Adobe Premiere Pro で動画に音声を追加するには
長時間のドキュメンタリー映像でも、YouTube向けの短い動画でも、映像と音のコントロールは非常に重要です。音楽、音声クリップ、声の吹き替えといったオーディオを動画ファイルに追加する方法を学びましょう。
動画に音声をかんたんに追加
音声の編集は大変な作業です。特に複数の音声トラックの場合はなおさらです。BGM、セリフ、音響効果といった音声すべてを、バランスよく、それぞれがはっきりと聞き取れるようにしなくてはなりません。音声のなかにはフェードインする音、フェードアウトする音もありますし、音響効果は突然大きな音で聞いている人を驚かせてしまうことのないようにする必要があります。BGMがセリフにかぶったり、BGMとセリフ両方の音声が大きくてどちらもうまく聞こえないということも避けなくてはいけません。このように適切に音声をミックスするのは非常に繊細な作業です。しかし、Adobe Premiere Pro には最適な機能があります。それがオーディオとムービーのためにデザインされた、音声エディターのプリセットです。
Premiere Pro で音声トラックを読み込み、整理する
Premiere Pro には、新しく音声を追加する、別の音声と入れ替える、音声を補正するなどの便利な機能があります。
音声トラックをグループ化
動画に使う音声トラックを Premiere Pro に読み込み(インポート)します。必要であればトラックをグループ化してまとめましょう。1 名の話し手による録音トラックが複数ある場合は、グループ化して 1 つのトラックにしておきます。複数のトラック間に多少の違いがあったとしても、「エッセンシャルサウンド」パネルを使って、トラックのボリュームや部屋鳴りをマッチさせることができます。Premiere Pro は、MP3 オーディオ、WAV、WMA、AVI などさまざまな動画と音声ファイルをサポートしています。
エッセンシャルサウンドパネルでトラックにタグを付ける
「エッセンシャルサウンド」パネルでは、「会話」や「環境音」といったよく使われるサウンドのタイプを、タグとして音声ファイルにつけることができます。トラックにタグをつけるということは、作業中のトラックにクリップをつけるだけでなく、そのトラックに役目を与えることになります。たとえば、トラックに「ミュージック」のプリセット「バランスの取れたバックグラウンドミュージック」のタグをつけると、音声はこの設定にしたがって再生されるようになります。会話や声の吹き替えなら、「会話」のプリセット「バランスの取れた女性/男性の音声」を設定すれば、背景音楽や音響効果より聴き取りやすい音になるでしょう。こうしたトラックのセッティングは、「エッセンシャルサウンド」パネルでいつでも微調整できます。
音声ダッキング
音声ダッキングは2 つ以上の音声トラックをリンクし、1 つのトラックの音が大きくなると、ほかのトラックが自動的に静かになるようにする機能です。これを使うと、1 つのトラックがほかのトラックの音を消すことがなく、すべてが確実に聞こえるようになります。ダッキングを有効にするには、「エッセンシャルサウンド」パネルにある「ダッキング」の項目を設定します。ターゲットや適用量を指定するだけで、今まで時間のかかったダッキングのプロセスを自動化することができます。このほか、音声をどのくらいフェードアウト/フェードインさせるかなどの設定も行なうことができます。
動画ファイルに音声を追加する方法
音声ファイルを Premiere Pro にインポートします。
必要であれば、複数のトラックをまとめ、ボリュームと部屋鳴りを エッセンシャルサウンドパネルで調節します。
エッセンシャルサウンドパネルのドロップダウンメニューで、トラックにタグ付けします。
自動ダッキングを有効にします。
プリセットは業界の標準品質に合わせて設計されていますが、プロジェクトに合わせて変更することもできます。音声編集で注意したいのは音量です。どのような調整を加える場合でも、動画の最終出力のときに自分の耳だけを信じてはいけません。音声メーターに注意しましょう。最終的なミックスのピークは、平均-12 〜-6 dB であるべきです。「エッセンシャルサウンド」パネルの下にある、クリップボリュームスライダーで、クリップごとにレベルを微調整して、すべての動画音声がこの範囲に入るようにします。
Adobe Premiere Pro の多彩な機能
どどこにいても映画、テレビ、Web サイトに使える魅力的な映像を作成できます。
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