ユニコーンの描き方
この簡単な手順を踏んだチュートリアルに従って、イラストにファンタジーの要素を加えてみましょう。
可愛いユニコーンの絵を描く
遥か昔からユニコーンのイメージは、美と優雅さの象徴として、壁画、絵画、タペストリーなどに多く扱われてきました。現代のアーティストは、過去の偉大な画家達の技巧を身につけ、この神秘的な動物に新しい感覚を吹き込んでいます。可愛い漫画のユニコーンでも、伝統的なユニコーンでも、ユニコーンを描くときのコツを学びましょう。
最初に、馬の体の構造をおさらいします
イラストレーターのルーカス・エリオットさんが言うように「ユニコーンはおしゃれな馬みたいなものです。」馬の骨や筋肉の構造や歩き方、走り方など馬の解剖学的な知識があると役に立ちます。色鉛筆でユニコーンの絵を描き始める前に、馬の頭、体、足の描き方を練習しましょう。次にそれらの部分を、ユニコーンに当てはめてみましょう。
他のユニコーンの絵を参考にする
「初心者の中には、参考写真を使うなら本当のアーティストとは言えない、と思っている人もいます。」とエリオットさんは言います。「私はプロのイラストレーターですが、参考写真を使います。」イラストレーターのベン・ハウスさんの場合、西洋画から多くのインスピレーションを受けています。「色々な馬のポーズを勉強するのは、ユニコーンを頭の中で描くのに役立ちます。レミントンの米国西部の絵画は、馬の体型をよく捉えています。」
ユニコーンがいる環境を考える
「いったん思考を止めて、全体を見渡すことが重要です。ユニコーンはどこに住むのですか?それを考えると、ユニコーンの他の部分を決めるのに役立ちます。」とエリオットさんは言います。例えば、ユニコーンが都会に住む場合、ネクタイを閉めてブリーフケースを持っているかもしれません。もしかしたら典型的な中世のシーンや、リサ・フランク製品のような設定を考えていますか?または、パンダや人魚、雪だるまなどと遊んでいるシーンでしょうか。伝統的なユニコーンから、可愛い「チビ」スタイルのユニコーンまで、創造の世界は無限です。スケッチを始める前に、しっかりと準備しましょう。
手順に従って、ユニこーんを描く
スタイルと背景設定が決まったら、鉛筆と紙かデジタルドローイングツールを用意して、簡単な手順を踏みながら、ユニコーンを描いていきます。
手順1:基本形をスケッチする
「初心者の場合、描いている物の基本的な形を把握することが大切です。」とエリオットさんはアドバイスします。最初に簡単な円を描き、絵の中のどこにそれぞれの線がくるべきかを考えましょう。
3つの大きな円を描き、それを頭と体にします。次に鼻先と足を表すために、小さな円を幾つか描きます。
ベン・ハウスさんの作品
手順2:線で形をつなぐ
基本形をスケッチしましたら、それを線で繋ぎます。「私は最初に、体のメインの部分、例えば肩、腰、頭のあたりに線を描いて動きを出していきます。この曲線が動きを表していて、全体を繋げる役割をします。」とハウスさんは説明します。
描いた円に沿って空間を描き出します。緩やかな曲線で描いてください。そして、尻尾、角、口、蹄などを描きこんで行きます。プロのコツ:最初に青色の鉛筆で描き、その上から普通の鉛筆で描いてきます。「最初から絵が綺麗に保たれます。全部描き終わったら、色は簡単に消すことができます。」とハウスさんは言います。
ベン・ハウスさんの作品
手順3:どの線が重要か決める
この段階で、基盤となる形を全て線で繋ぎ、ユニコーンの形を作り上げます。線の描き方に満足いきませんか?そのような時には、Adobe Frescoのようなデジタルソフトウェアが便利です。「この簡単に使えるツールで、線を瞬く間に描き直すことができます。仕上げに描いた線が気に入らなければ、やり直して、もう一度描けばいいんです。」とエリオットさんは説明します。
ベン・ハウスさんの作品
手順4:立体感を加える
先ほど描いたシンプルな縦の線が、ここでとても便利になります。この手順で、ユニコーンの最も特徴ある部分、角を描きます。巻き毛の詳細な房を描いて、髪の毛を引き立たせます。
口と後ろ足を描く前に、線の太さに注意してください。「私だったらお腹の横と足の線を少し太めに描き、ユニコーン自身にもっと存在感を与えます。体の上部の線を下部の線より太くすると、バランスが崩れるかもしれません。」とエリオットさんはアドバイスします。最後に歯と、視点から一番遠くにある後ろ足の輪郭を描いて、ユニコーンを少し立体的に見せます。
ベン・ハウスさんの作品
手順5:さらに細かい部分を描く
消しゴムで最初に描いた線を消し、ユニコーンがすっきりと見えるようにします。「次に、鼻を詳細に描き、顔の筋肉の大きな部分、例えば頬などにハイライトを入れていきます。」とハウスさんは言います。
タテガミの描き方タテガミは、馬やユニコーンに威厳を与えてくれます。「背中のアーチを見てください。」とエリオットさんは言います。「タテガミを描きながら、その曲線を流れるようにします。次に尻尾については、曲線で動きと奥行きを出します。毛が体の他の部分とどう関連しているか、常に考えてください。」
ベン・ハウスさんの作品
手順6:陰影をつけて生き生きと
陰影を付けるのはとても難しく、そしてやりがいのある作業です。「絵に描いた平坦な部分や引っ込んだ部分などを構築していく作業です。」とハウスさんは言います。そして色々な方法があります。「明るい色から暗い色へと移行することに注意します。」とエリオットさんは説明します。水彩絵の具を使っている場合、最初に明るい部分はどこか決めて、次にもっと色を加えて不透明感を出していきます。アクリル絵の具なら、色をセクションに分けて塗り、後でハイライトを加えます。デジタルなら、レイヤーを必要に応じて加えたり、削除したりします。」エリオットさんのアドバイスを基に、Adobe Frescoでレイヤーの使い方を学び、陰影を付けていきましょう。
後ろ足や首の下など、体の遠くの部分に影を付けることから始めると良いでしょう。もし、わからなかったら、次のようなハウスさんのアドバイスを参考にします。「光がどのように物体に当たっているか、必ず考えてください。それが基本となり、バランスを作り、ユニコーンの絵が生き生きと見えてきます。」
ベン・ハウスさんの作品
DIYのように、そのプロセスを楽しみましょう
チュートリアルの手順にこだわりすぎてしまうことがあります。しかし、素晴らしいスケッチを描く鍵は、完璧さにこだわらず、楽しむことです。「既にある作品を見て、こうでなければいけない、という考えに捕らわれてしまう人が多いかもしれません。」とエリオットさんは言います。「自分自身の作品を描いてください。楽しんでください。」
寄稿
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