魅惑的な料理動画撮影方法
アイスクリームタコスのレシピから、フライングワッフルのショート動画まで、視聴者を惹きつける楽しい料理動画の作り方を学びましょう。
動画撮影:デイビッド ・マー
料理動画の重要ポイント
料理動画は、2つのカテゴリに分かれます。:レシピ動画と宣伝用動画です。質の良いレシピ動画は、料理のつくり方を説明します。「NYT クッキング」と「バズフィーズ・テイスティ」のYouTube チャンネルでは、両方共このようなタイプの「手作り家庭料理」動画が配信されています。
料理の宣伝動画で重要なのは、料理を大勢の人に見てもらうこと、視聴者を惹きつけること、そして視聴者その料理を食べてもらうことです。(例えば、湯気の立つ揚げたてのフレンチフライに塩を振りかけたファーストフードのコマーシャル)料理を売るためのこのようなコマーシャルはとても創造性豊かに作られています。
アイデアに溢れたSo Yummy のデザートレシピ動画Food Network や、美味しそうな食べ物のコマーシャル、料理の動画集など世界中どこでも食べ物のコンテンツは大変人気があります。Engadgetによると、 Facebook に投稿される料理動画は、2番目に人気のあるカテゴリのファッション動画の2倍の視聴者を惹きつけています。ソーシャルメディアの分析ブログFanpage Karmaによると、Instagramでは、料理動画はファッションに次いで単独2番目の位置を占めています。
美味しい料理の作り方を説明する
かつてのレシピ動画は長く、詳しい説明がありました。しかしtiktokやInstagram Reels の時代になってきた今日、短いレシピのコンテンツが主流になっています。自分の動画を視聴してもらい、「いいね」を得るチャンスを増やすには、まずアイデアの創出から始めます。1種類の料理、調理器具、キッチン用品に絞って動画を作成しましょう。そして、リハーサルすることが大切です。
何度か試してみる
撮影する前に、何度かそのレシピを試してみることが重要です。そうすれば、視聴者が関心を抱くことをすべて動画に収めることができるかどうか、また、それが美味しいかどうかということもわかります。「自分が投稿したレシピを視聴者が作ってみて、良くないレシピだったり、材料の何かが抜けていたりしたら、評判はすぐに悪くなります。レシピを動画で発表するのであれば、しっかりとテストをし、そしてできるだけ簡単に、わかりやすい説明になるよう努めましょう」と語るのはシェフのキャロライン・チェインバースさんです。
光が重要
動画での食べ物の魅力は、色の鮮やかさにかかってきます。適切な照明 を当てることがとても大切です。「キッチンがあまり明るくなかったら、適切な照明を当てて、食べ物の色が全てはっきり出るようにしましょう」「私はリングライトをいくつか使って、キッチンに光が当たるようにしています」とチェインバースさんは言います。
撮影する
チェインバースさんは、動画を iPhoneで撮影してInstagram Reels に投稿しています。録画すると、調理の時間が20分から30分ほど余分にかかると、彼女は言います。「シェアしてもらえる動画は、細かい部分にあまり重点を置きません。簡単な概要だけです。もっと説明が必要ならキャプションでレシピを説明しています。
「完璧な動画を作ろうとは考えないで、動画を完成さえることに集中しましょう。自分が動画に映ることは何だか恥ずかしい感じもしますが、でも、頑張って撮っていきしょう。とにかく、最初の動画を投稿することが大切です。完璧でなくてもいいのです」とチェインバースさんは助言します。
編集で個性を出す
動画編集が初めての場合、忍耐強く編集をすれば、回を重ねるごとに腕が上がります。編集を練習していくと自分のスタイルもできあがっていきます。「私は『手と鍋』だけのスタイルの動画から始めました。実際、視聴回数は低いです。自分の個性を少し出した方が、視聴者受けすることが分かってきました。
動画撮影:キャロライン・チェインバース
何が自分と自分の料理の個性を出すことができるのか、よく考え、編集しながら個性を表現していきます。チョコレートケーキ、ブラウニー、カップケーキなどを焼くことを得意にしている場合、味見の嬉しい瞬間や、チョコレートチップの美味しさに思わず出た言葉などを必ず表現していきます。
適切なカバーフォトを作る
ソーシャルメディアでは、多くの場合、カバーフォトの印象によって料理動画がクリックされます。「レシピ、そして見せたいと思う料理の美しい画像を作成してください。光は自然光を使い、お皿が清潔であることを確認します。シンプルで親しみのあるスタイルにしましょう。画像は小さいので、食べ物に焦点を当ててください」とチェインバースさんは言います。
テキストのオーバーレイとキャプションを加える
「キャプションは必要不可欠です。仕事場や、子供と一緒にいる時などに動画を見る人は音を消しています。だから、私は何にでもキャプションを付けています。時間はかかりますが、視聴回数は増えます。なにしろ、音を消して見ている人も、内容が理解できるのですから」とチェインバースさんは言います。
タイトルやキャプションは、Adobe Premiere Pro を使えば簡単に付けることができます。動画のファイナルカットをしましたら、タイムラインにキャプショントラックを加え、形式とスタイルを選び、マニュアルで入れます。キャプションの編集は、他の動画トラックと同じ方法です。
視聴者からのフィードバックを参考にする
視聴者からの建設的な意見を参考にして、次の動画が受けるような方法を考えます。視聴者が『あのテクニックが良かった』と言った場合、そのテクニックを中心に進めていきます。自分の子供を出演させ、味見をさせたのが良かった、という意見がありましたら、今後も子供を主演させていきましょう」とチェインバースさんは言います。
チェインバースさんは、どのプラットフォームが最適か考えるようにアドバイスしています。tiktokやInstagram Reels に投稿するであれば、ショート動画が良いでしょう。「心を落ち着かせて、方法を学び、手順通りに進めていきましょう。ウェビナーのレッスンを受けた、関連記事を読んだり、と良いコンテンツを作るにはどうしたら良いのか学んでください」と彼女は言います。
自分のコンテンツを他人のものと比較しないように注意します。成功するのに、多額の予算や大勢の制作スタッフは必要ありません。「必要なのは自分の個性と自分が考えた料理です。私の動画は決して完璧ではありません。照明も良くないし、赤ん坊が後ろで泣いているし、でも、それでいいんです。それが私自身ですから」とチェインバースさんは言います。
動画撮影:デイビッド ・マー
良い料理のコマーシャルを作る
レシピ動画とは異なり、料理のCMは画面に引き込まれるなど、エンターテインメント性があります。冷凍のチーズケーキやインスタントマッシュポテトなど、普段は画面で目立たない料理でも、それが強い印象を与える方法を見つけましょう。
映像監督のデイビッド・マーさんは、料理動画にファンタジー性と遊び( 高速カメラ、ロボット、破裂音など)を含ませます。マーさんは、始めはファンタジー性のある料理のショート動画を制作していましたが、そのスタイルを使ってコマーシャルを制作しています。「クライアントが私の所に来るのは、ただお皿や食べ物を見せたいからではありません。クライアントは、食べ物を中心とした世界を作りたいのです。ただのスパゲティやミートボールを撮影するのではなく、スパゲティとミートボールで映画監督のタランティーノのような世界を作るんです」とマーさんは述べます。
自分の動画ポートフォリのために動画か制作する時も、また依頼されてコマーシャルを制作する時も、手順は全体的に同じです。
スタッフを得る
最初は友達などの援助が必要かもしれません。「撮影に関して何も知らない友達でも、カウンターを拭いてもらったり、チキンの胸肉を18人前用意してもらったり、それだけでも大助かりです。
経験を積んでいくについて、スタッフの人数も増やしていきます。「良い料理動画を作るには、たった1人で全てをすることはできません。料理のプロデューサー、スタイリスト、手のモデル、照明係、小道具係、商品デザイナーなどが一体となって、複雑なセットをつくります」とマーさんは言います。
台本と絵コンテを作る
撮影する作品の内容が決またら、それを台本にします。視聴者の注意を引く時間はほんの数秒です。そのため、台本はシンプルに、そして焦点を絞りましょう。クライアントから台本を渡された場合も、それに肉付けして、自身でカメラアングルやタイミングを把握しておきます。「絵コンテは、何を撮影するのかクライアントに理解してもらうだけでなく、撮影スタッフにとっても、どのような動画を実際に作っていくのか、理解するために大変重要な存在です」とマーさんは述べます。
また、台本の本書きで照明の状態、どのような撮影技術を使うのか、またボイスオーバーではその声の調子、手のモデルの動きや個性などを説明します。「企業から仕事を請け負うには、台本の本書きは必要です。自分が思い描く構想を目に見える形で分かりやすく説明する必要があります」とマーさんは言います。
しかし、最も重要なのは商品を売ることです。アート風に仕上げたいと、自分の思いを優先させないようにします。「クライアントのために働いているのですから。目を見張るほど食べ物を素晴らしく見せるのが私達の仕事です」とマーさんは言います。
動画撮影:デイビッド ・マー
テストを繰り返す
念入りに構成される料理の 動画制作には、リハーサルが必要不可欠です。マーさんのスタッフは、スリーモーションを撮影するための高速カメラはもちろん、バーガーをひっくり返すという簡単な作業でさえも、完璧さを求めてロボットを使っています。「例えば、バーガーがカメラに向かって、ピントが合うよう自動的に24センチ上がってくるように設定します。でも、いつもロボットを使っているわけではありません。以前は私がバーガーをひっくり返していました。成功させるのに、1,100回ぐらいひっくり返しました」とマーさんは言います。
自分なりのテクニックを恐れずに使って、それが上手くいくか試してみます。「私は映画制作の学校に行っていないので、他の人の作品を見て、自分のアイデアを試しながら、試行錯誤を繰り返しました」とマーさんは語ります。
撮影を始める際、何度も繰り返すつもりでいましょう。「最初の撮影だけで済むとは思わないでください。プロの私でも、フレンチフライを上から落として塩をふりかけるシーンを成功するまで23回も撮影しました」とマーさんは言います。
手を撮影するなら、その手がどのように動くのか注意深く見る必要があります。「サンドイッチにピーナツバターを塗るだけでも、その人の個性や雰囲気が相当出てきます」とマーさんは語ります。
動画撮影:デイビッド ・マー
成功するまで続ける
撮影は粘り強さが大切です。それは撮影を成功させるためだけではなく、ビデオグラファーとしてのキャリアを求めるためでもあります。「ひとつのことに上手くなるには、それを持続することです」とマーさんは言います。自分が影響を受けた作品を研究し、それを参考にします。好みのコマーシャルのリバースエンジニアリングをして、そのコマーシャルがどのように作られたのか研究してみましょう。インターネットを使ってリサーチするのもよいでしょう。(マーさんのtiktokのページには、たくさんの舞台裏のシーンが投稿されています。)
また、他の人達からも参考となるものがあれば、学んでいきましょう。「料理動画撮影のアシスタントをなるべく多くやりましょう。給料がもらえなくても、8時間ぐらいそこにいて、フードスタイリストが言うことに耳を傾けるのです。監督がどのようにして出演者に指示するのかチェックします。照明をどのようにするのかメモを取ります。そうすれば、趣のあるシルエットや映画のようなエフェクトはどのようにして作るのかわかってきます」とマーさんは言います。
Premiere Proで動画と音声編集のスキルをアップさせます。編集のタイミング調整からカラー補正まで全てチュートリアルで学習します。初心者と熟練編集者向けのコースを学習すれば、アニメーション化したタイトルのシーケンスを加えたり、複数の音声トラックをミックスしたりする方法もわかってきます。
クライアントから仕事の依頼があるまで待つ必要はありません。好みのチキンのレシピを紹介するためでも、気に入っているレストランのコマーシャルでも、自分のスタイルで料理動画を作ってみましょう。料理動画を継続的に作り、学び、スキルをアップさせていけば、自分で作った動画が注目されるようになります。また、自分のスタイルを気に入ってくれた人達がコマーシャルを作るために仕事を依頼するでしょう。
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