#1E1E1E

SNSで効果的な物撮り

#EBEBEB

InstagramをはじめとするSNSで写真投稿が活発になる中、お買い物で手に入れたものや自分の部屋の中で撮った写真を投稿する方も多いのではないでしょうか。もしくはビジネス目的で自社の商品を顧客に知ってもらうために物撮りを行う機会もあるかもしれません。

今回は、SNSに物撮り写真をアップする時におさえておくと良いコツや、トレンドに合わせた物撮りを実例と共に紹介します。近年のSNSにおける物撮りのトレンドとしては、雰囲気のあるモノクロ写真や、ミニマリズムを意識した室内での写真も挙げられます。ぜひ実際に物撮りを行う際の参考にして下さい。

1.背景紙や布で雰囲気を作る

自宅やオフィス等での物撮りを行う際に、「最近買ったお気に入りの商品を、もう少し工夫して撮りたいと思うが、家の中でうまく撮れる所がない。」「オフィスやお店の壁は白いところしかないので、これまでともう少し違った雰囲気で撮りたい。」といった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかしこれらは、案外大掛かりなスタジオ等でなくとも、小さいサイズの背景紙や布を使うことで、解消できるケースもあります。撮ろうとしているモノに合わせた背景紙を選んだり、組合せることでこれまでと違った雰囲気の写真を撮ることが出来ます。

例えば、背景を黒にするだけでグッと高級感が増したり、ベージュにすることでより優しい雰囲気を演出することが出来ます。では、具体的には下の写真を見ていただきましょう。
これは、室内でマスキングテープを使って壁に背景紙を貼ったり、布を垂らしたりその上に撮りたいモノを置き撮影した作例です。

写真

「多彩なマチエール」

2.室内でライティングをしてみる

みなさんが室内で物撮りをされる際にストロボ、クリップオンをお持ちだと非常に撮影に入りやすいかも知れません。ただその際に、「商品に影を落としたくないのに、影が落ちてしまう。」といったことが起こってはいませんか?
これはストロボが直接商品に向いてしまっていることが原因かも知れません。

こんな時は、ストロボの向きを天井に向けてみましょう。そうすると光が分散し、光が空間に”まわる”状態になります。そうすることで影が落ちることなく撮影出来ます。

こちらの作例を見てみて下さい。

「多彩なマチエール」

そして次に、「あえて影を落として、かつ影をコントロールしたい。」このような時があるかも知れません。

そんな時は、ストロボをカメラから離して、商品にライトを当てる高さや距離を調整してみましょう。そうすることで自分のイメージするライティングを作り出します。

例えば今回は「そこまで影を伸ばさずに、ただ影を少し強めに出したい。」イメージをもっているとすると、ストロボはカメラと商品の45度くらいの角度で、60度くらいの高さから当ててみたいと思います。

「多彩なマチエール」

そして、こちらのライティングは、最初の背景紙や布の前で撮影した作例のケースに合わせてバリエーションとしてもご紹介します。

以下の作例は、(作例1)に、影をつけたい場合です。

写真

そして最後に補足的ですが、自然光を使用するケース。
自然光を使う時、「室内で自然光の当たる場所で、日当たりこそ良いが、光が強すぎて影が落ちるので、思っている印象と違う。」と思われる時があるかも知れません。こんな時は、その影を分散させて柔らかくしてあげましょう。

たとえば市販の白いシーツでもディフューザーの代わりになるので、窓の前に一枚引くだけでも、光の印象は大きく変わります。

写真

いかがでしょうか。全く同じセットを撮影したのに、ライティングで印象が大きく変わりますよね。この中から自分のイメージに近いライティングを選んで実践してみましょう。

3.カメラを構える位置とモノの配置を意識する

次に、もう少し具体的に物撮りを行っている際に生じる疑問を解決するティップスについてです。

ライティングはイメージに近くなったけれど、実際に撮影する時にどのように撮ればいいかわからない。という壁にぶつかるかも知れません。そんな時は、カメラを構える位置やモノ(商品)を置く位置を変えて、相手に伝えたい印象に近づけていきましょう。

例えば、カメラを構える位置が商品に近ければ近いほど、写真を見る人は実際に自分が見ているような印象を受けますし、商品から離れた位置から撮影すればより第三者的な目線の印象を受けます。

商品の位置でも、商品置く位置で高低差をつけたり、奥行きを意識した配置にすることで違った雰囲気の中でバリエーションを感じることが出来るので、商品が魅力的に伝わります。
こちらは先程の商品に近づいて撮影したものですが、カメラを近づけて物撮りすることで、写真を見る人は、より自分が近づいてその商品を見ているかのような印象を受けますよね。

「多彩なマチエール」

4.SNSでのトレンドと物撮り

最後に、SNSの中でトレンドとなっているテイストや撮り方についてです。
これまでのいわゆる”物撮り”とSNSの中で人気のあるテイストには少し違いがあるかも知れません。ここでは、そんなSNSで支持されている物撮りについてお話します。

写真のトーン

物撮りの写真の中で人気のテイストはシンプルな白と黒を貴重にしたモノトーンや、ミニマリズムを意識したトーンの写真が人気の傾向があります。商品のイメージにもよりますが、もし自社の商品や自分のInstagramのテンションに合いそうであれば、前述の背景色や布にあえて白を選んだり、配置をする際にもニマリズムを意識した配置にすると効果的ではないでしょうか。

配置の仕方

配置については、コーディネートやコスメの置き撮りやをよく見かけます。これは、服やコスメを、一つ一つ撮るのではなく、きちんと整列させた置き方の上で撮影するのがポイントです。
コスメで言えば、バランス良く四角の中にコスメを配置して真上から撮るような撮り方がオススメです。
こちらも作例を見ていきましょう。モノが四角の中にバランスよく配置されていますよね。
それらを真上から撮影しています。これだけでも、どこか洗練されていて、センスを感じさせますね。

写真

撮り方

次に撮り方についてですが、こちらもいくつかのパターンがあります。

例えば、商品を壁の前で手持ちで持ってシンプルに撮る、壁に掛けて撮影する、先程の配置のときにも出てきたように真上から撮るなどのパターンが挙げられます。

このように、壁の前で手で持った商品を正面から撮影するだけでも、違ったバリエーションとして物撮りできます。

写真

写真

いかがでしたでしょうか。

今回は、室内で簡易的にSNS用の物撮りをしたり、自社の商品の物撮りを行う時に知っておくと便利な、一段上の物撮りが出来るティップスをいくつかのポイント別にご紹介しました。
ぜひ、作例を見ながら実践してみてください。

(取材協力:三澤亮介)