YouTubeチャンネルに動画投稿をするために知っておきたいポイント
YouTubeチャンネルを開設して動画を投稿する前に、設定しておきたい項目がいくつかあります。項目の意味を理解し、適切に設定しておけば、投稿や運営がスムーズになるはずです。
ここでは、YouTubeチャンネルに動画投稿をする際に知っておきたいポイントとして、投稿前の設定と投稿手順のほか、投稿した動画を削除する方法などについて解説します。
YouTubeチャンネルへの動画投稿前に設定しておきたいポイント
まずは、動画を投稿する前に設定しておきたいポイントをご紹介します。後から設定することもできますが、再度コンテンツページで修正することになりますので、事前に準備しておいたほうがスムーズです。
カスタム サムネイルを有効にする
YouTubeに動画を投稿すると、動画の中からシーンが自動的に抜き出され、サムネイルとして登録されます。これを自動サムネイルといいます。
数ある動画の中から自分の動画を見てもらうためには、自分で作成したカスタム サムネイルを登録したほうがいいでしょう。カスタム サムネイルを有効にするには、「チャンネルの確認」が必要です。「チャンネルの確認」についてはYouTubeヘルプの「YouTube アカウントの確認」で詳しく解説しています。
【Yuka Ohishi】
完了すると、カスタム サムネイルの設定以外に、15分以上の長い動画の投稿やライブ配信も可能となります。
ただし、モバイルでライブ配信をする場合には、チャンネル登録者数が1000人以上という条件があります。
再生リストを作る
動画を投稿する前に、再生リストを作りましょう。再生リストは、自分が投稿する動画をリスト化するもので、視聴者に自分の動画を続けて見てもらいやすくなります。
通常、動画の終了画面で次に動画を指定できますが、再生リストがあれば、再生リスト自体を次に見る動画として指定できます。再生リストの作りかたについてはYouTubeヘルプの「再生リストを作成して管理する」で詳しく解説しています。
【Yuka Ohishi】
シリーズで作っている動画や関連している動画を再生リストにまとめることで、カテゴリに分けて整理することが可能です。
YouTubeチャンネルに動画を投稿する方法
事前の設定が完了したら、動画を投稿します。投稿する際には動画のタイトルや動画に関する説明などの入力が必要です。これらの内容を事前に決めておけば、動画データのアップロードがスムーズになるでしょう。また、サムネイルなども事前に制作しておきます。
ここでは、YouTubeチャンネルに動画を投稿する際のプロセスをご紹介します。
YouTube Studioに作成した動画データをアップロードする
YouTubeに動画を投稿するには、まずYouTube Studioに動画データをアップロードしなければなりません。YouTube Studioに動画をアップロードする手順は、YouTubeヘルプの「動画のアップロード」で詳しく解説しています。
動画の詳細の項目を入力する
動画のアップロードが始まると、動画の「詳細」を記入する画面に切り替わります。ここでは、詳細のページで入力すべき項目や、注意点をご紹介します。なお、「有料プロモーション」以降の項目については、その下の「すべて表示」をクリックすると表示されます。
・タイトル
動画のタイトルは、100文字まで入力可能です。
【Yuka Ohishi】
モバイル環境では、長いタイトルは読まれないこともあります。そこで、最初の15文字くらいに動画のテーマとなるキーワードを盛り込むようにしましょう。
・説明
説明は動画の内容を伝えるだけでなく、自己紹介を含む自身のプロモーションや関連リンクなどを表示できる便利な項目です。内容は、投稿する動画についての記載以外は毎回流用できるので、テンプレートを作っておくとスムーズです。入力できる文字数は、最大で5,000文字です。説明をテンプレートとして自動入力する方法は、YouTubeヘルプの「デフォルトのアップロード設定」で詳しく解説しています。
【Yuka Ohishi】
説明では、「動画の内容」のほか、SNSなどでシェアされたときに有効な「動画のシリーズ名」や「キーワード」などを、ハッシュタグとして記入すると効果的です。
ほかにも、「自己紹介」「チャンネル紹介」「ウェブサイトやSNSなどのプロモーション用のリンク」「チャンネル登録への誘導」などを入力できます。
・サムネイル
サムネイルの項目では、カスタム サムネイルをアップロードするか、動画のワンシーンを使うかを選択できます。カスタム サムネイルをアップロードする場合は、「サムネイルをアップロード」をクリックし、指示に従ってサムネイルのファイルを選択します。カスタム サムネイルの制作手順については、「YouTubeで閲覧数を増やせるサムネイルの作り方」で詳しく解説しています。
・再生リスト
再生リストがある場合、投稿する動画をどの再生リストに入れるのかを選べます。再生リストを作っておくと、視聴者が1つの動画を見終えた後、自動的に再生リストにある次の動画が再生されますので、チャンネルを訪れた視聴者が続けて動画を見てくれる可能性が高くなるメリットがあるのです。
【Yuka Ohishi】
再生リストの名前は、ユーザーが動画を検索する際や、関連動画への表示にも影響します。投稿している動画の本数が少ない場合でも再生リストを作り、投稿動画を紐づけておくといいでしょう。
・視聴者
視聴者の項目では、動画の内容について子供向けかどうかを選択します。「いいえ、子ども向けではありません」とした場合、「年齢制限(詳細設定)」で18歳以上の視聴者に限定するかどうかの選択をします。
子供向けのコンテンツとした場合、YouTubeからさまざまな制約が課せられますので、それらを順守しなければなりません。
【Yuka Ohishi】
すべての動画を大人向けにするのも問題があります。例えば、大人向けの動画に子供を登場させた場合は、動画の内容によっては広告停止などの規制が入る可能性もあります。
・有料プロモーション
有料プロモーションの項目では、投稿する動画に有料プロモーションが含まれているかどうかのチェックをします。「私の動画には、プロダクト プレースメント、スポンサーシップ、おすすめ情報などの有料プロモーションが含まれています」のチェックボックスにチェックした場合、YouTubeの広告ポリシーに準拠する必要があります。YouTubeヘルプの「ポリシー ガイドライン」を一読して、しっかり対応しましょう。
・チャプターの自動生成
チャプターは動画を複数に分割し、視聴者が動画を見たいところから見られるようにする機能です。自動でチャプターを生成する場合は、「チャプターの自動生成を行う(利用可能な場合)」のチェックボックスにチェックを入れます。チャプターの追加については、YouTubeヘルプの「動画チャプター」で詳しく解説しています。
【Yuka Ohishi】
手動でチャプターを追加するには、説明の欄にチャプターを設定したいタイムスタンプとそのチャプターのタイトルを入力します。正しくチャプターを表示させれば視聴者の満足度にもつながります。
・タグ
タグの項目では、ハッシュタグとは別のタグを設定できます。このタグは、YouTubeが関連動画に表示させるかどうかを判断するために利用しているといわれています。
【Yuka Ohishi】
タグを多く入れる、関連性のないタグを入力するなどすると、スパムとして認定される可能性があるので注意が必要です。
・言語とキャプションの認定
言語とキャプションの認定の項目では、「動画の言語」と「字幕の認定」をそれぞれ選択します。
字幕の認定は、アメリカ国内で放映された特定の動画に対して設定するものです。動画がオリジナルで制作されたものである場合、また、アメリカ国内で放映されたコンテンツではない場合は、「字幕の認定」は「なし」を選択します。
・撮影日と場所
撮影日と撮影場所を記入します。任意の記入事項ですが、撮影場所を記入しておくと、撮影場所で動画を検索することが可能です。
・ライセンス
「標準の YouTube ライセンス」または「クリエイティブ・コモンズ(著作権表示必須)」を選択します。標準の YouTube ライセンスは転載不可の動画であること、クリエイティブ・コモンズ(著作権表示必須)は、動画制作者ではない第三者が、その動画を利用できることを意味します。クリエイティブ・コモンズの適用には要件がありますので、選択する場合は利用規約の確認が必要です。
・カテゴリ
カテゴリの項目では、「エンターテイメント」や「ハウツーとスタイル」などから、投稿する動画がどのカテゴリに属するかを決めて選択します。
・コメントと評価
動画に対するコメントと、その表示方法を選択します。動画に対する「コメントの表示」の選択肢は「コメントをすべて許可する」「不適切な可能性があるコメントを保留して確認する」「すべてのコメントを保留して確認する」「コメントを無効にする」です。
「並び替え」はコメントを「新しい順」で表示するか「人気順」で表示するかを選びます。
また、「この動画を高く評価または低く評価した視聴者の数を表示する」のチェックボックスがありますので、表示させる場合はチェックボックスにチェックを入れましょう。
動画の要素を設定する
詳細の項目を設定した後は、「動画の要素」を設定します。動画の要素では、「終了画面」や「カード」の設定ができ、自分のチャンネルの別の動画への誘導や関連チャンネルを表示することもできます。動画の閲覧数、視聴者を増やすために活用できる項目でもありますので、しっかり設定しましょう。
動画の要素の設定項目とその内容については、下記のとおりです。
・字幕を追加
動画に字幕を追加したい場合、「追加する」をクリックして字幕を追加する方法を選択します。「ファイルをアップロード」「自動同期」「手動で入力」の中から選びましょう。
・終了画面の追加
終了画面は、動画の最終部分に表示する画面です。5~20秒のあいだで設定ができます。まずは、用意されたテンプレートにある、「動画」「再生リスト」「登録」「チャンネル」「リンク」の中から選びます。関連性の高い動画や再生リストを表示すると、そのまま視聴してくれる可能性が高くなり、再生回数増加に効果的です。
「リンク」を選択すると外部のウェブサイトなどへ誘導することができますが、動画の再生回数に応じて広告収入を得られるYouTube パートナー プログラムに参加している必要があります。
・カードの追加
カードは、投稿した動画に、事前に設定しておいたURLなどを表示できる機能です。「動画」「再生リスト」「チャンネル」「リンク」の中から、最大5枚まで追加が可能です。投稿した別の動画や再生リストに表示させることができます。リンクを選択すると、外部のウェブサイトにもリンクを設定できますが、YouTube パートナー プログラムに参加している必要があります。
チェックを確認する
「チェック」では、入力しなければならない項目はありません。
動画がアップロードされているあいだに、YouTubeのAIが、著作権侵害がないかどうかをチェックしており、その結果が表示されます。
また、動画をアップロードしているチャンネルが、YouTube パートナー プログラムに参加している場合は、広告に適合しているかどうかも併せてチェックされます。
公開設定を設定する
「公開設定」では、視聴できるユーザーと、動画の公開日時を選択します。
・保存または公開
「保存または公開」では、動画の公開範囲を設定します。リンク先を知っている人だけに公開するのであれば「限定公開」、すべての人に公開するのであれば「公開」を選びます。「非公開」は、動画を公開した人が指定したユーザーのみが動画を見ることができる設定です。
・スケジュールを設定
「スケジュールを設定」では、限定公開および公開に設定した動画の予約投稿をすることができます。動画を見てもらいやすい時間帯に合わせるなど、公開したい時間帯に設定するといいでしょう。
なお、スケジュールを設定した場合は「プレミア公開」、スケジュールを設定しない場合は「インスタントプレミア公開」にすることもできます。
プレミア公開とは、動画が公開される前にURLが作られて動画のページが作成され、公開する2分前からカウントダウンが始まる機能のことです。カウントダウンの画面は、カスタムすることができます。
インスタントプレミア公開は、公開設定を終えたらすぐにカウントダウンが始まる機能です。
まずは1本、動画を投稿してみよう
YouTubeで動画を投稿する際の方法や、手順について解説しました。動画を投稿する手順や入力しなければならない項目は決して少なくありませんが、一度投稿してしまえばテンプレート化できるものもあります。
字幕の設定やプレミア公開など、動画投稿の手順の中にも、動画の閲覧数を増やすヒントがあります。閲覧数を増やすために、いろいろな設定を試してみてください。
(取材協力:Yuka Ohishi)