頭蓋骨の描き方の手順

手順1：基本的な形と線から始める

幅の広い楕円形を描き、これを頭蓋骨の上部とします。次に、頭蓋骨の下の部分を形成する顎の線を描きます。頭蓋骨の中心の、鼻の空間のある場所に縦の線を描きます。描いている絵の頭蓋骨は斜め方向を向くので、この線は絵の中心にはならないことを覚えていてください。水平の線を、目の中心となる位置、鼻の空間の底辺、口の中心となる位置に描きましょう。「目安の線というのは地図のようなものです。」とイラストレーターのベン・ハウスさんは言います。「自分用の地図を描いておけば、参考写真を何度も見直さなくてすみます。楽しく描けます。」

手順2：眼孔と鼻の空間を描く

眼孔を描き、鼻があるべきところに穴を描きます。「描画の際の頭蓋骨の良いところは、顔に大きな穴を描いてそれが鼻になる点です。」とハウスさんは言います。鼻の空間の最下部は、頭蓋骨の円形の上部の半分と下部が接する位置にしてください。ガイドとする線を利用して、眼孔の縦の位置と横の位置を決めてください。この段階では、顔の中心の縦線が重要になります。「中心線が無いと、どこかおかしくなります。」とハウスさんは言います。 

手順３：頬骨と顎の輪郭を描く

頭蓋骨の輪郭をより明確に描いていきます。斜めの角度から見ると、こめかみ、頬、顎は全ての部分が見えていませんが、頭蓋骨の横の輪郭を強調して描くことができます。こめかみ、頬骨、歯が生えている上顎、下顎は、少し飛び出したように曲線で描きます。「形を的確に描けるまでには、何度かこの線を描き直す必要があります。」とハウスさんは言います。

手順４：頭蓋骨上部のディーテールを加える

頭蓋骨の上部に輪郭線をさらに描き込みます。頭蓋骨のこめかみは眼孔の隣にあり、頭の後方に向かって曲線を描き、頭の横のへこみの輪郭を形作っています。これは大きな逆向きの、不完全なアルファベットのC の形のように見えます。さらに曲線を加えて右の頬骨と上顎を描き分けます。眼孔上部の稜線は、目と目の間から外に向かって曲線で描きます。

手順５：歯の輪郭を描く

歯を描き加えると、頭蓋骨が不気味でリアルな感じになります。参考写真は特に上の歯を描くときに便利です。通常、上の歯の上部を描くことは、あまりないからです。上顎が突き出ている場合、下の歯の上部は隠れているかもしれません。鼻と目の位置を決める時に描いた左右対称を表す中心線を使って、歯の中心を決めてください。前歯２本から始めて、他の歯へと移っていきます。歯並びはあまり完全にしない方が、この場合はもっと良くなります。「歯は全部同じではありません」とハウスさんは言います。「もし、完全に同じにすると、変な感じになります。」

手順6：影と最後の仕上げ

歯が描けたら、次は影を付け、一番重要な部分を描き込みます。頭蓋骨で一番暗い部分は目と鼻の空洞です。次に、頬骨のすぐ下の空洞、つまり顎が頭蓋骨の上部につながっている部分です。「影を付けると全てがリアルに見えてきます。」とハウスさんは言います。「できるだけディーテールを描いてください。」

違うアングルから頭蓋骨を描く

頭蓋骨を別の角度から描いてみます。真正面や真横から描いてみると、解剖学的な理解を十分得ることができます。頭蓋骨を横から描く時には、背骨が顎の底辺部で終わらず、後頭部の底辺まで伸びていくことを覚えておくと良いでしょう。「後頭部底辺の小さなスポットに全てが集まっていきます。」とエリオットさんは言います。「自分の指で首の後ろをたどってみると、首がどこにつながっているか感じることができます。」