美的写真の撮り方

あなたのスタイルを表現する美的写真の撮り方を学びましょう。臨場感を強調したエステティックな写真に仕上げる編集方法もご覧ください。

写真撮影では美的要素が重要

美的感覚は、外観の美しさ、スタイル、形など対象の特性に深く関連しています。美的感覚が何なのかは人によって異なります。特に写真撮影においては、正確にこれこそが美的感覚であるとは言えません。人工知能でさえも、良い写真を選ぶのは難しいと言われています。 — 何が美しい写真か、という問いに1つの答えはありません。

ダイアン・アーバスやアンセル・アダムスといった代表的な写真家の作品をよく観察して、美的写真を創作する上でのさまざまな方法を見てみましょう。写真撮影の新しい方法はたくさんあります。自撮りもその1つです。こうした新手法は写真の世界を広げ、新しい写真探究の世界に私たちを導いてくれます。自分の美的感覚を意識することで作品に磨きをかけ、美術大学への入学やインターンシップの応募などに役立てることができます。

美的感覚の構成要素

写真の美的感覚は、いくつかの構成要素で成り立っています。そういった構成要素を、自分のスタイルに合わせてどのように強調するかで、写真の外観が決まってきます。

良い写真を撮るには良い被写体が必要です。次に、フォーマット、フレーム、技術的仕様へと思考を進めていきます。写真の構図の原則を考える試行錯誤を重ねてオリジナルのスタイルを探し当て、発展させていきます。

被写体

美的感覚は、選択した被写体を基に磨かれていきます。魅力的な被写体を選ぶことが鍵です。バスケットボールやスケートボードにといったスポーツにストリートウェアを重ねてみます。衣服やメークアップなど、さまざまなファッションの側面を通して色の魅力を考えてみましょう。周囲の環境に被写体がどのように融合するのか、またはどのようなコントラストをもたらすのか、色々試してみます。

被写体、テーマ、アイデアを決めて、好みのアーティストのテクニックや、特定の写真のタイプを参考にしてさまざまな撮影方法を学んでいきます。街の通りの様子を捉えるには、雑踏をどのように表現するのかさまざまな判断が必要になります。

フォーマット

映画を撮影しなくても、映画撮影のさまざまなフォーマットについて知識があれば、どのような外観がアート的表現に使えるかという判断がしやすくなります。美的感覚を追求するのに専用機器は必要ありません。iPhone１つで色々なことができます。ただし、写真のフォーマットを理解していれば、ビンテージスタイルとモダンフレアの違いを簡単に見分けることができます。

フォーマットはまた、写真を表示するプラットフォームにも関わってきます。 Instagram用の写真を撮影する場合、スクロールしやすいように、縦長形式に構図を調整する必要があります。デスクトップで閲覧するウェブサイトの場合、横長形式の方が、写真をより美しく見せることができます。

構図

三分割法は、初心者だけでなく経験豊かな人にとっても便利なツールです。三分割法は、フレームを縦横3つに分割するグリッドの線が交差する位置に、被写体を合わせる方法です。グリッドが交差する位置に何を持ってくるかで、見る人の視線がどこに行くのか、写真の美しさがどのように表現されるかが決まってきます。画面の下方で線が交差する位置に被写体を合わせると、被写体の周りの空間が強調されます。縦線に被写体を合わせると、高さを表すことができます。

構図のツールでもう1つの便利なところはネガティブスペースを使うことです。ネガティブスペースとは、物体の周りの空間のことです。写真の初心者は、何も存在しない空間を背景に被写体を置いて撮影してみます。たとえば、水平線のある青空や夜空などです。この構図は、趣のある光景というだけでなく、周りの状況にとらわれずに、他のテクニックを使って被写体に集中できるという利点があります。

魅力的な構図は、作品をよく引き立てることを理解します。素晴らしい写真は、見る目を十分に養った人から生まれます。撮影作業で重要なことは何か？写真を通して、どのようなコンセプトやアイデア、またはテーマを見る人に伝えたいのか？そういった質問を自問し、その答えが出た時、撮影のスキルをさらに向上させることができます。

フレーミングとタイミング

いつ、どのよういして被写体を撮影するのか。馬を撮影するのであれば、人には何を見てもらいたいですか？被写体をどのように捉えるかによって、馬の運動能力、馬の肉体美、馬の力強さなど、それぞれ違う面を表現することができます。馬の運動能力の面を表現したいのであれば、馬が疾走している構図にするとよいでしょう。パノラマのような雰囲気を表現したいのであれば、美しい自然の中で馬が映えるような構図がお勧めです。

または、ゴールデンアワーの自然光を使う、1日のうちの違う時間帯で影を使うなど、雰囲気を変えることもできます。同じ馬でも、夕暮れ時と太陽が照りつける砂漠では、美しさが異なります。

効果的な編集で写真の美をさらに強調する

美的感覚をさらに強調したいのであれば、写真編集アプリが役に立ちます。Adobe Lightroom toolsを使って、自分のスタイルを磨く理想的な方法を見つけてみましょう。最初は、カラー調整とフィルターから始めます。

繋いだ手の美的写真に重なるAdobe Photoshop Lightroomカラー編集ウィンドウ

カラーパレット

Lightroomに写真を何枚かアップロードしましたら、基本的なカラー補正のテクニックを試してみましょう。編集メニューを開き、露光、彩度、コントラスト、ハイライトなどを試してみましょう。たとえば、彩度を上げると暖かみのある鮮やかな色になり、露光量を変えると写真の影の濃度や光に影響を与えます。

カスタマイズ可能なプリセット

後処理で、どこから補正していいか分からない場合は、Lightroom のプリセットを試すことをお勧めします。写真のフィルターのように、プリセットにはいくつかの調整項目があり、これを使えば編集作業を楽に行うことができます。自分の美的感覚に合う調整が見つかりましたら、スライダーでさらに調整してオリジナルの感じを出しましょう。自分で設定したプリセットを次回のために保存できます。Instagram などの投稿に一貫性のある美的感性を持たせましょう。

写真家として、自分だけの美的感覚を発展させていく過程では決断、失敗、学びを経験する必要があります。よく調べ、練習し、何が上手く行って何が上手く行かないかを意識することで、自分だけの美的感覚と個性を養うことができます。