先順位の明確化

 

 

業務を選別する際には、優先順位の設定が必要です。

 

 

複数ある業務すべてを同時に改善することはできません。業務改善の優先順位を明確にし、全社的に共通認識を持つことで、ムラがなくなります。全従業員が目的を共有し、改善に取り組むことが可能となるのです。

 

 

業務改善のアイデア13 | 不要な業務をなくす

 

 

コア業務への集中投資を行なうために、ノンコア業務のスリム化が必要になります。すべてのノンコア業務をなくすことは難しいでしょう。ノンコア業務への投資を最小化し、業務改善が効率的に遂行されるようにしましょう。

 

 

ノンコア業務を、外部にアウトソーシングすることも可能です。人件費の抑制による業務効率化だけでなく、スピードや品質向上が望めます。

 

 

  • リンク:テレワーク導入後の労務管理

適切な人材配置と人材育成による業務改善

 

これまで、業務の改革に関する業務改善化をお伝えしてきましたが、ここでは、従業員に関する業務改善のポイントをご紹介します。

 

 

業務改革のアイデア14 | タレントマネジメントの導入

 

 

タレントマネジメントは、企業におけるマネジメント手法です。各従業員の能力、経験、資質などを把握し、一元管理することで、戦略的に人員配置、人員育成を行なうことを言います。

 

 

従業員に関する情報を一元管理し、すべて可視化した上で、各従業員の特性などを洗い出し、その情報を活用することで、各従業員の特性と各業務のマッチングをします。

 

 

また、マッチングをもとに人員を配した業務の成果を検証することで、さらなる業務改善につなげることができます。

 

 

業務改革のアイデア15 | 適材適所のマネジメント

 

 

従業員の特性などの情報が可視化され、業務自体も可視化されていると、適材適所の人員の配置が可能になります。

 

 

従業員と業務のマッチングを行ない、企業全体で、適切な人員の配置を行なうと、従業員のモチベーションが高まり、業務の効率化が進みます。また、業務のアウトプット(成果)を最大化させることができます。

 

 

業務改善のアイデア16 | 目標設定

 

 

人材に関する情報を基にし、適切な人材の配置が行なわれると、従業員の適切な目標設定や、人材の育成計画が可能になります。

 

 

従事する業務の進捗、課題、成果などを可視化し、目標設定と評価を明確にすることで、従業員のモチベーションは上がり、生産性の向上につながります。

 

 

業務改善のアイデア17 | キャリアアップのサポート

 

 

人材に関する情報を活用した人員配置を進めると、企業の得意な領域や、不足している領域が明らかになります。従業員に対して、経営目標に即した育成の計画が可能になります。

 

 

従業員が、高いモチベーションで業務を行なっている場合、そのキャリアアッププランが企業の経営目標と近いことが多々あるので、効率的なキャリアプランの構築が可能になります。

 

  • リンク:テレワーク導入時のセキュリティ対策

テレワークの導入による業務改善

情報通信技術を使って、職場以外の場所(家、出先、企業のサテライトオフィスなど)で、時間や場所に縛られず、柔軟に働くことです。

 

 

従業員にとっては、自身のライフスタイル(育児や介護など)に合わせて業務に従事できるというメリットがあります。

 

 

企業にとっては、労働力の確保や従業員満足度、企業イメージの向上が見込めます。また、従業員の経費の削減、BCP対策の強化といったメリットもあります。

 

 

企業は、おもに定型業務の生産性向上と、従業員の移動時間の短縮を目的としてテレワークを導入しますが、総務省の「平成28年度通信利用動向調査の結果」よると、テレワークを導入している企業は、未導入企業より、生産性が1.6倍高いという結果も出ており、テレワークの導入は業務改善化の実現にとって、大きなポイントだと言えます。

  • リンク:テレワーク導入時のコミュニケーションの課題 

 

3.まとめ

 

企業における業務改善は、自社の体制や文化に合う方法を採用する必要があります。すべての改善策を同時に行なったり、自社に合わない改善策を無理に進めた場合、逆に業務効率が下がることもあります。

 

 

そうしたことがないように、業務の洗い出しを行なう際に、改善案の詳細や実施する順番を検討し、全社で情報を共有しながら、業務改善に取り組むことが非常に重要です。

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