サメの描き方
自分だけの漫画的なサメのスケッチでも、リアルなホホジロザメの絵でも、サメの絵をしっかり描くためのコツを学びましょう。
テリル・ウィットラッチさんの作品
ステップに従ったチュートリアルでサメの描き方を学びましょう
生物学者達は何年もかけて特定のタイプのサメについて詳細な調査研究を続けています。サメを描くときも同様に、調査研究と観察をしましょう。描きたいサメがホホジロザメでも、メジロザメでも古代のメガロドンでも、または最近人気のベビーシャークでも、種類はたくさんあります。正確に言えば400種以上あります。どれも少しずつ特徴が違いますから、描きたい種類のサメを選び、その特徴に注意を払います。
参考資料で描く
シュモクザメの頭の形は、イタチザメやホホジロザメのそれとは全く異なっています。気に入った種類のサメを詳細に観察すると、その特性がわかってきます。独特な体型、複雑な肌の細かな模様、カミソリの刃のような歯の形などを正確に掴むには、細かく観察する必要があります。
近くに水族館がない限り、サメを近くで観察するのは不可能なことです。ありがたいことに、本、写真、模型、おもちゃなど、参考になる資料は無限にあります。Adobe Stockのようなリゾースで、何千もの参考画像を見ることもできます。
手順1:描き始める
最初に、サメの体のラフなスケッチから描き始めましょう。「体は紡錘形か涙型を横にした形です。」とアーティストのテリル・ウィットラッチさんは言います。「これはどの種類のサメでも同じです。曲線で体の紡錘形を描き、一方の端は反対側の端より少し幅広くします。幅の広い方がサメの頭で、細長い方が尻尾です。」
サメには、エラから尻尾の先まで走っている横の線があります。この線は体の側面に見ることができます。「どんな魚を描くときにも、この横の線はとても大切です。」とウィットラッチさんは言います。「これは感覚器官で、サメが水の中で方角を知るために使います。どっちが上でどっちが下で、横方向はどっちか、これで分かります。」これを絵に加えて、できるだけリアルに見せましょう。体のさまざまな部分に少し太い線を加えると重量感が出てきます。
Adobe Frescoで新しいキャンバスをセットアップすると、参考写真をデジタル描画とペインティング部分のすぐ横に表示することができます。参考画像を使うのに大変役に立つ、レイヤーの作り方と使い方については、ステップを踏んだAdobe Frescoチュートリアル
で学んでください。
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次はディテールを加える
- ヒレ:基本的に三角形のヒレの形をそれぞれ描きます。背ビレ、胸ビレ、腹ビレ、尾ビレは皆、形やサイズが違うことに注意してください。特に尾ビレのディテールに注意を払ってください。「ヒレはほとんど三角形をしています。」とウィットラッチさんは言います。「尾ビレで興味深い点は、大抵上のヒレの方が下のヒレより長いということです。三日月形をした尾ビレは、サメの大変目立つ特徴です。」
- エラ:サメの頭の両側には5組から7組のエラの切り目があります。首にある、この縦の切れ目もサメの重要な特徴です。参考写真をよく見て、描きたい種類のサメのエラの数を、正確に描くようにしましょう。
- 顔:もう一度参考写真を見て、サメが生き生きと見えるように微調整しましょう。目の配置、横顔、鼻先に注意して描きましょう。頭に少し凹みがありませんか?口の横のシワや、歯が覗いているのにも気がつきましたか?サメは下顎の方が突き出ていますから、それも見逃さないでください。
- 目:サメの目に白い点をつけて瞳を描きます。こうすると平面的だった絵が立体的になります。色をつける時は、様々な色合いのグレー(暗い色から明るい色まで)を使い、奥行きと影を加えましょう。ウィットラッチさんは、虹彩を描く時、黒を使うとフラットな感じになるので、その代わりに青を使っています。「綺麗なグレーブルーなど、浮き出すような明るい色を使うと、もっと濃厚な感じになります。」
テリル・ウィットラッチさんの作品
海を思わせる色を使う
サメはほとんどの場合、海の中にいるので、色をつけるともっと自然に見えます。漫画家のスクート・マックマーンさんは、ほんの少し色をつけて陰影を出すだけで、どんなシーンでも立体感が増す、と言っています。「背ビレに太い線を加えて影を付けると、動きのイリュージョンを与え、見ている人は絵が前後に動いているような感じが受けます。」
誰でも気にいった道具があり、色の使い方もそれぞれです。水彩やマーカーを好む人もいれば、 Adobe Frescoのデジタルブラシを使ってデジタル画を描くのが好きな人もいます。アプリでは、スポイトツールを使って、一度に複数の色を選び、色のスウォッチを基本からさらに広げていきましょう。「スポイトツールを使うと、簡単にスクリーンを埋められ、様々な色で楽しめます。」とマックマーンさんは言います。「私は同じ色を選んでその後暗くし、それが後で気にいったグラデーションにならなかった場合に備えて、新しいレイヤーを作ります。
参考写真から色とグラデーションを選び、自分だけのカスタムカラーパレットを作ることもできます。そして「海の中」のカラーテーマに保存して、Adobe Photoshop、Illustrator、Adobe Frescoでいつでも使うことができます。自然の世界には、完璧にスムースな色はありません。それぞれ違った色のテクスチャーや、カラースキームを試してみてください。自由に色を使って、それがどうなるか見てみましょう。
スクート・マックマーンさんの作品
海中の世界を創る
海中のさまざまな環境で泳いでいるサメを描く時は、写真を見て、サメが動いている、食べている、水面浮上している、他の魚と一緒にいる、などさまざまな様子を観察しましょう。さまざまな状況によって、サメの外見や行動が異なり、それによってさまざまな絵を描くことができます背景を最初に描くか、または背景を念頭におきながらサメの絵を描いていきます。この方法であれば、イラスト、漫画、写実、どんなタイプの絵でも、希望する絵を描くことができます。
「海の漫画キャラクターを描く時は、ブラシを使うと楽しいです。」とマックマーンさんは言います。「Photoshop には鉛筆のようなテクスチャーのブラシがあります。Kyle ultimate pencil (硬め)を使って、スケッチをします。」
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