企業の社会的責任

変革に向けたテクノロジーの活用

数十億の人々に影響を与える製品を提供する世界で最も革新的なソフトウェア企業のひとつとして、アドビは自社のテクノロジーの影響を深く考慮しています。

イラスト:Yulia Vus

主要なプログラムとイニシアチブ

アドビは、革新的なテクノロジーを市場に投入すること、社会の利益のために責任あるイノベーションをリードすること、お客様やコミュニティとの信頼関係を構築すること、すべての人にとってより良い世界を創造する影響力を他者が発揮できるようにすることに尽力しています。

誤情報との戦い

メディア環境が細分化され、生成AIツールが広く採用されるようになるにつれて、偽のコンテンツに騙されないようにする最善の方法は、クリエイターが作品の制作方法を示すことができるようにすることだとアドビは考えています。

コンテンツ認証情報で信頼を構築

アドビは、コンテンツ認証情報によってオンラインの信頼性と透明性を向上させ、誤った情報を撲滅することを目標に掲げ、2019年にContent Authenticity Initiative(CAI)を立ち上げました。これらの認証情報は、クリエイターが真実を証明するのに役立つと同時に、作品の適切な帰属を確実に得るのに役立ちます。

 

CAIは現在、ハードウェア、ソフトウェア、メディア企業を含む3,000を超える組織からなる世界的な連合体であり、コンテンツエコシステム全体の透明性と帰属の標準を確立し、デジタルコンテンツへの信頼を高めることに貢献しています。

政策策定におけるパートナーシップ

アドビは世界中の政策立案者と積極的に協力しています。直近では、AIと知的財産に関する米上院司法小委員会の公聴会に参加しました。これは、産業、官公庁、クリエイター、一般の人々を結集し、AIの責任ある開発のために連携できるようにするための重要なステップです。

 

また、作品の来歴に関する勧告やC2PA標準を含む初の国際的な行動規範である、EU 2022 Code of Practice on Disinformationについても協力しています。

責任あるテクノロジーの構築

アドビには、倫理的で信頼でき、安全でインクルーシブなテクノロジーを設計し、お客様の好みを尊重して、自社のデータと同様にお客様のデータを保護する責任があります。

設計によるプライバシー、セキュリティ、安全性の促進

アドビは、アドビの製品、システム、データの整合性、セキュリティ、プライバシー、可用性を保護することによって、アドビの社員、お客様、パートナーに信頼できるエクスペリエンスを提供できるよう取り組んでいます。製品開発のすべての段階を通じて安全原則および認定済みのセキュリティやプライバシーの管理を取り入れ、すべてのアプリケーションと実装におけるソフトウェアの保護に役立てています。詳しくは、Adobe Trust Centerをご覧ください。

AI倫理の推進

アドビは、AIには人間の知性、創造性、独創性を高めて優れたデジタルエクスペリエンスを生み出す力があると信じており、責任あるインクルーシブな方法でAI倫理を推進することに尽力しています。アドビでは、「人」中心のアプローチを採用し、説明責任、社会的責任、透明性というアドビの原則に沿ってまったく新しい生成AI機能やイノベーションを開発してきました。

 

アドビは、AIの技術を利用した機能を市場に投入する前に実施する必要がある、標準化されたプロセスを策定しました。これには、多様で部門の枠を超えたAI倫理委員会が監督する研修、テスト、レビュープロセスが含まれます。アドビは業界のリーダーと協力して、AIにおける信頼のフレームワークを作成、構築しました。また、政府指導者と協力して、AIを規制するためのバランスの取れたフレームワークの開発に取り組んでいます。

アクセシビリティの実現を支援

アドビはアクセシビリティに関する業界トップ企業であり、誰もがアクセスできる優れたデジタルエクスペリエンスの創造をサポートしています。

設計によるアクセシビリティの向上

アドビは、製品、ツール、プラットフォームのアクセシビリティ機能を継続的に改善することに取り組んでいます。人工知能と機械学習のフレームワークであるAdobe Senseiの技術を活用して、製品のアクセシビリティを高めています。読みさすさを向上させるための取り組みを通じて、アドビは教員や専門家、非営利団体、科学技術者と協力し、AIや機械学習、Adobe Acrobatなどのデジタルツールによって、年齢や能力を問わず、すべての人の読みやすさを向上させることに取り組んでいます。

インクルーシブなデザインフレームワークの作成

インクルーシブなデザインはアドビの全体的な戦略の中核です。より広い視野で考え、多様な意見を求め、協力してより良い製品を開発する方法についての意識を高めるために、デザイナーやエンジニアへの教育を続けています。 また、開発者によるアダプティブ、アクセシブル、かつ強力なユーザーエクスペリエンスの構築に役立つReact Spectrum Librariesとツールのコレクションもリリースしました。 新しいPDF Accessibility Auto-Tag APIは、Adobe Senseiを活用してPDFコンテンツ構造のタグ付けプロセスを自動化および拡張し、視覚や学習の障がいを持つユーザーがデジタルドキュメントをより簡単にナビゲートできるようにします。

業界標準の作成

アドビは、官公庁や業界の大手企業と協力し、より高度なインクルージョンを促進するwebアクセシビリティ標準の設定に取り組んでいます。アドビが長年にわたり関わってきた数多くの標準や政策に関するイニシアチブの中には、米国連邦政府のSection 508の更新や欧州連合のEN 301 549の更新があり、またW3Cのwebコンテンツアクセシビリティガイドライン(WCAG)およびアクセシブルリッチインターネットアプリケーション(ARIA)ワーキンググループの編集者を務めてきました。