PDFは、基本的には専用ツールを使わない限り、勝手に編集できない文書の形式です。
そのため、契約書や請求書など変更を加えたくない文書に適しています。
しかし、日常生活やビジネスシーンにおいて、多くのPDF資料や書類を配布したり受け取ったりする中で、
「PDFにマーカーを引いたり書き込んだりしたい」
「バラバラになっている複数のPDFを結合したい」
「何十ページもあるPDFを分割して一部分だけ共有や印刷をしたい」
など、PDFの内容やページ構成を編集したいケースもあるのではないでしょうか。
そんなときは、PDF編集ソフトを使ってみましょう。
PDF編集ソフトを使えば、PDFへの書き込みや並び替え、結合や分割などがカンタンにできます。
また、無料で使えるソフトもたくさんあるので、目的にあわせて手軽にPDF編集ができます。
本記事では、PDF編集ソフトの選び方やPDF編集ソフトでできることについて、わかりやすく解説します。
ぜひ、フリーソフトを選ぶ際の参考にしてください。
あわせて、20種類以上のPDF編集がカンタンにできる無料のツール「Adobe Acrobat オンラインツール」も紹介しますので、ぜひ活用してみましょう。
PDF編集には「編集」と「直接編集」の2つがある
PDF編集ソフトでできる「PDF編集」には、大きく分けて2つの種類があります。
「編集」と「直接編集」です。
ソフトによってできる作業とできない作業が分かれるため、使用するソフトを選ぶ前に、自分がどのような作業をしたいのか確認しておきましょう。
編集
ここでの「編集」とは、PDFファイルにテキストやコメントなどの要素を新しく加えたり、ファイルの構成を変更したりといった操作を指します。
PDFファイルの文章を書き換えたり、画像を差し替えたりするといった操作(直接編集)はできません。
具体的には、以下のような操作を指します。
・マーカーを引いたり、テキストや図形を書き加えたりする
・PDFファイルの結合や分割をする
・ページの並べ替えや回転、削除やトリミングをする
・PDFをMicrosoft WordやExcelなどの別のファイル形式へ変換する
・パスワードでセキュリティを設定する
直接編集
「直接編集」とは、元のPDFに記載されている文字や画像を編集することを指します。
例えばWordやPowerPointでファイルを編集するように、PDF内の既存テキストの書き換えや、画像の変更・削除・挿入ができます。
「編集」という言葉からは、こちらの内容をイメージする人も多いでしょう。
ただし、直接編集は無料のソフトやツールではできないことがあります。
PDF編集ソフトを選ぶ際の4つのポイント
PDF編集ソフトと一口に言ってもたくさんの種類があり、それぞれ機能やプランも異なります。
以下の4つのポイントに注意して、使いやすくベストなものを選びましょう。
1. 「インストール型」と「オンライン型」のどちらが合っているか
2. 自分のPCのOSにソフトが対応しているか
3. 使いたい機能が備わっているか
4. どれくらいコストがかかるか
1.「インストール型」と「オンライン型」のどちらが合っているか
PDF編集ソフトには、主に「インストール型」と「オンライン型」の2種類があります。
インストール型は、PDF編集ソフトをPCにダウンロード・インストールして使うタイプ。
一度インストールしてしまえば、インターネットに繋がなくても使えるというメリットはありますが、会社のルールでPCにソフトをインストールできない場合は使えないため注意が必要です。
オンライン型は、PDF編集ツールのサイトにアクセスしてファイルをアップロードし、オンライン上で編集するタイプ。
PCにソフトをインストールする必要がなく、場所や端末にとらわれず手軽に使えるというメリットがあります。
一方、使うときにはインターネットに接続する必要があります。
また、ファイルをインターネット上にアップロードするため、ツールの安全性に問題がないかを確かめておく必要があります。
2.自分のPCのOSにソフトが対応しているか
PDF編集ソフトは、「Windowsのみ対応」「Macのみ対応」「どちらのOSにも対応」の3種類に分かれます。
PDF編集をよく行うPCのOSに合わせるか、Windows・MacどちらのOSにも対応しているソフトを選べば間違いはありません。
オンラインツールの場合、Windows・Macどちらにも対応しているものが多いです。
使いたいシーンで確実に使えるソフトを選びましょう。
3.使いたい機能が備わっているか
PDF編集ソフトによって、できることとできないことがあります。
結合や分割など一部の機能に特化したソフトもあれば、テキストの追加からファイル形式の変換まで幅広い編集が可能なソフトもあります。
自分のしたい編集が可能かどうか、PDF編集ソフトの機能をよく確認しましょう。
有料のソフトでも、無料のお試し版が用意されている場合は、事前に機能があるか確認できるので安心です。
4.どれくらいコストがかかるか
PDF編集ソフトには「無料」のものと「有料」のものがあります。
機能やプランによっても異なり、例えばPDFファイルのテキストの内容を書き換えるといった「直接編集」は有料ソフトやプランの契約が必要な場合もあります。
有料の場合は、買い切り版(製品を購入)とサブスク版(月額や年額など一定期間の利用料金の支払い)、もしくは両方に対応しているものがあります。
買い切り版よりもサブスク版の方が初期費用を抑えられる傾向にあるため、使い勝手を試してみたい人は、はじめにサブスク版を利用するのも一つの手です。
これらのポイントを踏まえ、ご自身の環境で使いやすいソフトを見付けてみてください。
ここからは、初めてPDF編集ソフトを使う方でもカンタンに使いこなせて、機能が充実している「Adobe Acrobat オンラインツール」をご紹介します。
手軽にPDFを編集できる「Adobe Acrobat オンラインツール」の4つのメリット
「Adobe Acrobat オンラインツール」は、無料で使えるオンライン型のPDF編集ツールです。
PDFを開発したアドビの公式ツールで、豊富なPDF編集機能を無料で使えるのが特長です。
Acrobat オンラインツールのメリットは大きく4つあります。
【メリット1】オンラインで安全に使える
【メリット2】WindowsとMacどちらでも使える
【メリット3】無料で20以上のPDF編集ができる
【メリット4】ドラッグ&ドロップで直感的に操作できる
【メリット1】オンラインで安全に使える
Acrobat オンラインツールは、ダウンロードやインストールの手間なく、ネット環境があればどこでも使えるオンライン型のPDF編集ツールです。
オンライン上へアップロードされた情報は暗号化され、データはサーバーから削除されるので、安全に使えます。
安全性を保ちながら手軽に使えるため、会社の規定でインストール型のツールは使用できない、という人にもおすすめです。
【メリット2】WindowsとMacどちらでも使える
Acrobat オンラインツールは、WindowsやMacなどのOSを問わず、PDF編集ができます。
今後使用するOSが変わっても、違うソフトを探す手間や買い換えの必要がないため便利です。
【メリット3】無料で20以上のPDF編集ができる
Acrobat オンラインツールでは、無料で20以上のPDF編集が可能です。
これ一つで、「結合・分割」「テキスト・描画の追加」「並べ替え・回転・削除」「変換・圧縮」「パスワード設定」など、様々なPDF編集ができます。
ツール一覧画面を開くと、ツール上で使えるすべての機能が並んでおり、クリックするだけで各機能を使えます。
※詳しい機能については記事後半の、20以上のPDF編集ができる「Adobe Acrobat オンラインツール」の機能でご紹介しています。
なお、PDF内のテキストや画像を直接編集する場合は、有償版の「Acrobat Pro」や「Acrobat Standard」の契約が必要です。
無料の体験版もあるので、7日間のお試し期間のなかで使いやすさを確認してみましょう。
【メリット4】ドラッグ&ドロップで直感的に操作できる
ファイルをドラッグ&ドロップするだけですぐにPDF編集ができる、わかりやすい操作性もAcrobat オンラインツールの魅力です。
画面上で自分の目的に合った機能を選ぶだけで、初めて使う人でも、細かな操作を覚えなくてもカンタンにPDF編集ができます。
20以上のPDF編集ができる「Adobe Acrobat オンラインツール」の機能
それでは、ここからAcrobat オンラインツールの機能を詳しく解説します。
それぞれの機能解説の本文中リンクから、すぐにツール画面へアクセスできるため、目的の機能があれば早速試してみましょう。
なお一部の機能は、使用する際にログイン(無料)が必要です。
ログインは、Adobeアカウントのほか、Googleアカウント、Apple IDのいずれかでも行えます。
・結合・分割
・テキスト・描画の追加
・並べ替え・回転・削除
・トリミング
・変換
・圧縮
・パスワード設定
・電子署名
1.ページを編集する
PDFのファイル全体やページ単位で変更を加えたり、PDFに新しくテキストや図形、描画を加えたりできます。
並べ替え・回転・削除
ドラッグ&ドロップで、直感的にページの順番を入れ替えられます。
資料の最終チェック時にページの順番を少し変えてわかりやすくしたい、となった場合でもPDFファイルのまま並び替えできるので便利です。
単一のページの向きを変えたり、複数ページを一度に回転させたりできます。
紙の資料をスキャンしてページの向きがバラバラになった場合でも、カンタンにページの向きを統一することが可能です。
PDFファイルの中から特定のページのみを削除できます。
他者へ共有したくない個人情報や社内の重要情報が記載されているページなど、PDFファイルの一部のページのみを削除したい場合に便利です。
2.ファイルを変換・圧縮する
PDFをWordやExcelなどの別のファイル形式へ変換したり、PDFのファイルサイズを圧縮して軽量化したりできます。
変換
PDFをWordやExcel、JPGやPNGなどの画像に変換できます。
WordやExcelに変換すると、テキストの書き替えや画像の差し替えといった大幅な編集が可能になります。
上記とは逆に、様々な形式のファイルをPDFに変換することもできます。
PDFをWordやExcelに変換して編集を行い、再度Acrobat オンラインツールを使ってPDFに変換する、といったことも可能です。
圧縮
容量の大きなPDFのファイルサイズを圧縮して軽量化できます。
3段階の圧縮レベルから軽量化の度合いを選択できるため、目的に応じた軽量化が可能です。
メールに添付できない、共有先のデバイスの容量を圧迫してしまう、といった問題を解決できます。
3.セキュリティを設定する
PDFファイルに、閲覧するためのパスワードを設定したり、署名を入れたりできます。
パスワード設定
PDFファイルにパスワードを設定できます。
パスワードを入力しないとPDFファイルの内容を表示できなくなるため、機密情報を保護したり、特定の人のみに共有したりする際に便利です。
電子署名
PDFに署名を入れられます。
フォームに入力したり、手書きで入力したりするほか、署名画像をアップロードするなど様々な方法でPDFに署名を追加できます。
署名追加後はPDFファイルの編集ができなくなるため、オンライン上での契約書のやり取りにも便利です。
4.文字や画像を直接編集する(有償版で利用可能)
直接編集(元のPDFに記載されている文字や画像の編集)は、無料のAcrobat オンラインツールではできません。
しかし、有償版の「Acrobat Pro」や「Acrobat Standard」を契約すれば、無料版と同じ操作感で直接編集が可能です。
有償版のAcrobat ProやAcrobat Standardは、こちらもオンラインで使えるPDF編集ツールです。
PDF内の既存のテキストを書き換えたり、画像の変更や削除、挿入をしたりといったPDFの「直接編集」が可能です。
もちろん、結合・分割、並べ替え・回転・削除、変換・圧縮、パスワード設定など基本的なPDFの「編集」機能もすべて含まれています。
(有償版は、Acrobat ProやAcrobat Standard、Creative Cloudのコンプリートプランを既に契約している方ならどなたでも使えます)
有償版を利用している方は、以下のリンクからAcrobat Proの「テキストと画像を編集」にアクセスしてください。
7日間の無料体験もできるため、PDFに関する作業を頻繁にする方はもちろん、「編集」や「直接編集」、あらゆるPDF編集の機能を使ってみたい方も、ぜひこの機会にお試しください。
ここまで「Acrobat オンラインツール」でできる、PDF編集の機能について紹介してきました。
Acrobat オンラインツールでは、20以上のPDF編集機能が無料で使えますが、本文では紹介しきれなかった機能も多数あります。
以下の記事では、Acrobat オンラインツールで使えるすべての機能と詳しい使い方をご紹介していますので、あわせてご覧ください。
はじめてのAdobe Acrobat オンラインツール完全ガイド(概略版)
また、ブラウザにGoogle Chromeをお使いの場合は、Google Chrome拡張機能を追加すると、ワンクリックでAcrobat オンラインツールを立ち上げられるため、さらにスムーズにPDF編集が可能です。
拡張機能は、以下のリンクから追加できます。
Acrobat オンラインツールのGoogle Chrome拡張機能を使ってみる
無料で20以上のPDF編集機能が使える「Adobe Acrobat オンラインツール」を、この機会にぜひお試しください。
(執筆:ウェブライダー)
https://milo.adobe.com/libs/img/mnemonics/svg/acrobat-pro-64.svg
ぜひAdobe Acrobatオンラインツールをお試しください
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