社員インタビュー記事で自社の魅力を伝える!初めてのインタビューと撮影をする前に
採用やブランディングのため、Webサイトに自社社員のインタビュー記事を掲載する企業が増えています。エピソードを引き出すためのインタビューのやり方は?読み手に良い印象を与える写真はどう撮るの?簡単に実践可能なテクニックを紹介します。
昨今、採用広報や自社ブランディング、広報活動の一環で社員インタビューを制作し、掲載する企業が増えています。実際に働いている社員が顔を出して登場し、そのストーリーを通して企業の魅力を伝えられるインタビュー記事は、求職者や見込み顧客などに会社を詳しく知るきっかけを与えるコンテンツとして有効です。
今回は社員インタビュー記事を社内で制作する上で必要なインタビューのやり方と、簡単な撮影テクニックをご紹介します。
2. 取材当日、会社の魅力を引き出すインタビューにするために
1. 社員インタビューをする前に押さえておくべきポイント
全くの他人ではない自社の社員へのインタビューであっても、事前準備は重要です。準備を十分にせず、いつもの会話のような雰囲気でインタビューをしても深い質問はできず、読者が知りたいと思う情報や魅力のあるストーリーを記事に書くことできません。そればかりか、外部の人には伝わらない「身内ネタ」のような記事になってしまうことも……。
そこでインタビュー前の準備として、以下の3つのポイントを必ずクリアしておきましょう。
記事の目的・読者像を設定する
記事を企画する段階で、「就活中の大学生に仕事の内容を伝える記事」や「取引のある顧客にむけて社員の人となりを紹介する記事」のように、その記事の目的と読者像を明確に描いておくべきです。そのうえで、「仕事の話を書く」のか、「社員個人の話を書く」のかを決めておきましょう。
広報やブランディングの一環として会社の魅力を発信し、見込み顧客にアプローチしたい場合は仕事の話にフォーカスし、逆に採用向けのコンテンツで社員の魅力を求職者に伝える場合は、個人のキャリアの話や過去のエピソードといった内容が一般的です。インタビューの方向性が決まったら、具体的な質問内容を考えていきましょう。
質問内容を事前にわたし、可能なら事前回答してもらう
インタビューの質問リストを作ったら、あらかじめリストインタビュイー(インタビューに答える人)に渡し、その内容を確認してもらいましょう。
特にストーリーの詳細や、過去の実績などの具体的な数字は事前に確認して思い出してもらう必要があります。インタビュー中に調べることもできますが、そうするとインタビュー時間もかかってしまい、せっかく調整したインタビュー時間が台無しです。
もっと時間に余裕があれば、質問リストをインタビュイーに確認してもらうだけでなく、紙に記入してもらう形で事前に回答してもらえると安心です。事前回答をベースに、取材で詳しく聞きたいことや疑問点をあらかじめまとめておけば、取材当日はより深いエピソードについてインタビューすることもできます。
記事の目的から、形式を考えておく
ひと口に「記事」といってもその形式は様々。インタビューする社員を主語にした書き方の記事にするか、インタビュアーとの会話を一問一答風の記事にするかで読者に与える印象は大きく変わってきます。
制作する記事の目的・読者像を明確に決めたうえで、どのような形式にするか決めましょう。たとえば、よりフレンドリーな印象を与えたい場合は会話形式をおすすめします。逆に、よりしっかりした印象を与えたい場合や広報・ブランディング向けの記事であれば、「私は◯◯年にこの会社に入社しました。そのときの印象は……」というような、社員の「一人称語り」の記事にするのがよいでしょう。
2. 取材当日、会社の魅力を引き出すインタビューにするために
リラックスした雰囲気作りを意識する
前提として、インタビューの対象である社員は芸能人のようにインタビュー慣れしていません。人によっては、人生初めてのインタビューであることも珍しいことではないのです。
インタビューと聞くと、「しっかり話さなきゃ」「いいことを言わなきゃ」といったプレッシャーを感じ、緊張してしまっている場合もあります。そうすると、深い話は聞き出しにくくなるため、取材ではいきなり質問に入るのではなく、しっかりアイスブレイクを行いましょう。まるで尋問のようなインタビューにせず、あくまでも「自然な会話」を意識してリラックスした雰囲気作りを心がけてください。
質問はオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを使い分ける
「どう感じましたか?」「将来の展望は?」といった、回答範囲に制限がなく、自由な考えを答えてもらう質問をオープンクエスチョンと呼びます。その一方で、「それはいつのことですか?」「成果を出すことができましたか?」といった、制限のある回答を狙う質問をクローズドクエスチョンと呼びます。
インタビュイーが取材慣れしていない場合、オープンクエスチョンに答えるのは難しい場合がほとんどです。どこを切り口に答えればよいか分からず、「唐突にそんなことを言われても……」という反応が返ってきてしまうことも。そこで、おすすめするのが「クローズドクエスチョン→オープンクエスチョン」の順番です。
たとえば、「初めて担当した仕事の感想」を聞きたいとき。いきなり感想を尋ねるのではなく、まずは「初めて成果が出た時は嬉しかったですか?」というクローズドクエスチョンを投げかけます。
「いえ、実はあまり嬉しくなかったんです」という返事があれば、それを受けて「なぜ嬉しくなかったのでしょうか?」と、自然とオープンクエスチョンに導くことができます。オープンクエスチョンの回答には制限がないので、そこからどんどんエピソードを深ぼっていくことができます。
執筆する際は、しっかり読者がこの記事を読むシーンをイメージしてから取り掛かりましょう。
記事の構成としては、「これまで→現在→これから」といった、オーソドックスな時系列での三部構成をおすすめします。社員紹介のインタビューであれば、「経歴や入社した理由(これまで)」、「現在の担当業務の面白さや、業務に関する具体的なエピソード、仕事で頑張っていること(現在)」、「今の目標と、将来的に成し遂げたいこと(これから)」といったイメージです。
時系列が前後してしまうと誤解を生んでしまう可能性があるため、時系列に沿ったシンプルな構成を意識しましょう。文字数は2,000字前後が読み手に負担をかけないちょうどよい文量です。
炎上対策や事実誤認を避けるため、広報や近い部署からのチェック、インタビュー本人かたの確認は忘れずに実施してください。
写真も、記事の第一印象を大きく左右する要素です。
記事がクリックされ、実際読まれるかは写真と見出しが大きく影響してくるため、しっかりこだわりたいポイントです。
社員インタビュー記事では、インタビュイーの顔の写真を載せることで、その会社の大まかな雰囲気(明るくフレンドリーなのか、クールなのか)を間接的に伝えることができます。また、記事内に写真を使用することで、文章と写真で記事を読むときにリズムが生まれ、読了率の向上にも繋がるのです。
5. インタビュー前に撮影で準備しておくべきポイント
インタビュー前日までにインタビュイーに写真も撮ることを伝えましょう。可能であれば、前日にもリマインドしておくべきです。
そのリマインドを怠ると、取材当日に「写真に写るのはちょっと……」「きちんとお化粧してなくて……」とインタビュイーの事情があわず、時間をロスしたり、最悪の場合は撮影ができなくなってしまうこともありえます。また、会社側に「Tシャツ姿の社員の写真をホームページに掲載できない」という広報ルールがある場合もあるので確認するようにしましょう。
もう1つ、インタビュー前に確認しておくべきポイントが撮影をする場所です。なるべく背景にモノが少なく明るい場所を探し、事前にリストアップしておきます。大きな窓があり、自然光がたくさん入る部屋が理想です。
人やモノが多い場所で撮影すると、背景がごちゃごちゃしてしまったり、社外秘のものが写り込んでしまったりすることもあります。会議室などの背景がシンプルな場所を選び、ポスターや電源コードなど、写真に写り込んでしまうものは撮影時に意識して片付けましょう。
6. インタビュー当日、撮影で注意すべきポイント
なるべく自然な、よい表情を撮影する
撮影時に目指したいのが、社員の自然な表情を撮ることです。生き生きとしていたり、笑顔だったり、そうしたよい表情を撮影するように意識しましょう。
カメラ目線の写真を撮るときによりよい表情を引き出すためには、「喋りかけながら撮る」のがおすすめ。それでもどうしても表情が硬くなってしまう場合は、インタビュイーと同じ部署の人や身近な友達にきてもらい、話しかけてもらえば、カメラの前でもリラックスしてもらえるはずです。
テクニックとしておすすめなのが、「とにかく連写する」ということ。表情が変わった瞬間を狙ってシャッターを切るのはなかなか難しいもの。不要な写真はあとで消去すれば良いので、「たくさん撮れば良い写真が1枚はあるだろう」くらいの気持ちで、なるべくたくさん写真を撮るようにしましょう。また、カメラに対して真正面に立つのではなく、体をすこし斜めにして構えてもらえると、よりスタイリッシュに写るのでおすすめです。
また、インタビュー中の様子を撮影したい場合は、インタビューの担当者とは別に、撮影の担当者をアサインすると良いでしょう。インタビューと並行して撮影を行うことで、インタビュイーに必要以上にカメラを意識させず、自然な表情の写真を撮ることができます。
無理に構図を意識して撮影せず、撮影後のトリミングで調整
インタビュー中は、インタビュイーをいろいろな角度から撮ることを心がけましょう。ただし人の顔を下から見上げる角度で撮ってしまうと、鼻の穴が映ったり、顔周りが二重顎のように見えたりしてしまうことがあります。
目線よりも少し上から撮ると、顎もシャープに写るのでおすすめです。一方、会社の代表や役職を持つ人を撮影する場合は下からの角度で威厳を出すことができる場合もあるので、インタビュイーのキャラクターに応じてうまく工夫してみましょう。
いきなり構図を意識した撮影はかなりハードルが高いもの。たくさん撮って、表情の良い写真を選別したら、構図はトリミング(切り抜き)で整えることも可能です。被写体に近寄りすぎず広めに撮ることを心がければ、トリミングの幅も広がります。
トリミングは被写体の写真内での位置を意識して行いましょう。あまり端に寄せすぎないこともポイント。写真の横辺を三分割し、区切った線のうえに人物を配置してあげると、バランスが取れた写真に近づきます。写真の端に余分なものが写り込んでいたら、それをトリミングでカットしてしまいましょう。
レタッチで明るさを調整するだけでクオリティアップ
明るさは写真のクオリティを左右するポイントです。
カメラの性能として、明るい場所で写真を撮ると暗めに撮れてしまうことがあります。そんな時はレタッチで明るさを適度に上げると、見栄えの良い写真になります。
明るくしすぎると白っぽくなってしまったり、部分的に真っ白になってしまう「白飛び」が起きてしまうこともあるのでやりすぎには注意しましょう。より良い写真を目指すためぜひトライしてみてください。
Adobe Photoshop Lightroomは撮影した写真の加工・補正および写真の保管を行うことができる画像管理ソフトです。
暗くなってしまった写真の明るさ補正やトリミングはもちろん、機能をもっと活用すれば写真に写ってしまった不要物を消す「スポット修正」や、撮影時に写り込んでしまったノイズの除去も可能に。社員インタビューの写真によりこだわりたいのであれば、心強い味方となるでしょう。
7. 好印象な社員インタビューは、良いお話と写真から
社員インタビューも撮影も、楽しくやることが一番です。会社の本当の魅力が伝わるストーリーを引き出し、自然な表情を撮影するためにも、肩肘張らずに楽しく社員インタビュー記事を制作することを意識しましょう。
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取材協力(撮影に関する情報):栃久保誠さん(フォトグラファー、ビデオグラファー)
世界一周の後フリーランスの写真家として活動開始。様々なジャンルの写真撮影、映像制作に携わる。日本茶カフェ「茶箱」共同オーナー。
(執筆:大木一真│モジカク株式会社 編集:ノオト)
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