Adobe Photoshop Lightroom で画像を鮮明にする

写真に含まれるテクスチャを鮮明に、シャープにして写真のクオリティを向上させましょう。

ディテールをすべて捉える

近年のデジタルカメラは見事なまでにディテールとテクスチャを捉えることができます。その写真をAdobe Photoshop Lightroom を使って、さらに人の目を惹く、鮮明なものに仕上げましょう。

自動処理だけでなく、手動で写真を調整する方法を学ぶことで、シャッターを押したときに見た光景をそのまま再現できるようになります。

写真を瞬時に調整する

デジタル画像を瞬時にシャープに仕上げるには、Photoshop Lightroomに搭載された画像処理AI・Adobe Senseiが役に立ちます。

写真を修正するにはまず、編集パネルの「自動」を選択します。自動調整機能は、露光量を調整し、明るい部分（ハイライト）、暗い部分（シャドウ）のバランスを整えることで写真のディテールを引き立たせます。さらに色のバランスを取り、レンズによる歪みを取り除くことで、写真のクオリティを改善することも可能です。

Adobe Senseiが実行した調整は、画面上のスライダーで確認できるので、これをもとに、理想的な見た目になるよう、さらに調整を加えていきます。

峡谷の風景の写真に重ねられた Adobe Photoshop Lightroom の画像調整タブ

ディテールを鮮明にする

画像のシャープ機能以上の調整をしたい場合は、効果タブでカスタム調整をします。画像全体を調整するだけでなく、ブラシを使って特定の部分に効果を加えることもできます。

テクスチャを加える、調整する

効果タブにある「テクスチャ」のスライダーを動かすと、写真のテクスチャがクリアに見えたり、不鮮明になったりします。スライダーを右に動かすと、中程度くらいの

ディテールを出し（葉の表面を見せるのに効果的）、左に動かすと中程度くらいのディテールを薄くなります（皮膚を滑らかに見せるのに効果的）。ポートレートを編集している場合は、補正ブラシツールを使って、頬や額などスムーズにしたい部分を指定し、スライダーを左に動かします（その反対の調整もできます）。ブラシを使って、目やまつ毛、髪を塗り、スライダーを右に動かすと、塗った部分をシャープにできます。

鮮明にする

「明瞭度」のスライダーを左右に動かすと、画像のエッジのディテール、特に中間調のコントラストを強くしたり弱くしたりすることができます。

「明瞭度」を上げていくと、物体がよりクリアに、立体的に見えてきます。ポートレートの場合、ブラシでモデルの目を塗り、「明瞭度」スライダーを右に動かすと、よりはっきりとした輪郭になります。風景写真でも「明瞭度」を引き上げると、画像がはっきりと見えるようになります。

シャープにする

「シャープ」のスライダーは、画像のごく繊細なディテールを調整するフィルターのような働きをします。調整する作業は細かいほど効果的で、スライダーを右に動かし過ぎると、ノイズが出ることがあります。

少しだけ調整したい場合は、シャープのスライダーの右にある矢印をクリックすると、さらに「半径」「ディテール」「マスク」という3つのスライダーが表示されます：

「半径」のスライダーを使うと、コントラストのエッジの厚さを調整できます。左に動かすと、エッジは薄くなり、右に動かすと、エッジが厚くなります。
「ディテール」のスライダーは、シャープにしたいディテールのサイズを調整します。スライダーを左に動かすと、大きな範囲のディテールをシャープにし、右に動かすと極小の範囲のディテールでもシャープにすることができます。
「マスク」のスライダーは、シャープ処理をするエリアをコントロールします。左端まで動かすと、画像全体にシャープ処理をします。右に動かすと、よくディテールが出ているエッジのみシャープにします。たとえば、雲が浮いている空の風景写真を編集している場合、右にスライドすれば、調整している部分に過度なノイズが入ることを防ぐことができます。