新たな力をもう1つ - Plus One
雑誌や書籍、写真集のアートディレクション、エディトリアルデザインから、プロモーションツールまで幅広く手がけるLampLighters Labelのデザイナー・岡田奈緒子さん。素材の魅力を引き立たせる、端正なデザインと丁寧なタイポグラフィから生まれるニュートラルなデザインでジャンルを問わない活躍をしています。
あらゆる素材、デザインを柔軟に進められるその制作フローで欠かせないのがCreative Cloudのアプリに搭載されたCreative Cloudライブラリ(以下「ライブラリ」)。アプリケーション間のデータ流用をスムーズにするだけでなく、Adobe Stockとの相性も抜群です。今回はスピードとクリエイティブを両立させる重要なツール・ライブラリとの連携術を紹介します。
“ライブラリはサービス、ツール、人をすばやくつなげるクリエイティブの要”
Adobe Stockで写真をセレクト
→IllustratorでデザインしてDimensionで再現
「PRツールやブランディングのデザインではクライアントとしっかりイメージを共有し、方向性を見定めていく必要があります。おおよそのイメージまでは言葉で共有することもできますが、より具体的なトーン、雰囲気は正確に共有するのは困難ですよね。そうしたときに、Adobe Stockの写真やイラストを使って、より具体的なイメージの絞り込みをしておけば、着地点がブレることがなくなります。
Adobe Stockは以前はプレビューをダウンロードして、使用が決まったらまた探してダウンロードしていたのですが、Creative Cloud製品に搭載されているライブラリと連動できることを知ってからすごく使いやすくなりました。サムネールのハートマークを押すだけでライブラリにプレビューが登録されるので、サムネールで気になる画像をサクサク集めて、InDesign上でデザインのシミュレーションができますし、アプリケーションのリンクパネルから直接ライセンスを取得することもできるので、素材の管理にかけていた手間が大幅に減って。Adobe Stockの使用頻度はどんどん増えていますね。
ライブラリを使うようになったことで、アプリケーション間でのデータ移動もすごくラクになりました。それまではファイル形式を指定して書き出して……という必要がありましたが、ライブラリパネルにドラッグするだけで大抵のデータは他のアプリで使えます。InDesignやIllustratorで作ったデータをDimensionで立体シミュレーションするという流れもライブラリがあれば驚くほど簡単です。“とりあえずライブラリパネルに入れればどうにかなる”、いい意味で雑に使えるのがライブラリのいいところだと思います」(岡田)
1. Adobe Stockでイメージに合う素材を探し、気になるものをライブラリに保存していきます
2. Illustratorでライブラリに保存した素材を使いレイアウトし、アートワークをライブラリに保存
3. DimensionでIllustratorのアートワークをライブラリから呼び出し、使用イメージをシミュレーション
デザインパーツ、色、文字…
あらゆる素材を共有・連携できる「ライブラリ」
「ライブラリを使うようになったきっかけは、パッケージデザインのシミュレーションのためにDimensionを使ったことでした。印刷用データはIllustratorで作り、それをDimensionに持っていくためにライブラリを経由したほうがスムーズだったんです。それまでは別のアプリケーションにデータを持っていくときはファイルを書き出して、もう一方で取り込む……という流れが一般的だと思っていたので、オブジェクトをそのままドラッグ&ドロップで共有できるライブラリの柔軟さに驚きました。ライブラリとDimensionを使うようになってからは、プレゼンテーションで提案する画像も短時間でよりリアリティのあるものに仕上げることができるようになりました。InDesignのデザインデータをライブラリ経由なら簡単にDimensionに持っていけますから。ライブラリを使うようになると、それまで触ったことがない他のアプリケーションも使ってみようかなって思えますね(笑)」(岡田)
ライブラリでAdobe Stockをフルに活用!アプリ連携&クラウド同期でフローもシンプルに
「Adobe Stockはサービスが始まった時期に比べて、点数、クオリティともにすごく良くなっていますよね。ほかにもいろいろなストックフォトサービスがありますが、Adobe Stockの一番のメリットは、Photoshop、Illustrator、InDesignのような、その素材を使うアプリケーションとの連携のしやすさだと思います。Adobe Stockの画面からお気に入り登録すればすぐにライブラリに入り、デザインアプリケーションですぐに使うことができるので、ファイルそのものをダウンロードする手間がないのも便利なポイントです。これまでは資料収集や候補選定のたびに大量のプレビューファイルを処理する必要がありましたからね(笑)自分ひとりでアプリ間をまたいで素材を共有したいときだけでなく、チームで進めている仕事でも、ライブラリを通してAdobe Stockのデータを共有すれば、ファイルそのもののやりとりも不要なので、ワークフローがシンプルになりました。ライブラリをうまく使うことで、Adobe Stockはさらに使いやすくなったと思います」(岡田)
岡田奈緒子
デザイナー
京都市出身。ロンドン芸術大学 London College of Printing、Typographyコース卒業。
株式会社永原康史事務所を経てフリーランスとなり、2014年にデザイン会社・合同会社ランプライターズレーベルを設立。雑誌、書籍、写真集、図録、PRツール、企画制作物等の企画・デザインを中心にメディアにこだわらない、幅広いコミュニケーションデザインを手がける。東京造形大学、東京綜合写真専門学校非常勤講師。
第一線のクリエイターが
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IllustratorやPhotoshopでよく行う作業を、新旧バージョンを使用した場合で比較してみました。
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