屋外で撮影する場合は、強い光が当たる、晴れた明るい日に撮影しましょう。そうすると、より強い影が投影され、コントラストが増します。影になっている部分が直射日光に作用している状況を確認し、異なる強さの光が集まってくる場所を見つけます。コンセプチュアルコントラストに必要な場所も探してみます。例えば、枯れた木の周りを囲むように生い茂って生き生きとした緑の森などです。
室内で撮影する場合、照明器具と配置を適切な位置に決めることで、思い通りのコントラストを作ることができます。被写体を一方の方向のみから照らしてみます。光源を1つにして、被写体の上、または下から照らしてみましょう。
撮影を始める前に、写真の中のどの部分にコントラストが出るのか想像してみます。撮影を始めてから調整することができますが、アイデアや視覚的なコンセプト、目指す画像などが頭の中に入っていれば、より的確に撮ることができます。
スタジオ撮影では、被写体や小道具などが外部から邪魔されることを心配しなくてもよいのでコントロールがスムーズにできます。撮影前に被写体や小道具について、それぞれの関係性を強調するように配置すれば最適なコントラストを出せるようになります。
直射日光は強いコントラストを生みます。1日を通して変化する光を使うなど色々試してみましょう。太陽が空を横切って移動するにつれ、影も変化します。それが、撮りたいコントラストをどのように変えていくかを観察します。撮影画像に入っていく色調の幅をうまく使います。
同じシーンや被写体を、いくつかの異なる露出レベルで複数回撮影してみて、ロー、ミディアム、ハイコントラストの違いを確認しましょう。ISOを調整して光の感度を上げ、コントラストを強くしてみます。マニュアルモードで撮影すると、カメラの設定をより深く学ぶことができ、ハイコントラスト写真の上手な撮影方法もわかってきます。「カメラの設定で調整をすれば、光のコントロールが完了したことになります。これでハイコントラストの外観をカメラに取り込むことができます」とKearns氏は言います。
露出が不足気味で撮影した場合は、編集で対応します。そうすれば、元の写真の暗い背景と明るい部分の画質を保つことができます。「美しく強い光が射しこんでいたら、露出を少し落としてコントラストを少し強くします。すると、現実の世界で見える印象的なシーンを再現できるんです」とTraynor氏は言います。