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自然な足の描き方・靴の描き方

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靴は衣服と同じように、漫画やイラストに登場する人物を構成する大切な要素です。靴底の厚さやかかとの高さ、足首周りの固定度合いなどで、人物の立ち姿などにも影響をおよぼします。靴を描くための前提として、基本的な足の描き方を解説するとともに、ローファーやスニーカー、ヒール、ブーツなど漫画やイラストによく登場する靴の描き方のポイントに触れていきます。

目次

基本的な足の描き方

ローファーの描き方

ヒールのある靴の描き方

スニーカーの描き方

基本的な足の描き方

今回は主に靴を描く時に必要な、膝から下の部分を中心に解説をしていきます。

男性の足は筋肉質、女性の足は柔らかな曲線を意識

足の形は個人差がありますが、男女のちがいを描き分ける場合、ほかの身体のパーツと同じように、男性の足は筋張っていて筋肉質、女性の足は男性よりも柔らかな曲線を意識して描きます。

男性の足は筋肉質、女性の足は柔らかな曲線を意識して描く

足首から下は4つのパーツで考える

足首から下の部分は、関節が曲がる部分に合わせて、4つに分かれます。横から見た図にある通り、足の大まかな形は、足首、足先、かかとの3点からなる三角形で、甲の部分と土踏まずの部分がゆるいアーチ状になっています。ここは骨があるので曲がらないことにも注意しましょう。また、前向きの足を描くときは爪を上向きにしましょう。ただし、小指の爪は下向きになっていることも多いことに留意してください。

足首から下は4つのパーツで考えて足を描く

足の裏で地面に接する部分に注意する

足の裏で地面と接しているのは、足の指ではなく、親指と小指の付け根にあるふくらみの部分(母趾球と小趾球)と、かかとの部分です。このため、多くの靴は先の部分が少し上向きに反っています。

足の形と指の太さ・長さに注意する

足を正面から見ると、おおよそ台形をしています。足の指は基本的に親指が最も太く、小指にかけて細くなっています。指の長さには個人差がありますが、親指が一番前に突き出していて、付け根分部分とともに人差し指から小指にかけてなだらかな曲線で奥に下がっています。

左右で足の形は違う

左右がないスリッパや室内履きなど一部の例外を除き、靴は足の形に合わせて左右で形がちがいます。

靴を描くなら、足を描いてからにする

靴を描くためには、まず足を描いてから、その足に履かせるようにして靴を描くと、大きさや形がちぐはぐになってしまうという失敗を防ぎ、バランスよく描くことができます。

ローファーの描き方

ローファーの描き方を紹介します。素足より少しだけ大きく靴の形をとることや足の

形に沿って描くことなどがポイントです。

ローファーとは

学生服と合わせて履く、定番の靴といえばローファーです。ローファーとは靴紐やバックルがなくそのまま履ける、スリップオンタイプのかかとの低い革靴です。

学生服ほかアイビールックなどのトラディショナルな服装から、カジュアルな服装まで、幅広いファッションと合わせ、男女問わず着用します。色は黒や焦げ茶色などベーシックなものが中心です。

イラストメインなら、イラスト画像からキーカラーを抽出する

Adobe Colorを同人誌の表紙デザインで活用するにはどうしたらよいでしょうか。イラストメインの同人誌の表紙デザインでは、デザイン論・配色理論にこだわりすぎず、イラストに合わせて配色をしていくほうがうまくまとまります。

イラストに合わせた配色を作る場合、Adobe Colorのタブメニューにある「テーマを抽出」を選び、イラストの画像ファイルを選択することで、イラストのキーカラーを抽出することができます。この抽出されたカラーに合わせて、背景やタイトルロゴの配色を決めるとイラストとの親和性が高まり、表紙全体の配色がまとまります。

iPadなどのタブレットでイラストを描いている場合は、Adobe Captureを使うことで同様の配色を作ることができます。

素足よりも少しだけ大きく靴の形をとる

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ローファーを描くときはつま先のカーブは親指がわと小指がわで左右対称ではない

ローファーを履いた場合、靴の中の足は左の図のような状態になります。

靴底のデザインにより若干のちがいはありますが、足の指の付け根のふくらみ部分とかかと部分で地面に接する、素足と近い状態になっています。そのため、素足よりも少しだけ大きく靴の形をとって描きます。

少し厚みのある皮の質感がポイント

ローファーを描く時は、少し厚みのある革の質感がポイントとなります。側面と上部の革の合わせ部分や切り返し、革の光沢などを意識して描くとよいでしょう。

足の形に沿って描く

ローファーなど、しっかりした素材の革靴は、正面からや真上から見たイラストを描く場合に左右対称に描いてしまいがちですが、基本的に足の形に沿っています。

つま先のカーブは親指側と小指側で左右対称ではなく、親指側と小指側の曲線に差があることを忘れないようにしましょう。

ヒールのある靴の描き方

ヒールのある靴の描き方を紹介します。ヒールの高さに応じて足の形を変えることや

先端を細く描くことなどがポイントです。

ヒールとは

ヒールとは靴のかかとの部分、もしくは、靴の高さを出すために取り付ける部品のことを意味しますが、かかと部分によって高さのある靴をヒールと呼ぶことが一般的となっています。

ヒールの高さに応じて足の形を変える

ヒールのある靴を描く場合は、ヒールの高さによって足がどのような状態になっているかに留意しましょう。ヒールが高くなると、背伸びをしているように、足の指の付け根にあるふくらみ部分に強く体重がかかり、足の形もそれに応じて変わります。

素足をしっかり描いておく

女性用のパンプス(紐や留め金がなく履き口が大きく開いた靴)の場合は、足の甲の部分が見えるデザインのため、足と靴にズレがないように素足をしっかり描いておく必要があります。

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先端を細く描く

ヒールの高いパンプスなどエレガントなデザインの女性用の靴は、先端が細くなっているものが多くあります。足の形にもよりますが、脚の指先は左右から圧迫されつつ靴の先端部分の手前あたりに収まっているため、靴の長さや大きさが実際の脚よりも小さくならないように注意しましょう。ローファーよりも、さらに足先の反りが強くなります。

ヒールによる姿勢や重心の違いを意識する

また、ヒールの高い靴を履くと、ふくらはぎなど足の筋肉に力が入り、自然と背筋も伸びます。全身を描く場合に、靴による姿勢や重心のちがいも意識できるとよいでしょう。

ブーツの描き方

ブーツの描き方を紹介します。可動域である足首部分やブーツの中の足の動きを意識しましょう。

ブーツとは

ブーツとは、くるぶしよりも上まで長さのある靴のことです。くるぶし丈から膝上丈までさまざまな長さの種類があり、ショートブーツやロングブーツと呼ばれています。比較的細身の革製のブーツのほかに、スウェードやムートンといったかなり厚手の素材を使ったものもあり、シルエットも大きくちがいます。足を覆う部分が多いため、防寒にすぐれており、秋から冬にかけてのファッションアイテムのひとつです。

また、脱げにくく足を強固に保護できることから、乗馬靴や登山靴などにも用いられています。卒業式のはかまに合わせる編み上げブーツなどもふくめ、漫画やイラストで季節感を出したり、行事ごとを描いたりする際に欠かせません。

可動域である足首部分に注意する

ブーツを描くときは大きな可動域である足首部分に注意する

ブーツを描く場合のポイントは、大きな可動域である足首部分です。やや固定され動きは制限されますが、歩く時に足首の裏部分にシワが入るなど、足首の動きはブーツの外にもあらわれます。

ブーツの中の足の動きを常にイメージする

逆に、分厚い革やゴム素材など足首の動きがブーツの外に出ないタイプのものは、歩く時に足首をあまり曲げない歩き方になります。ブーツの中の足の動きを常にイメージして描きましょう。

スニーカーの描き方

スニーカーの描き方を紹介します。靴底は地面に接することや靴紐の交差や靴紐の長さなどに注意しましょう。

スニーカーとは

スニーカーとは、靴底の素材がゴム製で、靴紐がついた布や革製の靴のことです。

いわゆる「運動靴」ですが、スポーツ用や作業用だけでなく、カジュアルなファッションアイテムとして幅広く愛用されています。ローファーとともに学生靴の定番であり、最近は、オフィスカジュアルとしてスーツと合わせて着用する場合もあります。

靴底は地面にぺったり接するように描く

スニーカーは、ローファーやブーツなどに比べると靴底の素材がやわらかく、足先と土踏まずの内側をのぞいて、比較的靴底が地面にぺったり接するようにデザインされています。

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靴底は全体的に厚めに描く

靴底は全体的に厚めで、靴底のすべり止めのギザギザした部分が、横から見た場合と真正面から見た場合に見えます。

靴の中の足はフラットで少し大きめに靴の形をとる

靴の中の足は、比較的フラットな状態で、素足から少し大きめに靴の形をとって描きましょう。

靴紐の交差の数や紐の長さに注意する

靴底と共に、スニーカーを描く場合のポイントが靴紐です。靴紐の交差は上に出ては下に潜るの繰り返しです。また、スニーカーの紐は柔らかいのでねじれやすいことにも注意してください。漫画など複数のコマにわたって同じスニーカーが登場する場合は、靴紐の交差の数や紐の長さが大きく変わってしまわないように注意しましょう。

スニーカーを描くときは靴紐の交差の数や紐の長さに注意する

(作画・取材協力:Saku.U)

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